くだらない話をします。
秋に行われる長崎くんちでは市内のいくつかの町が交代で奉納踊りがなされてて、たとえば月を龍が食べようとする場面を描いた龍踊(じゃおどり)などがあり、以前休みの日に偶然それをテレビで視聴してからこちら録画予約をするようになっています。不思議なもので回数を重ねゆくうちに内容がうっすら理解できるようになったのか以前はぜんぜん気にならなかった踊り、とくにあまり縁がなかった日本舞踊などを食い入るように見るようになってて、今年は新橋町というところの芸者衆が阿蘭陀漫才を披露していて、(三味線のほか木琴や胡弓も入るのできわめてエキゾチックな響きになるせいもあって)やはり食い入るように眺めていました。
この阿蘭陀漫才というのは内容的には「日本に流れついたオランダ人が生計を立てるために覚えた三河万歳風の踊りを正月に披露する」もので、それを今年になってはじめて知り、冷静に考えるとかなり無茶苦茶な設定で、しかしそこはさすがに踊りのプロで破綻はなく、最後まで飽きずにいました。ここで終われば単なるテレビ視聴記録で終わるのですが。
話はいつものように横にすっ飛びます。
今年の阿蘭陀漫才では唄の歌詞も字幕で紹介していて
売ったる物は何なに
大鯛、小鯛、鰤の大魚、鮑、栄螺、蛤子(はまぐりこ)
蛤、蛤、蛤、召さないな
とありました。これらは長崎の正月に欠かせない魚介類だと思われますが、東京では災いをサケるというシャレと日持ちを考えて年末に鮭が売られてますが唄の中には見事にありません。でもって鰤をどうするんだろう?と検索したら(長崎市のHPがヒットして)鰤を照り焼きにしておせちに入れるほか雑煮にも鰤を入れるそうで、雑煮に入れた場合良い出汁がとれるとも書いてありでも想像がつかず、雑煮もしくは汁ものに入れるのはしたことがなかったので鰤は関東でも入手しやすいので試してみたくなっています。
さて謎なのは蛤です。蛤の旬は湘南や千葉では冬の終わりから春で旨味が濃くなるのが夏のちょっと前で、正月はそれほどでもないのです。にもかかわらず三回繰り返しででています。旬を外しても酒蒸しにすればそこそこイけますから(蛇足ですが酒蒸しした時の汁も美味いので)理解できなくはないのですが。
もしかしたらあのあたりの蛤は飛び切り美味いのかなあ、などと想像するのですがさすがに簡単に往復できる距離ではありません。そこでお願いがあります。もしこれをご覧の皆様の中で、どこでもドアをお持ちの方がいらっしゃいましたら、かつ、おもしれえじゃねえか貸してやってもいいよ?という方がいらっしゃいましたら、連絡いただけると幸甚です。