結論:三角巾(1〜2枚)、洗浄用の水(+プラティパスと小さい穴を開けたペットボトルの蓋)、滅菌ガーゼ、テーピング系テープ(ダクトテープ+ニューハレーエマージェンシーテープ)、ベビーワセリン、ビクトリノックスクラシック(ハサミと毛抜き用ピンセット)、ハイドロコロイド絆創膏(小 ケアリーブなど)、靴擦れ用絆創膏、ジプロック、ビニール袋(汚物入れなどに)、止血剤入りの大型絆創膏(代用:プラスモイストP)、ハイドロコロイド絆創膏(大 カット出来るもの)、ニトリル手袋(感染予防)、水だけ濡れコットン、アルコール綿(百均一) 使い捨て目薬、
あると便利なもの:塩(ヒル対策と塩分不足、料理用を兼ねる)、ハッカ油(ブヨや蚊除け臭い消し鼻詰まり(冷やす))、タイガーバーム(赤(血行促進:筋肉痛。日本では入手困難)や白(冷感:頭痛や鼻づまり))
塗り薬と飲み薬は別記事に後日記載します。
解説:一番大切なのは自分自身が確実に使えるものを選ぶことです。
怪我の処置は、傷口を水で洗い、異物を除去し、出血があれば圧迫止血が基本です。出血がひどい場合は傷口より心臓に近い動脈を強く圧迫する方法をとりますが、長時間の圧迫や誤った方法で行うと壊死する可能性もあります。
傷口を洗うために必ず飲料水にただの水を入れておきます。ペットボトルのキャップに穴をあけたものを持っておき、付け替えてシャワーのように使えると傷口を洗いやすいです。汚れが落ちにくい場合は歯ブラシを使うという手もあります。
出血時は洗浄後に滅菌ガーゼ(清潔なハンカチや生理パット等でも可)をあて、圧迫して止血を試みます。可能なら出血部位を心臓より高くしておくと良いと思います。
止血後や出血がない場合は次に湿潤療法を行います(こちらのサイトの解説が詳しいです)。浅い傷や火傷にはワセリン(蓋をして水分蒸発や乾燥を防ぐ)を塗りラップをするだけでも良さそうですが、より湿らせたい場合は湿潤療法の絆創膏にワセリンを塗るなどダブルで使用することもあるようです。湿潤療法の絆創膏はポリウレタン系で、出血がなく、浸出液が少量であればハイドロコロイド素材(ウェット効果が強い。火傷には保険適応がない)、多量であればポリウレタンフォーム素材(吸収力抜群。火傷も可。止血も多少できそう)の使用がお勧めのようです。どちらも粘着性がないので固定する必要があります。上記のサイトでは固定用にポリウレタンフォルム(代用:サランラップ)をおすすめしていましたが、商品によってはポリウレタンフォルムが不要なものもあり、工夫すればラップを被せたり、テープや三角巾などで固定もできそうな気がします。止血が難しい場合は止血剤(止血作用の強いアルギン酸塩)入りの絆創膏、なければ湿潤療法のポリウレタン系絆創膏を使用します。アルギン酸塩は粘着性はなく、乾燥すると創傷面にこびりつくこともあるので(固着性)、ポリウレタンフィルムにて被い、創傷面に固定することが大切です、とのことです(二次ドレッシング)。
ちなみに衣服を着た状態で「やけど」を負った場合は、脱ごうとする間に熱がどんどんと伝わって重症化することにもなりますので、衣服の上から水をかけるなど、早く冷やすことの方が大切とのことです。皮膚が服にくっついてしまい剥がすのが大変なこともあると聞きますので服は脱がずに冷やした方が良さそうです。
消毒はしない方が良いという学説が最近では主流のようです。
暑い時期では1日に2回以上、寒い時期では1日に1回を目安に絆創膏を取り替えます。可能なら交換時に傷を水で洗います。
