観に行った人も行けなかった人も行かなかった人も、スティングのライヴの余韻 (前回参照) も冷めやらぬまま、急激な秋の気配を感じながらも、未だ残る暑さに戸惑いを覚える昨今。
先回の “Bring On The Night” も含めて、ライヴアルバムって、いくつかの公演から選りすぐりのベストテイクを集めるパターンが定石ですが、すべて一回の公演から選曲したライヴ盤もあります。
そこで今回は、そんな一期一会ライヴの名作、Bryan Adams (ブライアン・アダムス) の “Live! Live! Live!” から、“Somebody” をセレクトしました。
このアルバムも個人的に好きなライヴアルバム上位に必ず顔を出す一枚です。
曲をどれにしようか、悩んだのですが、YouTubeにはこの1988年のベルギーでのライヴ映像が2つしかない。一方は画はライヴなんだけど音がスタジオ版っぽい、もう一方はイントロカットされてるし最後もCDと違う、という究極の二択を迫られ、苦渋の決断の上、ライヴ音源であることはたしかなこちらを選択しました。
“Somebody” は、ブライアンの4枚目のアルバムにして名盤中の名盤 “Reckless” に収録、シングルカットされて、全米ビルボードチャート11位を記録したヒット曲。
これ、周りでコピーしてる人多くて、所属していた軽音では、先輩のバンドも同級生のバンドも演ってて、定演で曲カブってました。
なになに?
奇遇だな (限りなくインチキに近い便乗)
ブライアン・アダムスの魅力は、唯一無二のハスキーボイスが筆頭に挙げられますが、 “Somebody” はギター弾き目線でいうと、やはりブライアンのリズムギターですね。基本2つのコードを繰り返して、やってることは非常にシンプルなんだけど、目からウロコというか、ありそうでなかったフレーズなんですよね。
ブライアンの右腕ともいうべき相棒 Keith Scott (キース・スコット) の、いつもながらツボを押さえたギターワークも素晴らしい。派手なギター・ソロをこれでもかと弾くタイプではないけど、歌の中でのギターの役割を知り尽くしているプレイがいいんですよね。
そして、マイナー調のAメロ、Bメロから、メジャーコードに転調したサビの、
♪ I need somebody
からは大合唱必至。
歌えるキャッチーなメロディーは、ブライアンの十八番ですね。
ライヴでもスタジオ版を忠実に再現するクォリティの高いバンドの演奏。
ブライアン・アダムスはライヴで真価を発揮する、最高のロックミュージシャンの一人であることに間違いありません。
(エラそうに語っといて、今さら生で見たことないとは言えないよな。。)
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