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Date: Mon, 14 Jul 2025 15:10:59 GMT
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(緊急)BIND 9.xのネガティブキャッシュ機能の実装上のバグによるnamedのサービス停止について
株式会社日本レジストリサービス Copyright©2001-2025 Japan Registry Services Co., Ltd.
--------------------------------------------------------------------- ■(緊急)BIND 9.xのネガティブキャッシュ機能の実装上のバグによる namedのサービス停止について - バージョンアップを強く推奨 - 株式会社日本レジストリサービス(JPRS) 初版作成 2011/05/27(Fri) 更新 2011/06/01(Wed) (ISC発表文書の更新を反映) --------------------------------------------------------------------- ▼概要 BIND 9.xのネガティブキャッシュの取り扱いには実装上のバグがあり、 namedのリモートからのクラッシュ(サービス停止)が可能であることが、 開発元のISCより発表されました。本脆弱性により、提供者が意図しない、 名前解決サービスの停止が発生する可能性があります。 かつ、本脆弱性を利用した具体的な攻撃方法が既にインターネット上で公表 されていることから、該当するBIND 9を利用しているユーザは、関連情報の 収集や緊急パッチの適用等、適切な対応を速やかに取ることを強く推奨しま す。 ▼詳細 ネガティブキャッシュはDNSの否定応答(その名前は存在しない(NXDOMAIN) やそのリソースレコードセットは存在しない(NODATA))をキャッシュする ことによりDNSの応答速度を向上させ、かつDNSサーバーに対する負荷を軽減 させる機能であり、RFC 2308で定義されています。 BIND 9.xでは実装上の不具合により、非常に大きなRRSIGリソースレコード セットを含むDNSの否定応答を権威DNSサーバーから受信した場合にnamed内 部でエラーが発生し、namedがクラッシュする問題が発生します。 このため、攻撃者が該当するリソースレコードセットを含むデータを権威 DNSサーバーと共に準備し、外部からそのデータをDNSの否定応答に含む形で 検索させるように誘導することにより、キャッシュDNSサーバーとして動作 しているnamedを、リモートから停止させることが可能となります。 開発元であるISCは、本脆弱性の深刻度(Severity)を「高(High)」と評 価しています。また、 ・既に本脆弱性を利用した具体的な攻撃方法がインターネット上に公開され ていること ・現時点でサポートされているほぼすべてのBIND 9が本脆弱性の影響を受け ること ・namedにおいてDNSSECの機能を有効にしていない場合であっても、本脆弱 性の影響を受けること などから、広い範囲での適切な緊急対策が必要となります。 なお、再帰検索要求を受け付けないように設定されている権威DNSサーバー については、本脆弱性の影響を受けません。また、BIND 9.6.2-P3について は、本脆弱性の影響を受けません。 本脆弱性の詳細については以下の脆弱性情報(*1)をご参照ください。 (*1)CVE - CVE-2011-1910 <https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2011-1910> US-CERT Vulnerability Note VU#795694 <https://www.kb.cert.org/vuls/id/795694> ▼一時的な回避策 キャッシュDNSサーバーにおける適切なアクセスコントロールの実施により、 本脆弱性による危険性を低減できます。ただし、本方法は根本的な問題解決 とならないため、以下に示す解決策による、追加対応の速やかな実施が必要 となります。 ▼解決策 BIND 9.8.0-P2/9.7.3-P1/9.6-ESV-R4-P1/9.4-ESV-R4-P1へのアップグレード、 または各ディストリビューションベンダからリリースされたパッチの適用を 速やかに実施してください。 ▼参考リンク 以下に、BIND 9の開発元であるISCから発表されている情報へのリンクを記 載します。また、各ディストリビューションベンダからの情報やCVE、 US-CERTの情報(*1)等もご確認の上、適切な対応をお願いいたします。 * ISC Large RRSIG RRsets and Negative Caching can crash named <https://www.isc.org/software/bind/advisories/cve-2011-1910> BIND 9.8.0-P2 <ftp://ftp.isc.org/isc/bind9/9.8.0-P2> BIND 9.7.3-P1 <ftp://ftp.isc.org/isc/bind9/9.7.3-P1> BIND 9.6-ESV-R4-P1 <ftp://ftp.isc.org/isc/bind9/9.6-ESV-R4-P1> BIND 9.4-ESV-R4-P1 <ftp://ftp.isc.org/isc/bind9/9.4-ESV-R4-P1> --------------------------------------------------------------------- ▼更新履歴 2011-05-27 16:00 初版作成 2011-06-01 11:00 ISC発表文書の更新を反映 - US-CERTのVU#情報追加 - 9.6.2-P3は本脆弱性の影響を受けない旨を追加 - BIND 9.4-ESV-R4-P1の公開を反映 - 上記に伴う文書の一部修正
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