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(緊急)BIND 9.xの脆弱性(DNSサービスの停止)について(2015年7月8日公開)
株式会社日本レジストリサービス Copyright©2001-2025 Japan Registry Services Co., Ltd.
--------------------------------------------------------------------- ■(緊急)BIND 9.xの脆弱性(DNSサービスの停止)について(2015年7月8日公開) - DNSSEC検証が有効に設定されている場合のみ対象、バージョンアップを強く推奨 - 株式会社日本レジストリサービス(JPRS) 初版作成 2015/07/08(Wed) --------------------------------------------------------------------- ▼概要 BIND 9.xにおける実装上の不具合により、namedに対する外部からのサービ ス不能(DoS)攻撃が可能となる脆弱性が、開発元のISCから発表されました。 本脆弱性により、提供者が意図しないサービスの停止が発生する可能性があ ります。 該当するシステムを運用しているユーザーは、関連情報の収集やバージョン アップなど、適切な対応を速やかに取ることを強く推奨します。 ▼詳細 ▽本脆弱性の概要 BIND 9.xにはDNSSEC検証の処理に不具合があり、DNSSEC検証が有効に設定さ れているフルリゾルバー(キャッシュDNSサーバー)において、特別に作成 されたゾーンデータを含むゾーンの名前解決処理を実行した際、namedが異 常終了する障害が発生します(*1)。 (*1)本脆弱性によりnamedが異常終了した場合、"REQUIRE" assertion failureを引き起こした旨のメッセージがログに出力されます。 本脆弱性により、DNSサービスの停止が発生する可能性があります。また、 本脆弱性を利用した攻撃はリモートから可能です(*2)。 (*2)攻撃者が当該ゾーンを事前準備した後、そのゾーンの名前解決を実行 するように仕向けるなどの方法が考えられます。 ▽対象となるバージョン 本脆弱性は、BIND 9.7.1以降のすべてのバージョンのBIND 9が該当します。 ・9.10系列:9.10.0~9.10.2-P1 ・9.9系列:9.9.0~9.9.7 ・9.8系列:9.8.0~9.8.8 ・9.7系列:9.7.1~9.7.7 なお、ISCでは9.8以前の系列のBIND 9のサポートを終了しており、これらの バージョンに対するセキュリティパッチはリリースしないと発表しています。 ▽影響範囲 ISCは、本脆弱性の深刻度(Severity)を「重大(Critical)」と評価して います。 本脆弱性は、namedにおいてDNSSEC検証が有効に設定されている場合、具体 的には設定ファイル(named.conf)において、以下のいずれかに該当する設 定がされている場合にのみ対象となります(*3)。 1. dnssec-validation auto; オプションが設定されている 2. trusted-keys ステートメントでトラストアンカーが定義されており、 かつ、dnssec-validation no; オプションが設定されていない(*4) (*3)いずれにも該当しない場合、本脆弱性の対象となりません。 (*4)dnssec-validationオプションのデフォルト設定はyesですが、トラス トアンカーが定義されていない場合、DNSSEC検証は有効になりません。 本脆弱性については、以下の脆弱性情報(*5)も併せてご参照ください。 (*5)CVE - CVE-2015-4620 <https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2015-4620> ▼一時的な回避策 DNSSEC検証機能を無効に設定することで、本脆弱性の影響を回避できます。 ただし、DNSSECによる保護機能も無効となることに注意が必要です。 ▼解決策 本脆弱性を修正したパッチバージョン(BIND 9.10.2-P2/9.9.7-P1)への更 新、あるいは各ディストリビューションベンダーからリリースされる更新の 適用を、速やかに実施してください。 ▼参考リンク 以下に、ISCから発表されている情報へのリンクを記載します。また、各ディ ストリビューションベンダーからの情報や前述のCVEの情報なども確認の上、 適切な対応を取ることを強く推奨します。 - ISC セキュリティアドバイザリ CVE-2015-4620: Specially Constructed Zone Data Can Cause a Resolver to Crash when Validating <https://kb.isc.org/article/AA-01267> パッチバージョンの入手先 BIND 9.10.2-P2 <https://ftp.isc.org/isc/bind9/9.10.2-P2/bind-9.10.2-P2.tar.gz> BIND 9.9.7-P1 <https://ftp.isc.org/isc/bind9/9.9.7-P1/bind-9.9.7-P1.tar.gz> ▼連絡先 本文書に関するお問い合わせは <dnstech-info@jprs.jp> までご連絡ください。 --------------------------------------------------------------------- ▼更新履歴 2015/07/08 11:00 初版作成
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