【日本株】2025年後半に“買いたい5業種×3銘柄”を紹介！ アナリストの注目は｢銀行｣｢サービス｣｢小売り｣など、トランプ関税の影響を受けにくい内需型が中心

【日本株】2025年・後半に買いたい「5業種×3銘柄」全15銘柄を紹介！

発売中のダイヤモンド・ザイ8月号の巻頭特集は「プロ51人が回答！ 2025年後半【日本株の買い時】」。2025年前半の株式市場は、トランプ関税ショックの影響で大揺れだった。2025年も後半に突入するが、気になるのは今後の見通しだ。そこでこの特集では、相場の見通しや狙い目の業種、それを踏まえた投資戦略などをアナリストなどのプロに聞いている。

今回はこの特集から、2025年の後半に好調になる狙い目の業種、逆に不調が見込まれる業種を紹介するので投資の参考にしてほしい！
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買いたい業種は「銀行」「情報」「サービス」「建設」「小売り」、
避けたい業種は「自動車関連」「鉄鋼・非鉄」「医薬品」！

　ダイヤモンド・ザイでは、アナリストなどのプロ51人に、2025年・後半の相場についてアンケートを実施。その結果、「今後はトランプ関税が重しになり、強気の相場にはなりづらい」という意見が多数を占めた。

　とはいえ、業種ごとに好不調の差はある。そこで、2025年後半に好調が見込まれる業種、不調が見込まれる業種を聞いたところ、以下のような結果となった。

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　多くのプロが好調を見込んでいるのは、金利上昇で利ザヤの改善が見込まれる「銀行・金融」。逆に、もっとも不調が見込まれる業種は、トランプ関税の影響が特に懸念される「自動車」だった。

　ただし、「そうした影響は株価に織り込み済み」などの理由で、真逆の考えを持つ人もいる。以下では、各々の主張をつぶさに紹介していこう。
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【野村アセット・石黒英之さん：2025年後半の見通しは「強気」】
「日本のデフレ脱却に向けた流れは強まりつつあり、『金融』や『不動産』を見直す動きは続く。IT投資の継続期待も高く、『情報・通信』も有望」

【楽天証券・今中能夫さん：2025年後半の見通しは「やや強気」】
「中国で半導体生産が急速に高度化。『半導体製造装置メーカー』は中国向け輸出が増える可能性がある」

【日興アセット・神山直樹さん：2025年後半の見通しは「やや強気」】
「賃金上昇とインフレの落ち着きでメリットを受ける『銀行』や『不動産』に注目。一方で輸出関連は政治の影響が大きいので見通しが難しい」

【野村證券・北岡智哉さん：2025年後半の見通しは「中立」】
「10～11月の中間決算に向けて、『建設』や『不動産』は好採算の受注効果などで堅調な収益が評価されやすい。また、来年1月に日銀が利上げするとみており、『銀行』株は年後半に評価されるケースが多そう」

【内藤証券・高橋俊郎さん：2025年後半の見通しは「やや弱気」】
「買いたい業種はAIに強い『半導体製造装置』。2027年の市場成長に向けて、足元の4～6月期でのボトムが確認されれば、本格的に戻る可能性が高い。もう一つ、『建設』は中堅企業に業績改善の見通しが多い。国土強靭化や老朽化対策の話題も増えており、決算で実績を出せば再評価されやすい」

【三井住友DS・市川雅浩さん：2025年後半の見通しは「やや強気」】
「トランプ関税の先行き不透明感で、当面は『内需・ディフェンシブ銘柄』が選好されやすい。だが、この先の交渉で税率は相当程度引き下げられると予想。そうなれば『外需・景気敏感銘柄』の出遅れ修正が進む」

【マネックス証券・広木隆さん：2025年後半の見通しは「中立」】
「『自動車』関連は、トランプ関税で売られた反発が見込まれる。関税も落ち着きどころが見え、為替も高懸念が和らぐ」

【DFR・仲村幸浩さん：2025年後半の見通しは「やや弱気」】
「国内金利がどこまで上がるか分からなかった昨年までとは異なり、今年は日銀の利上げの終着点が見えてきている。『不動産』株は買いの好機。対照的に『銀行』株は株価のピークアウトが懸念されるので避けたい」

【マネックス証券・塚本憲弘さん：2025年後半の見通しは「中立」】
「『防衛関連（機械）』や『金融正常化（銀行）』は長いテーマ。『半導体』はサイクル悪化で上値が重い」

2025年後半に買いたい「5業種×3銘柄」全15銘柄を紹介！
関税リスクが小さい内需型の業種に注目しよう！

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　このように、さまざまな見方はあるが、プロ51人の意見を集約すると、2025年・後半に特に有望な業種は「銀行・金融」「情報・通信」「サービス」「建設・資材」「小売り」の5つ。それぞれの業種のポイントと、各業種の関連銘柄を解説していこう。

　まず、「銀行・金融」は日銀のさらなる利上げ観測やインフレ定着で、利ザヤ改善や運用収益増加が見込まれる。株式の持ち合い解消と株主還元強化の動きも評価材料。また地銀再編を観測する声も上がる。

　次に「情報・通信」。ITシステムや情報サービス業は顧客が日本企業のため、関税の影響を受けない。日本企業はDXで後れを取っており、DX投資やサイバーセキュリティに高い需要が見込まれる。

「サービス」は国内も賃金上昇が進み、旅行・娯楽ニーズが強い。インバウンドの取り込みも期待でき、エンタメ関連も注目度が高い。また、人手不足を背景に人材派遣業なども業績堅調だ。

「建設・資材」は国土強靭化による災害対策や耐震補強、インフラ整備の需要が見込まれる。慢性的な人手不足も、建設単価を上昇させる追い風に。セメントなどの資材も価格転嫁が進んでいる。

　最後は内需産業の筆頭格でもある「小売り」。もちろん、関税の影響を受けづらく、不透明な相場環境のなか、安心して投資しやすいとの声が多数。M&Aなど合従連衡が進む余地も大きい。

　2025年の後半はこれら5業種＆関連銘柄を投資戦略の参考にしてほしい。

■2025年後半に買いたい「業種＆銘柄」はコレだ！
業種	銘柄名（コード・市場）	株価 （6/4）	投資判断	最新の株価
銀行・金融	第一生命ホールディングス（8750・東P）	1140.5	買い
	T&Dホールディングス（8795・東P）	3437	買い
	三井住友フィナンシャルグループ（8316・東P）	3669	強気
情報・通信	野村総合研究所（4307・東P）	5640	買い
	ギフティ（4449・東P）	1841	買い
	SHIFT（3697・東P）	1767.5	強気
サービス	JACリクルートメント（2124・東P）	987	買い
	ラウンドワン（4680・東P）	1267	強気
	セコム（9735・東P）	5281	強気
建設・資材	鹿島（1812・東P）	3627	買い
	太平洋セメント（5233・東P）	3677	買い
	長谷工コーポレーション（1808・東P）	2171.5	強気
小売り	ヤマダホールディングス（9831・東P）	432.3	買い
	三越伊勢丹ホールディングス（3099・東P）	2256.5	買い
	トライアルホールディングス（141A・東G）	2035	買い
※データは2025年6月4日時点。

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