まとめ:飲み薬は、かゆみ止め、痛み止め、胃薬、下痢止め、強心剤、足がつった時用に芍薬甘草湯を用意。塗り薬は保湿、痒み止め、目薬は使い捨てのものを入れる。
お好みで:枇杷の葉エキス(各種皮膚トラブル)、赤と白のタイガーバーム、三七人じん(止血)
有害事象の多さ(いざという時だけ使用):ステロイド>痛み止めや抗菌薬>>胃酸抑制剤
持病がなければ、強めのものを短期間で使う(中途半端に弱い物を使い、なかなか治らず長期使用になることは良くない)
かゆみが生じると、集中できなくなり、正確な判断ができなくなる為、痒み止めは必須だそうです。乾燥もかゆみを引き起こす為、ワセリンなどの保湿剤も必要かと思われます。
ステロイド:本来炎症は体をよくするために生じている可能性があります。ステロイドは無理やり炎症を抑え込むので、熱が38.5度以上でて思考力が低下し判断に支障を生じる、体が暴走して過剰に炎症を起こしているなど、いざという時のみ使用の使用が望ましいです。また、ステロイドは免疫を下げる為、感染を悪化させ感染しやすくなります。他にも様々な副作用があり、安易な使用(かゆみにすぐ使うなど)や長期使用は避けるべき薬です(ステロイドなしの痒み止めや抗炎症薬はあります)。外用は内服よりは副作用は少ないと思いますが、それでも問題を生じやすい薬です。ちなみにステロイドは強さの分類があります。顔や陰部など皮膚が薄いところは弱いものが良いなど使用上の注意も多いので説明書を読んで使用してください。
痛み止めもステロイドと同じく抗炎症作用があり(解熱も出来ます)、ステロイドのような免疫抑制作用はないのですが、胃潰瘍や腎不全など重大な副作用があります(湿布でも起きます)。
下記サイトから:痛いというのは体のサインなので、鎮痛剤を飲んで痛みをだまして行動すると、鎮痛剤がきれた際にとんでもない痛みに襲われます。鎮痛剤は使用するときは、助けを待つ時間、痛みに耐えるために飲むといった方法の為のものです。鎮痛剤を飲んで行動は絶対に避けるべきです。
抗生剤:皮膚や腸内の常在菌のバランスを崩す(下痢になることも)、その抗生剤が効く菌を狙って使用しないと効果がない上に耐性菌を生じやすい、など難しい薬なので、可能なら使用しない方が良いです。自分はウコンやマヌカハニー並みの抗菌活性をもつユーカリ蜂蜜(小ボトル)で代用しています。別記事に記載した湿潤療法の病院の記事に良い説明があるので、要約して以下に記載しておきます。
キズは出血が止まり、創傷面に感染が起こらなければ、いずれ治ります(創感染=キズの表面や内部に細菌が繁殖し炎症を起こす。化膿と同じ意味)。 キズが治るためには、ウェットな環境が大切であり、細胞の再生のために、創傷面は浸出液などをだしてウェットな状態になろうとします。そこにガーゼをあてると、 浸出液が吸い取られ、創傷面は乾燥します(これは普通の絆創膏も当てはまるものがあるので注意してください)。 また、ガーゼをあてた部分が乾燥し、ガーゼが創傷面に張り付いてしまうため、翌日ガーゼをはがす時、とにかく痛いのです。また、創傷面に芽生え出した細胞があったとしても、ガーゼと一緒にはぎ取られてしまいます。無理にはがせば、血がにじむこともあります。
消毒や抗生剤について:消毒薬は細菌を殺します。いわば、生き物を殺す薬です。もっと極端に云えば、「毒」ということになります。生き物にとっての毒ですから、私たちの体の細胞にとっても毒となります。 消毒薬に触れることで、皮膚の細胞も障害を受け、あるいは死に絶え、結果的にはキズの治りが悪くなります。 抗生剤も、同じように細菌を殺す薬です。ですが、消毒薬ほど私たちの体の細胞への悪影響はありません。とはいえ、アレルギー症状が出る場合も含め、全くないわけではありませんので、使用する時は十分な注意が必要です。 消毒薬で焼け野原状態になった皮膚の表面に、真っ先に再登場するのは実は常在菌です。周囲の正常な皮膚や、溝に潜んでいた細菌が怒涛のように押し寄せてくるのです。 つまりは、消毒による殺菌効果は一時的なものに過ぎず、むしろキズの治りを遅くする、ということになります。
かゆみ止め:ステロイドが入っていない、抗ヒスタミン剤がおすすめです。アレグラなど花粉症の飲み薬などです(じんましん、鼻水鼻詰まり、アレルギーも抑えます)。眠気がでて運転注意の薬もあるので注意してください。ステロイドなしのシンプルなものはこちらのレスタミン軟膏などですかね。自分はかゆみなど各種皮膚トラブルは枇杷の葉エキスを使用しています(作り方や効能はこちらの記事を。商品はこちら)。
胃薬:大まかに胃粘膜保護剤と胃酸抑制剤、消化酵素剤の3種類があります。胃粘膜保護剤は胃粘液の分泌を促したり胃粘膜の再生力を高める働きがあります。胃酸抑制剤は、胃酸の分泌を抑制することで胃の粘膜が傷つくことを防ぐ働きがあります。胃酸抑制剤が一番強力ですがこちらも強制的に胃酸を抑えるので長期使用は色々問題が生じます。
商品:恵命我神散 健胃作用、粘膜保護作用と修復作用、抗炎症作用など。漢方的には温で、確か気と血を巡らせる働きがあります。逆流性食道炎などにも効果があります。
下痢止め:下痢も有害物を外に出す為に生じる為、基本は止めない方が良いです。いざという時のみ使用で。下痢止めの生薬には消炎解毒作用のあるキハダの内皮(オウバク)が使われます。漢方的には寒か涼です。こちらも成分にこだわりマニアックなものを購入してしまいました。
商品:御嶽百草
強心剤:市販薬だと救心が有名でしょうか?冒険や登山などハードな行動で疲れて心拍数が下がらず動けない…などに有効です。疲れには動物性成分がよく(肉は大事)、強さは熊胆(くまのい)、次は麝香(ジャコウ)の順です。小川先生のお話で、チベットの薬学部の長がヒマラヤ超えの亡命のために、選んだ生薬が麝香だったそうです(雪目には目に塗り、疲れたら舐めた)。説明書に1回10錠以上とかかれているものが多いですが、平常時、試しに1錠のんだら心臓がしばらくドキドキして止まらなかったので、説明書を鵜呑みにせず、最初は少なめに飲むのが無難かと。
気になって市販薬の含有成分をざっと調べてみました。
麝香はういろう一つ0.037mg、ひゃきおーがん特選0.4075mg(熊胆と牛黄入り)、宇治津救命丸は銀0.05mg、金0.0166mg、大人用六神丸0.66mgとものにより含有量はかなり違うようです。
三七人じん(田七人参)は希少で偽物も多いのでお好みで。止血作用(特に内部からの出血)があります。
タイガーバーム:赤と白とがあり、赤は血行促進効果で温めます。白は冷感タイプです。ものすごく小さいサイズが携帯に便利なのですが国内では売られていません…。
白タイガーバーム 主な効能:頭痛、鼻づまり、虫さされ、かゆみ、やけど、鼓腸
赤タイガーバーム 主な効能:筋肉痛、関節痛、背痛、関節痛、リウマチ、座骨神経痛、捻挫