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トヨタ ランドクルーザー70 「オフロードを走る歓びに浸れる」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- まるも 亜希子(著者の記事一覧)
- 自動車ジャーナリスト
- 評価
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5
- デザイン
- 5
- 走行性能
- 5
- 乗り心地
- 3
- 積載性
- 5
- 燃費
- 3
- 価格
- 5
オフロードを走る歓びに浸れる
2024.5.29
- 年式
- 2023年11月〜モデル
- 総評
- 基本設計は40系から継承し、四駆を愛車とする満足感が持てるよう、スタイリングにも力を入れて1984年に登場したのが70系です。日本では2度の販売停止を経ての復活ということで、丸目のスタイリングが好きな人、古典的な四駆らしさを感じたい人、クルマと一体となってオフロードを走破する喜びを知りたい人に、これほどピッタリなクルマはないと思います。豪華さはないですが、骨太でどこか温かみのあるランクルです。
- 満足している点
- 250や300では大きいと感じるような狭い林道などのオフロードでも、250と比較すると全幅で110mmほど小さく、ホイールベースも120mm短い70なら道幅に余裕を感じられます。タイトなコーナーでも内輪差をそれほど気にせず走ることができ、結果的にスイスイと機敏に走り回れる感覚。ステアリングは早めから切り始めないと間に合わないところもありますが、このサイズ感は市街地を走ることが多い人にもラクなのではないかと思います。
- 不満な点
- これも70の「味」なので不満というほどではないですが、やはりインテリアの質感は250や300と比べるとチープ感があります。インパネなどは後から加えた内蔵物の影響でしょうか、ツギハギっぽいところもあってロングセラーカーならでは。スイッチなどもどこか昭和な香りが残っています。
- デザイン
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5
- 40系を彷彿とさせる独立フェンダー、飛び出ているフロントウインカー、丸型2灯ヘッドランプや3スロットパネルなどが受け継がれながら、ガラス面積が増え、空力性能も向上したモダンなスタリング。以前からの変更点は時代に合わせた法規適合などがほとんどですが、中には、排ガス規制等によって中断していた日本国内での販売が2014年に期間限定で復活した際はフロントドアに付いていたランドクルーザーのバッジが、今回は本来のフロントフェンダーに戻っていたり、ボンネットが少し高くなったためアンテナの傾斜が変わっていたり、リヤには安全のために付けなければならない新たなパーツが装備されていたりと、マニアならわかるような細かなこだわりが反映されています。
- 走行性能
-
5
- 最新鋭の悪路走破技術を求める人にはお勧めしませんが、オフロードを走っているという感覚を目いっぱい楽しみたい人にはとても満足度の高い走り。ビークルスタビリティコントロールやアクティブトラクションコントロールといった、操縦安定性に欠かせない制御システムは採用しつつ、極力余計なものは削ぎ落としてシンプルなメカニズムで高いオフロード性能を実現しているのが70です。ラフで重いステアリングの操作感のため、コーナーでは早くから切り始めないと間に合わなくなってしまうし、路面からの入力にもそのまま反応するため、常に修正舵を入れようと手に力が入ります。アクセルペダルもやや重く、微小なコントロールで足がつりそうになるほどですが、パートタイム4WDの駆動力的には十分で、操作に集中して的確なライン取りができれば難しい悪路も難なくクリアできます。やり遂げた時の達成感が最高です。
- 乗り心地
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3
- フロントにコイルスプリング、リヤにロングテーパーリーフスプリングを採用したリジットサスペンションを装備しており、改良が加えられていますが設計そのものは古いため、乗り心地やモーグルなどでの衝撃は昔ながらの四駆を思い起こすことになります。でもその分、4つ足で大地を踏み締めているような感覚は濃厚。悪路で後席に座ると思わずグリップをつかみたくなるシーンもありますが、大きな安心感に包まれている感覚はあると思います。
- 積載性
-
5
- 左右で大きさの異なる観音開きのバックドアは、全開にしたまま作業をすることも可能です。高さも横幅もたっぷりあり、後席はタンブルで畳めるので奥行きも長く取ることができます。ガンガン荷物が積める、使いやすいラゲッジです。
- 燃費
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3
- 2.8リッター直列4気筒直噴ターボディーゼルエンジンに、スーパーインテリジェント6速AT+シーケンシャルシフトマチックというパワートレーンで、WLTCモード燃費10.1km/L。日本はガソリンに比べて軽油が安価なのでまだ助かりますが、燃費はあまり期待しない方がよいと思います。速度控えめで走れば、高速走行ではもう少し燃費が伸びるのではないでしょうか。
- 価格
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5
- 設計は古いですが、これだけ高い悪路走破性を持つクルマが500を切る価格というのはすごいことだと感じます。ただ、人気すぎてなかなか買えないのだけが難点。
- まるも 亜希子
- 自動車ジャーナリスト
- 映画声優、自動車雑誌編集者を経て独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、モータースポーツ参戦や安全運転インストラクターなども務める。2006年より日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。YouTube「クルマ業界女子部チャンネル」、「おっさん on boad」にも出演中。
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- 新車価格(税込)
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480.0
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- 中古車本体価格
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178.0 〜 1190.0
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