1.権利は抵触する
野球のボールはバットに当たると進行方向を変えます。
サッカーボールはサッカー選手のキックする方向に飛びます。
なぜでしょうか?
2つの物体は互いに衝突し跳ね返ります。
物質は、同じ場所に同時に存在することができないからです。
しかし、権利は違います。
権利は人間が生み出したものであるがゆえに、互いに重なって存在する場合があります。
これを「抵触」と言います。
例えば、下記のような事例が挙げられます。
・トランスジェンダーの女性が女性用トイレを使用する権利(権利A)
・女性が女性用トイレを安全に使用する権利(権利B)
トランスジェンダーの女性が女性用トイレを使用するようになると、男性が女性用トイレに入ってきたときにその男性を通報しにくくなり、女性が性被害に遭う確率が上昇します。
権利Aと権利Bとは「抵触」しています。
一方が認められれば、他方は認められません。
このように複数の権利は抵触しうるという性質をもちます。
多数の権利が発生した場合にはどうなるでしょうか?
権利が乱立すれば、多くの争いが生じます。
誰かの権利が優先されれば、別の誰かの権利が犠牲になります。
外国人の権利が優先されれば、日本人の権利が犠牲になるのです。
2.事例(国内)
2-1.ハラール
北九州市では、イスラム教徒が日本の学校給食でイスラム教徒のための食事(ハラール食)を出すよう陳情書を提出した。陳情は却下された。
2-2.遺体の土葬
イスラム教では戒律上、土葬を行います。イスラムが土葬可能な墓地に勝手に遺体を土葬するということが起きています。
3.事例(海外)
3-1.サウスポート殺傷事件(イギリス)
アクセル・ルダクバナ被告は3人の少女を殺傷しました。この事件をきっかけにイギリス各地で暴動が起きました。被告はボートでイギリスに入った難民申請者であるというデマがネットで拡散されたため暴動が起きたと、マスコミは報じました。ルダクバナ被告は難民申請者ではなく、ルワンダ移民の2世でした。
3-2.ケルン大晦日集団暴行事件(ドイツ)
ドイツのケルンで集団暴行事件が発生しました。被害件数は500件以上にのぼりました。事件の4割が性的暴行事件でした。容疑者の大半は北アフリカからの難民希望者や不法移民でした。