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- 3代目となったフォルクスワーゲンの中核SUV
フォルクスワーゲン ティグアン 「3代目となったフォルクスワーゲンの中核SUV」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 西村 直人(著者の記事一覧)
- 交通コメンテーター
- 評価
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4
- デザイン
- 3
- 走行性能
- 4
- 乗り心地
- 4
- 積載性
- 4
- 燃費
- 4
- 価格
- 5
3代目となったフォルクスワーゲンの中核SUV
2025.2.26
- 年式
- 2024年9月〜モデル
- 総評
- 未だ世界的なベンチマークであるハッチバックモデル「ゴルフ」をベースにしたSUVモデル。日本仕様では、直列4気筒1.5LのeTSIガソリンターボ+マイルドハイブリッドシステムと、直列4気筒2.0LのTDIディーゼルターボエンジンの2タイプを導入する。駆動方式はガソリンが前輪駆動で、ディーゼルが4輪駆動方式を採用。トランスミッションはいずれも7速のDSG(いわゆるデュアルクラッチトランスミッション)。
- 満足している点
- なんといっても日本の道路事情で扱いやすいボディサイズだ。全長は4540〜4545mm、全幅は1840〜1860mm、全高は1655mmなので、日本で主力の同クラスSUV並。最小回転半径は、横置きエンジンで、かつ最大20インチのホイールを履くものの、駆動方式を問わず5.4m。運転席からの見切りもよく、狭い駐車場での取り回りも優秀だ。
- 不満な点
- ハッチバックモデルのゴルフがそうであるように、ティグアンにも大きな不満を抱かない。筆者の運転環境のように、渋滞から高速道路での往復500km近いロングランを頻繁に行うような状況にはとくに向いている。反面、市街地での短距離走行を繰り返しただけでは、運転のしやすさこそ感じるものの魅力を感じにくい。ここが人によっては不満点だろう。たしかに良いクルマだが、良さを感じにくい。48Vマイルドハイブリッドのガソリンエンジンにしても、実用燃費数値は良好だが、電動モーターが強力ではないので(18PS)プラスαを感じにくい。
- デザイン
-
3
- 3代目の特徴は従来型から高められたエンジンフードと、それに合わせて採用したヘッドライトやグリル周りの造形だ。間近はもちろんのこと、遠くから見てもSUVらしい力強さがグッと増した。前面投影面積はボディサイズなりながら、空気抵抗係数そのものは0.33→0.28へと15%以上低減している。確かにスタイリッシュになったが、世界中のSUV勢のなかでは埋もれ気味。奇をてらわない正統派なので、飽きが来ないデザインともいえる。
- 走行性能
-
4
- 試乗したのは直列4気筒1.5LのeTSIガソリンターボエンジン(150PS/250N・m)。これに48V系(総電圧44V)マイルドハイブリッドの電動モーター(18PS/56N・m)が加わる。車両重量は1600〜1640kgだから、パワートレーンとしては非力に思われるものの、少なくとも試乗した一般道路〜山道〜120km/h規制の高速道路では、一人乗りながら十分に力強かった。
- 乗り心地
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4
- 日本向けのホイールサイズはグレード別に3種類。ベーシックモデルの「eTSI Active」が17インチ、中間グレードの「eTSI Elegance」は18インチ仕様、そして試乗したスポーツモデルの「eTSI R-Line」が20インチ。大径タイヤは当然、ホイール含めて重量がかさむが、オプション装備となる「DCC Pro」(電子制御可変減衰力ダンパー)の効果が絶大で、乗り心地と走行性能のバランスが非常によかった。モード切替えによる減衰特性変化は極端に思えるほどだが、ボディ&シャーシがしっかりしているので活かせている。
- 積載性
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4
- 従来型からボディの全長や全高が最大で30mm大きくなったことから、ラゲッジルームの容量も37L増えて652Lになった。これは後席を使用した際の純粋な積荷スペースで、後席(6:4分割可倒式でセンター部のみの可倒も可能)を倒せば1650L。室内高に余裕があるため積み込みもしやすい。リヤゲートは電動開閉式で全グレードに装備する。
- 燃費
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4
- マイルドハイブリッドシステムだけなら燃費数値への貢献度はそれほど大きくないが、直列4気筒1.5LのeTSIガソリンターボエンジンには、低負荷での走行時に2気筒を休ませて燃費数値を向上させる「アクティブシリンダーマネジメント(ACT)」機構と、アクセルをオフにした状態で条件が整うとエンジンを停止させる「エココースティング走行」機構が備わる。カタログ上のWLTC値は15.6km/Lだが、筆者の試乗では山道こそ10km/L台ながら、一般道路から高速道路を70kmほど走行した総合値は16km/L台だった。
- 価格
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5
- ガソリンモデル(前輪駆動)が487万1000〜588万9000、ディーゼルモデル(4輪駆動)が561万9000〜653万2000だ。高価であるが、標準装備品から考えれば妥当、というより輸入車ということを加味すれば競争力の高い価格設定だ。日本法人に伺うと「相当、がんばりました。また装備品を豊富にすることでお客様への提供価値も高めています!」と言うが、まさにその通り。同クラス国産SUVと装備を揃えたうえでぜひ、比較していただきたい。
- 西村 直人
- 交通コメンテーター
- WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。
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- 新車価格(税込)
-
487.1 〜 653.2
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- 中古車本体価格
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35.0 〜 575.0
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※ 掲載しているすべての情報について保証をいたしかねます。新車価格は発売時の価格のため、掲載価格と実際の価格が異なる場合があります。詳細は、メーカーまたは取扱販売店にてお問い合わせください。