シンガーソングライターは、自分の歌の範囲で曲をつくる。それは、歌の技量と、詞の世界から成る。
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音というものは、何かしら感情をうごかすわけで。トレインソングなどは前進するし、その場でグルーヴするものは、昇っていく。したがって、何かを称揚するのに向いている。それが神だったり民族の誇りだったりする。
要はうごかす方向がちがう。水平と垂直と、斜め上に行くような音楽もあるだろうし、じっさいに聞いているだろう。ドラッグにアッパー系とダウナー系とあるが、そんなようなものである。
うまるところ、音楽を聴くことは、こころを移動させることである。それがからだの移動につながることもあるし、つながらないこともある。うごきそうになるところをうごかさないための音楽もあるし、いろいろである。要するに精神に働きかけるものなのだが、その作用は複雑多岐にわたり、効きめも、効きかたも、聞くひとによって、かわってくる。
こんな風に書くと、まるで処方箋を書くように音を服用することになりかねないので、このへんで止めて置く。言語化しないほうが結果的に幸福につながることもあり、ことばにすることがリスクとなるケースもあるということは、日常系ブロガーはとくに認識しておいたほうがいい。
以上、報告おわり。