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日本語教師のブルース
アメリカの大学で教えている日本語教師のブログです。
アメリカ中古車購入 その3〜中古車選び:実践編〜
気がつけばだいぶ時が経ってしまった。その間も我が中古車は元気に走っている。※とはいえ、中古車。色々と修理費がでたが・・・。
以前の記事を読んでいない方は、ぜひそちらから!
「いざ!実践(試運転)」
ところで試運転("test drive(ing)")は販売員が同乗するのが基本。※「一人で運転していいよ」というお店も2件あった。できれば1人にしてほしかったが、しょうがない。運転中に気になったことはその場で確認できたから良しとする。購入した場合、今後も付き合うことを加味し、店員の説明・対応にも注意を向けた。※ある程度、車について自分も知識を磨く必要があると思う。それでもわからないことは多い。質問しても適当に返答、説明するところは信用する必要なし。
五感で勝負!
①視覚 〜「隠された事実」を見抜くために〜
・傷・凹み
・上塗り塗装(ドアの内側・給油口は一目瞭然)
・車内の汚れ(シートの変色・金属部分のサビは事件・水没の恐れ!)
・タイヤ・ブレーキパッドの減り具合
・運転前後のボンネット内、車体下部の状態:オイル漏れ、ダメージ、サビなど
・窓のひび割れ・傷(はじめの数回のみ)
ある程度の傷や汚れには、目をつぶった。外履きの靴でベッドや机に足を上げるのが異常じゃない世界だ。寛容にならなくてはならない。*しかし、予想を超える場合も珍しくない。ある店ではオイルまみれの手で普通に車内をベタベタ触っていた。そんなお店からは去るのがベター。さすがにぱっと見でわかるほど凹んでいるのは避けた。
日本ではあり得ないと思うが、勉強になったのが「窓のひび割れ・傷」だ。とても対応が良い店員さんでも、「この窓のひび割れは直してくれる?/割引になる?」と聞くと、怪訝な顔をした。初めは理解できなかったが、ここアメリカでは窓の傷・ヒビなど「車検が通る範囲」なら気にしないのだ。*州によって異なる。 石ころや固いゴミが飛んでくるなんて日常茶飯事だから。※高速を走るなら、トラックや大型SUVなどの後ろは避けた方が吉。
②嗅覚 〜「快適なドライブ」がしたいから〜
・車内
・ボンネット内(運転前後)
普段行かない場所に入ったとき、例えば友人宅のドアを開けたときに「その独特のにおい」が気になった経験はないだろうか。※良し悪しをぬきにして。
もし、試運転する車のドアを開けてニオイが気になったなら、「解決可能かどうか」を見極める必要がある。例えば革張りのシートなのに、においが「気になる」場合、シートの内側に原因があるかもしれない。※小心者の私には確認する勇気がなかった。
私の経験としては、10台近く実物をチェックをして、異常に臭った車には3台ほど出会った。これを多いと見るか、少ないと見るかはあなた次第である。※初めの1台は、悪い気がしてそのまま試運転を強行したが、2台目からはその場で断った。断っても、「OK」の2つ返事。誰も気にはしないのだ。
運転前後、ボンネットを開けた際にも鼻を使う。もちろんある程度はしかたない。ただし気になるほどのエンジン臭やオイル臭、焼けたニオイなどには注意した。大体同じだがこちらを参考。
これはどうしようもないが、試運転中に同乗者(販売員)のにおいが気になったこともあった。アメリカ(人)に対して清潔なイメージがある方は、そのイメージを壊さないためにもどうぞマスク持参で。※コロナ以降でも重装備している人も。マスクはアメリカでもその地位を確立したのだ。
③聴覚 〜「運転にだけ」集中させて〜
・エンジン始動時・起動中の音
・走行中のエンジン、ブレーキ音
・漏れ音
しつこいようだが、こちらは「底辺の」中古車購入記。鍵を直接差し込み、回して始動しなければならない。その時にも「異音」に注意する。※ボタン式に書かれている「ION」とはわけがちがうのだ。
