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- 80点から87点のクルマに
トヨタ カローラ 「80点から87点のクルマに」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 伊藤 梓(著者の記事一覧)
- 自動車ジャーナリスト
- 評価
-
3
- デザイン
- 3
- 走行性能
- 4
- 乗り心地
- 3
- 積載性
- 3
- 燃費
- 3
- 価格
- 3
80点から87点のクルマに
2021.1.23
- 年式
- 2019年9月〜モデル
- 総評
- カローラは「可もなく不可もない」ラインをずっと走ってきたクルマだと思うが、最新型は“可”の方へ少し舵が切られたような気がする。これまでカローラは「80点主義」が公言されていたクルマだったが、新型は「80点主義+α」をコンセプトに開発されたという。+αの部分は、『これまでの平均点が高いクルマにプラスして「気に入った!」というクルマへの満足感を感じてもらえるようなものにしたかった』という。確かにクルマとしての平均点は上がり、80点から87点くらいの高得点になった印象はあるが、人の心を掴むような+αの部分は、まだ今一歩足りていないような気がする。
- 満足している点
- すっきりとした雑味のない乗り味で、気持ちよく運転できる点は◯。
- 不満な点
- 世界でもっとも売れているクルマなのに、残念ながらフォルクスワーゲンゴルフなどのように、世界にベンチマークされていない。最新型は「ただ売れれば良いわけではない」というクルマづくりへの思いが垣間見えるが、世界のクルマとして誇るにはまだ登らなければいけない階段があると思う。
- デザイン
-
3
- 最初に写真を見た時に、「かっこいい」とは感じなかったが、実物を見てみると、写真より多少すっきりとしたまとまりあるデザインだと感じた。以前のカローラよりもずっと若々しいデザインになって、年配の方だけではなく、若者も振り向いてくれるようなクルマになったと思う。しかし、やはりどうしても強すぎるフロントマスクが気になるところ…。デザインは、人によって好き嫌いがあるのは理解しているが、カローラのように世界中で売れていて、ある意味では日本を代表するクルマになっている以上、もう少し日本人として誇れるようなデザインであって欲しい。
- 走行性能
-
4
- TNGAプラットフォームを採用していることもあり、走行性能は目を見張るものがある。カローラと聞いて、ドライブフィールに良いイメージを持つ人は少ないかもしれないが、一度運転してみればその考えもガラリと変わりそうだ。滑らかに路面を捉える足回り、こちらの操作に対して素直に反応してくれるカローラの挙動。その仕草の端々に洗練されたものを感じる。時代とは逆行しているかもしれないが、個人的にシャシーとのバランスが良いと感じたのは、1.8L自然吸気エンジンだった。新しいエンジンではないが、気持ちよく吹け上がっていく加速感があるし、価格もお手頃なのが◯。
- 乗り心地
-
3
- どのグレードでも概ね乗り心地は良いが、おすすめなのは15インチ。見た目重視の人はなるべく大きめのホイールを装着したいと思うかもしれないが、ドライブフィールや乗り心地のバランス重視型の私としては、やはり純正の15インチがもっとも心地よく運転できるサイズだと思った。
- 積載性
-
3
- カローラには、セダン、スポーツ(ハッチバック)、ツーリング(ワゴン)の3種類のボディタイプがあるが、どれも十分な荷物が搭載できる。自分のニーズに合わせて、好きなモデルを選べるのは良いところ。オプションで、荷室を一段下げられるアジャスタブルデッキボードも装着できる。
- 燃費
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3
- ハイブリッド車は、24.4〜29.0km/Lと好燃費だが、ガソリン車は、14.6〜15.8km/L(WLTCモード)。エンジンは、TNGAプラットフォームにあわせて開発されたものではないため、カローラとしては、まだ“完成形”とは言えないのかもしれない。今後TNGAプラットフォーム用に開発された『ダイナミックフォースエンジン』が搭載されれば、燃費もさらに良くなるはず。
- 価格
-
3
- 実際に触ってみて「良いクルマだな」と実感したものの、車両価格を確認して、ちょっと後ずさりしてしまった。エントリーモデルは193からで、一瞬「お手頃かも」と感じるのだが、クルマの質感にあわせて「少し良いグレードに」「あの装備も欲しい」と考えていくと、軽く240を超えてしまったりする。そうなると、「この価格なら他にも色々なモデルあるよな…」と、つい移り気に。
- 伊藤 梓
- 自動車ジャーナリスト
- クルマ好きが高じて、グラフィックデザイナーからカーグラフィックの編集者へと転身。より幅広くクルマの魅力を伝えるため、2018年に独立してフリーランスに。現在は自動車ライターのほか、イラストレーターとしても活動中。パーソナリティを務めた経験を活かし、自動車関係の動画やトークショーなどにも出演している。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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- 新車価格(税込)
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- 中古車本体価格
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