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- 8速ATを加えつつ各部を変更して大幅進化
トヨタ GRカローラ 「8速ATを加えつつ各部を変更して大幅進化」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 西村 直人(著者の記事一覧)
- 交通コメンテーター
- 評価
-
5
- デザイン
- 4
- 走行性能
- 5
- 乗り心地
- 3
- 積載性
- 4
- 燃費
- 3
- 価格
- 4
8速ATを加えつつ各部を変更して大幅進化
2025.5.27
- 年式
- 2025年3月〜モデル
- 総評
- カローラスポーツをベースにしたハイパワー4WDモデル。日本市場では2022年に導入された。2023年に剛性向上のため要所のボルトサイズなどを変更。2024年8月には進化型が米国で公開され、2025年3月に日本で発売を開始した。フロントバンパーを精悍にしつつ、エンジントルクの向上と出力特性を変更。また足まわりを進化させ、4WDシステムであるGR-FOURの前後トルク配分にも変更を加えた。
- 満足している点
- GRの常で、発売後もこうして継続的に進化を続けているところだ。今回の「進化型GRカローラ」では、加速性能向上のためのトルクアップとGRヤリスに搭載されていた8速ATモデルを追加した。さらにシャーシの剛性を高めつつ、ABS制御も見直して限界領域での特性も高めた。一般的なモデルではないが、こうした実のある改良により世界的にファンを増やし続けている。
- 不満な点
- この先も継続的な改良が加わると、いつの改良モデルがわからなくなることだ。改良が加わるたびに走行性能が大きく変わるため、この先の中古車市場に出回った際に、いつの・どんな改良が加えられたモデルなのか簡単にわかるようになると、選択の際にありがたいと思う。また、台数限定モデルではないものの、欲しい人すべての手に渡るまでの供給がなされていない点も惜しい。
- デザイン
-
4
- ボディ全体を通じて施されたグラマラスな処理は、2022年の登場以来、変わらず。2025年の改良ではフロントバンバーの形状を大きく変更している。操舵フィール改善と整流効果を高めるため、両サイドの開口面積を拡大してサイドダクトへの風の抜けを良くした。またバンパー両サイドには微少な突起物をあしらい、空気の乱流を抑えた。地味に思える改良だが高速域のハンドリング性能向上には大きな効果だ。
- 走行性能
-
5
- 最大トルク値を370N・mから400N・mへと向上させた。具体的には3000〜6000回転で上乗せされている。トルクは加速力を左右するため、この領域での向上は出発力向上をも意味する。また、最大値に変更はないが4500〜5000回転での出力特性も改善している。これにより高速域での速度の伸びが加わった。足まわりの変更箇所も多数。カーブでの後輪内側で発生していた接地感不足が解消している。
- 乗り心地
-
3
- 今回の改良を受けて、サーキットでは後輪の落ち着きが増したことで4点! しかし、バネレートが上がり、減衰力も高められたことから市街地での乗り味は2.5点へとダウンした。厳しい評価に思えるが、もともと乗り心地重視のモデルではなかったし、むしろこの手のモデルとしては凹凸通過時の衝撃は抑えられていた。改良モデルでは基本に立ち返り、走行性能を進化させた。ボディ各部の締結力がさらに高まり、しっかり感も増している。
- 積載性
-
4
- ここは進化型GRカローラとなっても変化なし。筆者は縁があって2024年モデルのGRカローラがマイカーなのだが、趣味のスキーにも大活躍。170cm程度の板であれば、後席を倒すだけで難なく収納できる。また、この状態であればタイヤ4セットを楽に収納できる上、大きめの油圧式シザーズジャッキやヘルメット、スーツ一式の積載スペースも残る。ウインタースポーツにサーキット、そして市街地と実用性はすこぶる高い。
- 燃費
-
3
- マイカーとして8000km程度を走行してきたが、最高値は21.5km/L(ACCを使用し高速道路を80km/h巡行で80分間走行、高低差それほどなし)、最低値は2.3km/L(サーキットで全開走行)。もっとも全開走行時間が少ないので、納車からの生涯燃費数値は13.7km/Lとカタログ値を上回っている。改良モデルに追加された8速ATは、6速MTよりも15%程度、数値が劣る傾向だ。
- 価格
-
4
- 2025年の改良で初の価格アップ。43高くなり568になった。追加された8速ATは598だ。が、変更内容からすれば適正といえる。新車価格は年々、価格上昇の一途だが、ことスポーツモデルに関しては「フェアレディZ」「シビックタイプR」なども企業努力で上昇率を抑えている。「GR86」にしてもそうだ。一方でタマ不足から、中古車市場では価格が高騰が続く。
- 西村 直人
- 交通コメンテーター
- WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。
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- 新車価格(税込)
-
568.0 〜 598.0
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- 中古車本体価格
-
550.0 〜 1240.0
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※ 掲載しているすべての情報について保証をいたしかねます。新車価格は発売時の価格のため、掲載価格と実際の価格が異なる場合があります。詳細は、メーカーまたは取扱販売店にてお問い合わせください。