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フォルクスワーゲン ID.4 「EV用プラットフォーム「MEB」を採用したBEVのSUV」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 西村 直人(著者の記事一覧)
- 交通コメンテーター
- 評価
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3
- デザイン
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- 走行性能
- 4
- 乗り心地
- 4
- 積載性
- 4
- 燃費
- 3
- 価格
- 3
EV用プラットフォーム「MEB」を採用したBEVのSUV
2023.7.20
- 年式
- 2022年11月〜モデル
- 総評
- フォルクスワーゲンが社運をかけて開発したBEV第二弾。第一弾はハッチバックモデルの「ID.3」。次いで登場したこのID.4は安定した人気を誇るSUVボディをまとう。バッテリー容量52kWhの「ライト/AER435km」、77kWhの「プロ/同618km」を誇る。2022年秋の日本導入モデルは即完売し、2023年夏から本格的な販売をスタートさせる。
- 満足している点
- BEVはどのメーカーのどのモデルであってもひと癖ある。その点ID.4は良い意味で癖がない。BEVだからといって勢いの良い加速性能をウリにするわけでもなければ、エレキ感満載のインテリアで誇張することもない。だからフォルクスワーゲン各モデルに乗っているユーザーや、内燃機関から初めてBEVへと足を踏み入れたユーザーにもすんなり受け入れられる。
- 不満な点
- クルマとしての不満点ではないが、これをSUVと呼ぶのか……。これまでフォルクスワーゲンはSUVに対して最低地上高やタイヤサイズにはこだわりをもって設定してきた。デザインにしても適度にタフな印象をもたせ、それが安心感にもつながっていた。その点、ID.4はBEVとして成立させつつ、人気カテゴリーのSUVであると後付けして紹介しているように思える。
- デザイン
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3
- MEBプラットフォームは最先端のBEV専用技術で作られた。ホイールベース間にユニファイドセル形式のリチウムイオンバッテリーを搭載し、後輪をモーターで駆動する。実車で確認すると後軸前にモーターが配置されたリヤミッドシップ方式。残念なのはそのメリットをデザイン上から感じられず、ずんぐりむっくりとした印象である点。もっともこれは狙いのひとつで、ゴルフとはひと味違うデザインラインと解釈すべき。
- 走行性能
-
4
- 慣れ親しんだ内燃機関での運転操作をするだけで、まるで大きな排気量(=豊かな低速トルク)エンジン車両のようなゆとりある走行性能を示す。過激さはないが、どんな路面状況でも安心感が抱ける。後輪モーター後輪駆動方式なので大径20インチタイヤを履いていても最小回転半径は5.4mに収まる。よって狭い道でも心理的な圧迫感が少ない。
- 乗り心地
-
4
- ともかく素直な乗り味。前席でも後席でも突き上げが本当に少なく快適だ。内燃機関モデルとプラットフォームの大部分を共有する派生BEVモデルでは、低速域でひょこひょこした上下動が目立ち、それが速度上昇とともに消えるのだが、BEV専用MEBではそれが一切ない。優秀な内燃機関モデルのように、どの路面、どの速度域でもフラットライドを保つ。
- 積載性
-
4
- 荷室の容量は5名乗車時で543L、後席を倒した状態で1575Lと、いずれもこのクラスでは大きい。上位グレードのプロには電動開閉機能をテールゲートに設けた。リヤシートは6:4分割可倒式で、6側にはトランクスルー機構があるので、4名乗車のまま長尺物の収納ができる。フォルクスワーゲンらしく荷室への張り出しがとても少なく積み込みやすい。
- 燃費
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3
- WLTC値の電費数値は7.57km/kWh(ライトの値。プロは7.19km/kWh)と、このクラスの数値としては平均的だ。電動駆動モーターはライト170PS、プロ204PSでトルク値はともに310N・m(最大値の発生領域はプロが1000回転ほど高い)。いずれも幅広い回転域で最大トルク値を発揮できるため、回生ブレーキ量もそれに応じて幅広い領域で確保する。
- 価格
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3
- ライトが514万2000、プロが648万8000。これに各種補助金が適応される。BEVで気にすべきところはメーカー主体の充電課金システムだ。プレミアムチャージングアライアンスやフォルクスワーゲン充電カードなどが用意されているが、利用価格や付帯する無料サービスの内容は時間経過とともに変化する。所有全期間でのコスト管理が重要。
- 西村 直人
- 交通コメンテーター
- WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。
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- 新車価格(税込)
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499.9 〜 648.8
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- 中古車本体価格
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310.8 〜 498.0
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※ 掲載しているすべての情報について保証をいたしかねます。新車価格は発売時の価格のため、掲載価格と実際の価格が異なる場合があります。詳細は、メーカーまたは取扱販売店にてお問い合わせください。