2000年以降の車は、基本は割と静かな設計なはずだと信じ、エンジンを始動して気になる音があれば問題があると決めつけた。アクセル、ブレーキを踏んだときの音にも注意した。私は購入後も「普通に」運転したかったのだ。※一度、ノーマル車のはずなのに、異様な重低音を轟かせるホンダ車に出会った。当然、改造を疑い「この車、いじられてる?」と聞いた。すると「いいや、ノーマルだ。日本車はしっかりしているから、ノーマルでもこういう音が出るんだよ。最高だろ?」と、ご丁寧に普通じゃない説明をしてくれた。アジア人のおじさん(私)に対して、「もしかしたら日本人かも?」と考えもしないその度胸には恐れ入った。
車種によっては「風が入り込みやすい」設計のものもあるようだ。幸い、「風の音」が気になったことはなかったが、特にスピードが出ているときは注意した。風が入り込むということは雨、埃、その他も入り込む余地があるということだからだ。
④触覚 〜「最高の走り」を求めて〜
・ハンドルの切り返し
・アクセル、ブレーキの踏み心地
・シートや車内のベタつき
・座り加減
触覚。これは、意外に大事だと気が付かされた。ある車のハンドルは、手巻き寿司を作ったときに似たベタベタ感があった。あの米や海苔がべたつく感じは、手巻き寿司だから許されるのであって。※ハンドルカバーをつければいいのだが、それ以外にも色々と問題があり、見送った。
また、ある車は革張りのシートの、ちょうどお尻の箇所が異様に燻み、テカテカとしていた。※学生ズボンでスライディングをして生地を擦った経験がある方には、そのテカテカと何とも言えないツルツル感、と言えば伝わるだろうか。
またまたある車は、バネに直接座っているのかと思えるほど、クッションが効いていた。
と、色々あるが、常に触る、触れる部分に違和感があると、ストレスになるのだと実感した。
⑤味覚 〜自分に合った車を〜
これはもちろん、食べた場合の「味覚」ではない。「雰囲気」と書いて「テイスト」と呼びたい。車は乗るものだ。外見は関係ない。自分からは「自分が乗っている姿」が見えないからだ。それでもやっぱり、自分のテイストに合ったものを選びたかった。
見つけたドリームカー!SUBARU OUTBACK
私は昔から「ワゴン」が好きだった。何かの映画で見たミニの「クラブマン」が格好良かったのも後押ししていると思う。加えて「ワゴン」には物が詰める。合理的な私にとって、荷物の移動に便利な「ワゴン」は理想的な車だった。
「SUBARU」の「OUTBACK」というSUV車の前身モデルが、私のタイプだった。幸いにも歩いていけるほど近隣にある中古車屋に3台あった。すぐさま電話し、「実践」を申し入れた。
私が「実践」に赴いたときには、すでに1台は売れていた。
売れた一台は目星を付けていたもう一台と年式、走行距離など、情報上は全く同じだった。違ったのは色くらいか…気になった私は「何であっちが売れたの?」と聞いてみた。答えは簡単明瞭。「サンルーフがあるから」。
走行中は基本窓を開けない私には関係のない視点だったが、残ったSUBARUに妙な安心感を得た。気持ちはSUBARUにアクセル全開だった。
残った2台とも試乗感は悪くなかった。違いは車体の色(シルバー単色と白、茶の2色)と若干の走行距離数。どちらかにしよう。そこまでは決まっていたのだが、そのどちらにするかで迷っていた。するとスタッフから「私だったら単色のにする。2色の車は車体パーツを変更しなきゃいけないときに余計な出費になるから」とアドバイスをもらった。「なるほど」と言ったその次には「じゃあ、シルバーを買う」と言っていた。「ありがとうございます。じゃ、中で別のスタッフが手続きをするので、どうぞ中へ」ととんとん拍子。
待て待て。お金はどうする?まだ準備できていないじゃないか。そんなことを考えながらも、デスクに座り、事務のスタッフに笑顔を向けていた。
果たしてSUBARUとの運命は。
次回、最終話。資金調達〜ご利用は計画的に〜
将来の
相棒(車)選びは
一大事
大事避ける
一大決心
中古車バカ一代となった私が選ぶのは一生の一台となるのカー
隼
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