以前、頭部を出血している方がおり、先に傷口を洗ってからガーゼを当てると思い出しましたが、先にハンカチで圧迫してくださっており、それを取り除いても大丈夫なのか不安で、先に洗浄は怖くて出来ませんでした。出血量が多い場合は圧迫して血が収まってきたら洗浄ではダメなのか疑問に思っています。また、ガーゼをあてると傷口にくっつくのでよくないそうですが(浸出液が出る怪我など)、圧迫止血の際、滅菌済みの個包装のガーゼが一番手軽なので、そのまま当てっぱなしにしなければガーゼが無難な気がします。最初から湿潤療法の絆創膏を使ってしまうと、出血量が多いと何度も交換する必要がある可能性があり、沢山持参していなければ足りなくなります。また三角巾を巻いて固定しようとしたところ、縦横62センチのものでは男性の頭では短くて回らなかったので三角巾も長さに注意してください。
包帯やネットはあれば更に良いですがその分重くなります。ガーゼ、三角巾、テープ系があれば大体はなんとかなると思われ、今回はキットから外しましたが、それらでは固定しにくい場所もあるので入れてもよいと思います。
捻挫、骨折は患部を安静にした状態で固定し動かないようにする事が基本です。圧迫や挙上も良さそうですが、圧迫しすぎると壊死しますし挙上しようとして患部が動くと逆効果なので、素人は注意が必要です。冷却は「発熱や炎症は体が治るための反応なので解熱や冷却は間違えだ」派がおり、どちらが良いのか不明です。捻挫の場合はテーピングで関節を固定し、骨折の場合は患部を固定するためにサムスプリントや木の枝、傘、雑誌や板、定規など副木になるようなものや、三角巾があると便利です。圧迫や固定は知識や技術がいるので、下の説明書付きの簡易テープを入れて、あとはダクトテープでできる範囲内で固定にしました(ダクトテープは細めで場所によっては微妙ですが)。
サムスプリントも重く、木などで代用可能なので入れませんでした。
三角巾は腕の骨折などには2枚必要になるため、2枚持ちの方が安心ですが重くなります。ハサミ、毛抜きも大切です。簡易的なハサミになりますが、ビクトリノックスのクラシックが軽くておススメです。
靴擦れ用の絆創膏も別に準備すると良いと思います。
冷えピタや湿布は冷却作用はあまりないので氷嚢を選びました。また、子供は皮膚が薄いので保冷剤をあててはいけないそうです。ジプロックに土や水を入れて氷のうを作ります。ジプロックはファーストエイドキット入れにしておくと中のものの水濡れ防止にもなりよいかと。耐久性がないので1回限りの使用になりますが、最悪水筒かわりにもなります。ジップロックなら丈夫なフリーザーバッグがおすすめです。
ポイズンリムーバーは効果が期待できないので買わなくて良いと講習会で言われましたが、蚊を媒介とした感染症などで刺された直後に吸い出しておくなどは効果がありそうです。また、赤十字は毒蛇には使用するなと言っているようです。重くなるのでお好みで。
テーピングサポーターの方がテーピングより服の上からも支えて簡単らしいです(山塾という本から)が、テープは他にもいろいろ使い道があるのでテープ系を選択しました。
こんなテーピングも
コンパクトなワセリン:
止血剤商品:
ヘモスタパッド:防漏シートが付いているのでフィルムドレッシング材で密閉する必要がなく、ヘモスタパッドとサージカルテープもしくば包帯やネットで簡単に固定できる。
アルギニン入りか不明ですが名前からすると入っていそう。
湿潤療法系:切って使える大きめのもの(切るときは角を落として丸くすると剥がれにくいです。また、切り込みを入れることで湾曲部にフィットしやすくなります。)
ハイドロコロイド素材:
こちらもドレッシング剤なしでも良さそうです。
プラスモイストP:構造、機能的にはポリウレタンフォームとほぼ同様ですが薄いので大量の出血や浸出液には頻回交換が必要に。
ハッカ油は日本のものは直接肌につけられないものばかりで、水で薄めて自作してましたが毎回面倒だし大量にあまるしで嫌になり、海外旅行時に買ったものを使っています。