櫛木理宇

櫛木理宇さんによる『依存症シリーズ』は、殺人・監禁・暴力といったショッキングな事件を通して、人間の弱さや欲望を描き出す強烈なイヤミス・サスペンスです。 凄惨な描写に「最悪！」「胸糞悪い！」と叫びたくなるけれど、気づけば引き込まれ、社会の闇を考えさせられてしまう──。 この記事では、依存症シリーズのそれぞれの感想記事リンクをまとめました。 ⚠️ 読む順番は刊行順がオススメです（人物関係や背景がつながっています） シリーズ作品一覧 第1作『殺人依存症』（2020年10月 幻冬舎文庫） 第2作『残酷依存症』（2022年4月 幻冬舎文庫） 第3作『監禁依存症』（2023年10月 幻冬舎文庫）

⚠️残酷描写苦手な人にはオススメしません！⚠️ 『殺人依存症』『逃亡依存症』に続く“依存症シリーズ”の第3作目『監禁依存症』は、弁護士として加害者の弁護に奔走してきた男と、その家族を襲う悲劇を描いた重厚な長編ミステリーです。 誘拐事件の背後に潜むのは、復讐か、それとも別の何かか。 性犯罪と司法、家族と憎悪、そして「依存」が複雑に絡み合う衝撃作の感想をお届けします。 あらすじと書籍情報 感想｜重いテーマながらも引き込まれる物語構成 正義とは何か──加害者弁護士の存在が突きつけるもの 被害者が報われない社会──『監禁依存症』が描く現実の恐怖 依存と支配、人間関係の歪み まとめ

⚠️イヤミス注意 ⚠️ エロ・グロ・鬼畜・凄惨な事件が多数登場し、読後感も非常に重く最悪です。 ある程度平気な方でもショックを受ける内容なの で、苦手な方にはおすすめできません。 読後に深いため息が漏れる、超絶胸糞悪いイヤミス──櫛木理宇『残酷依存症』は、拷問と復讐、そして社会の理不尽さが容赦なく描かれた問題作です。 依存症シリーズ2作目として、前作『殺人依存症』ともリンクしながら、さらなる地獄へと読者を突き落とします。 あらすじと情報 感想 残酷な拷問と胸糞事件の連鎖 現実に潜む恐怖──これはフィクションなのか？ ダークヒーロー・浜真千代の変化 まとめ

櫛木理宇 「逃亡犯とゆびきり」櫛木さんの作品で気になってはいたけど後回しにしていた作品をようやく読みました。 主人公の女性ライターは女子中学生が墜落死した過去の事件を調べていた。SNSに夢中だったのにスマフォが見つからなかったことと遺書の文章が謎めいていたことから、実は自殺ではなく殺人で犯人が持ち去ったのでは噂されていた。取材を続けていると高校時代の親友から電話が入る。彼女は連続殺人犯として指名手配されている逃亡犯であるが、たびたび主人公に電話をしてきていた。殺人犯だからこそ分かる視点からのアドバイスがヒントとなり、主人公は事件の真相を暴く記事を書いて話題となっていく、というお話。 本作はホラ…

★★☆☆☆ あらすじ 祖母の葬式で久々に実家に戻ってきた大学生の男は、顔なじみだった連続殺人犯の死刑囚から手紙が来ていることに気づく。129分。 www.youtube.com 感想 連続殺人犯の死刑囚から、一つだけ自分がやっていない殺人事件があるから調べて欲しいと依頼される大学生が主人公だ。前半は主人公がその事件の真相を探る様子が描かれる。前半は、死刑囚の安楽椅子探偵ものみたいで、普通にミステリーとして楽しめる。実際には死刑囚は何もせず、主人公の報告をすごいね、さすがだねと褒めるだけなのだが。 bookcites.hatenadiary.com だが物語は単純なミステリーでないことが段々と明…

櫛木理宇 「虜囚の犬」続編の「死蝋の匣」を先に読んでしまったので前作にあたるこちらを読んでみました。 元家裁調査官の男性はかつて担当した少年が遺体で見つかったと友人の刑事から知らされる。しかもその少年は自宅に女性を監禁して犬のような扱いをし、殺害して庭に埋めていたことが判明する。彼はかつて父親から犬のように扱われており、自分が強くなったことを誇示するために弱者に同じことをし始めたのではと分析する。かつて担当した者としては彼がそんな非道なことが出来る人格だったとは考えられず、彼のことを知るためにも友人の調査に協力することにする、というお話。 歪んだ家庭で育った少年たちがその後どのような考えで生き…

櫛木理宇『執着者』を読みました。 変な老人につきまとわれている。それが徐々につながっていきます。最後まであれこれ考えながら読めて、おもしろかったです。