人種差別

映画『ゲット・アウト』：白人の家で起きた恐怖と衝撃の結末 ニューヨークに暮らす写真家のクリス（ダニエル・カルーヤ）は、白人の彼女ローズ（アリソン・ウィリアムズ）の実家に初めて招かれる。人種の違いに不安を抱きつつも、ローズの家族は過剰なほどクリスを歓迎する。しかし、邸宅に住む黒人の使用人たちの奇妙な振る舞いに、クリスは徐々に違和感を覚えていく。翌日、祖父を讃えるパーティに集まったのは、なぜか白人ばかり。彼らのクリスへの奇妙な興味、そしてある人物との出会いが、クリスを未曾有の恐怖へと陥れていく。ジョーダン・ピール監督が放つ、斬新なアイデアと社会風刺に満ちたホラー映画の傑作。単なるホラーを超えた、深…

いやはや、すごい本を読んでしまった。長編の文庫本で、読むのにかなりエネルギーが要った。 図書館に予約をし、やっと回ってきた人気の「青い壺」を読んだ話を今月10日に書いたが、同じ有吉佐和子が「非色（ひしょく）」という本も書いていることを知り、内容に惹かれ、また予約。 この本は1964年（有吉33歳時）に書かれたが、2003年に一度絶版になっている。理由は推して知るべしなのだが、言葉狩りの犠牲になってしまったのだ。巻末のページにも、 「今日から見たら不適切と思われる表現があるが、優れた作品であることからそのまま復刊した」 という趣旨の断りが書いてある。娘の玉青氏も、復刊を喜んでいた。有吉氏に差別の…

NASAで活躍した数学者キャサリン・ジョンソンさんの人生を絵本で読むことができます。 頭の良いキャサリンは１０歳でハイスクール(州や地域にもよるが１４歳から四年間学ぶ学校)に入っても良いと言われるほどの天才ぶり。 当時は人種差別もありアメリカでは白人と黒人が行く学校が分かれているため黒人のハイスクールのある町に引っ越しをします。 大学卒業後は小学校の先生になりその後NASAで活躍します。数学ができる人は尊敬します。 ---------- わたしにまかせて！ アポロ13号をすくった数学者キャサリン・ジョンソン 文 へレーン・ベッカー 絵 ダウ・プラミク 訳 さくまゆみこ 発行者 奥川隆 発行所 …

This is the Japanese translation of this site. ジョナサン・ウィット 2024/5/29 チャールズ・ダーウィンの『種の起源』(1859) に端を発し、ヨーロッパやアメリカの思想的指導者たちは、自然選択による進化という彼の理論を、世界中の非白人に対する暴力的で非人間的な扱いを正当化するために利用しました1。これについては良く知られています。あまり知られていないのは、類人猿から人への進化というダーウィンの主張が、非白人への人種差別的な見方に少なからず基づいていたということです。

映画『SKIN』を観て抱いたやるせなさ 短編映画『SKIN』を観て、胸に残ったのは「やるせなさ」でした。なぜ人はこんなにも残酷になれるのか、なぜこんな行動にまで至ってしまうのか。自由な思想は誰にも許されるべきものですが、その思想が人を傷つけ、破壊へと向かうとき、それはもはや「自由」とは呼べないのかもしれません。 生い立ちや環境が生む価値観 映画の中で描かれる暴力の背景には、個人の生い立ちや環境、教育が大きく関わっているのだろうと思います。家庭での刷り込み、地域の空気、仲間意識や恐怖からくる同調。幼い頃から「敵」と「味方」を分ける価値観を植え付けられれば、人は疑うことなくその道を進んでしまうのか…

米首都犯罪対策で州兵投入を表明、だってさ。 ワシントンD.C.は全米一リベラルな所。 治安がとても悪く、ホームレスで溢れかえっている。 そして人種差別は全米ワースト1と言われている。 台湾系の友人は学生時代、とは言っても数年前、比較的安全と言われるメトロの車内で、駅到着直前に黒人の子供に握手を求められたので手を差し出したら、 なんと 手に唾を吐きかけられた！！ アメリカの首都、恥でしかない。

「呪術はお売りいたしません」は、ドリス・レッシングの、アフリカ小説集、『老首長の国――ドリス・レッシング アフリカ小説集』 に掲載されている短編小説だ。ほんの１０ページという短いお話で、読みやすく、ほのぼのとした気分になるのだが、読み進めるにつれ、非常に示唆に富んだ作品であることがわかる。本作は以前、池澤夏樹が自身の著書 完全版 池澤夏樹の世界文学リミックス で絶賛されていて、南アフリカにおける人種差別をテーマにした、クッツェーの『鉄の時代』との比較も興味深く、読んでみたいと思っていた。ドリス・レッシング（1919-2013）は、２００７年にノーベル文学賞を受賞した。イギリスの作家であるが、幼…