1.はじめに
これまで、日本固有種の柑橘類を食してきた。弓削瓢柑、香橘、邪払など、どれも個性的な味がした。今回、季節としては早いが、高知県の四万十ぶしゅかんを手に入れることができたためレポートする。この生命の木と呼ばれるぶしゅかんは、キレの良いスッキリとした酸味と独特の上品な香りだとのこと。
2.実験方法
出回る季節としては早いが高知よりメルカリで手に入れたぶしゅかん蜜柑(Fig.1)。これを食すことにした。ぶしゅかんは非常に強いため、無農薬で育てられるというのが、高評価である。安心して、ジュースにもできそう。
3.実験結果
直ぐにぶしゅかんが届いた。柚子よりも少し大きい。これまでの弓削瓢柑などと比べると特別芳香が強いという訳ではなさそうだが、少し期待できそう。鮮度も高い。
皮も普通に手で剥けるが、切断してみる。固有種特有の種が多く、大きい。あ、っと気づくのは、独特な香り。
最初にダイレクトで果汁を飲む。上品というか、これは邪払と同じ匂い。芳香というよりかは、少しきつめ(人によっては臭み)というかもしれない濃い柑橘の臭い。レモン程すっぱくないし、甘いという訳でも、苦いという訳でもなく。。。異常に汁が多い。
芳香(皮まま) :★
果汁芳香 :きつい
酸っぱさ :★
甘さ :★★
味 :★
みずみずしさ:★★★★
苦み :★
薄いライムに近いような味だと思う。料理の照り焼きチキンにかけたところ、料理の味がマイルドになり、おいしさと風味が増す。酢橘・カボスほど洗練はされていないが、甘みが濃くなるような感じがする。なるほど、料理の引き立て役としては主張が少ない分、隠し味として、評価が高い。
4.考察
なるほど。関連商品としては、ポン酢や、果実酒、というように引き立て役。おそらく生ジュースとしての需要は、評価がわかれ爆発的なヒットにはならないと思う。やはり邪払に似た固有種独特のキツイ芳香がネックになりそう。とりあえず、料理としては使えるもののお酒はそこまで飲まないので、氷砂糖1:酢1:果実1の割合でビネガージュースを作ることにした。丁度1.5ℓとなった。無農薬だから、味が楽しみ。1週間の冷暗貯蔵後、また味を確かめたい。