CARVIEW |
- carview!
- 新車カタログ
- スバル(SUBARU)
- フォレスター
- 専門家レビュー・評価一覧
- 洗練した「優等生」になったが…
スバル フォレスター 「洗練した「優等生」になったが…」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 瓜生洋明(著者の記事一覧)
- 自動車ジャーナリスト
- 評価
-
4
- デザイン
- 3
- 走行性能
- 4
- 乗り心地
- 4
- 積載性
- 3
- 燃費
- 4
- 価格
- 3
洗練した「優等生」になったが…
2025.5.20
- 年式
- 2025年4月〜モデル
- 総評
- ストロングハイブリッドの搭載により、弱点と言われていた燃費性能が大きく改善した。また、内外装のデザインは洗練され、機能装備もさらに充実したことで、フォレスターは欠点の少ない優等生となった。ただ、それと同時に、従来のフォレスターらしさが薄れてしまったとも言える。これを「進化」ととらえるかどうかが、新型フォレスターを評価するポイントのひとつとなるかもしれない。
- 満足している点
- ストロングハイブリッドのメリットは、燃費性能はもちろん、走りの良さにも表れている。スバル独自の水平対向エンジンとの組み合わせは、独特の軽快さを感じられる。それ以外の点でも、グローバルにおけるスバルの最量販SUVとしての矜持を感じる部分が多く、全体的な満足度は高い。
- 不満な点
- 良くも悪くも、洗練されたことで従来のフォレスターに見られた質実剛健さが薄れてしまったように思う。その結果、トヨタ「ハリアー」や「RAV4」、日産「エクストレイル」などの競合モデルとの違いが見えにくくなっているかもしれない。
- デザイン
-
3
- 従来の堅実なイメージを継承しつつ、ディテールに洗練された変化を加えたデザインは好印象だ。タフなイメージの強かったフォレスターだが、新型ではフロントまわりはヘッドライトのシャープさとグリルの重厚さが調和しており、都会的なSUVらしさが強まった。サイドやリアも過度な造形を避けており、長く付き合える外観に仕上がっている。その一方で、やや没個性的となってしまった感も否めず、往年のフォレスターファンからはネガティブな意見も聞こえてきそうだ。
- 走行性能
-
4
- フォレスターはもともと安定性の高いモデルという印象を持っていたが、新型ではその特性がさらに丁寧に磨かれていると感じる。ストロングハイブリッドの採用によって、加速の立ち上がりは非常に滑らかになり、市街地ではストレスも少ない。特に、低速域でのモーターアシストはきめ細かく、アクセル操作に対する応答が穏やかで扱いやすい。また、コーナリングでも姿勢が安定しており、スバルらしい重心の低さが効いている印象がある。決してスポーティというわけではないが、安心して運転できる走りと言えるだろう。
- 乗り心地
-
4
- これまでのフォレスターはやや硬質な乗り味という印象があったが、新型ではその印象がやわらいでいるように感じる。サスペンションが細かな入力を丁寧に吸収しており、舗装の荒れた路面でも、突き上げが角の取れた感触で伝わってくる。車内の静粛性も高く、特に低速時はエンジン音がほとんど気にならない。アイドリングストップやエンジンの再始動も滑らかで、ドライバーが余計な意識を払わずに済む場面が多いと感じる。
- 積載性
-
3
- 荷室の設計には実用性を強く意識した配慮が見られる。具体的には、開口部が広く、床面も低いため、荷物の出し入れがしやすい。また、リアシートを倒した際のフラットなスペースは、日常の買い物はもちろん、アウトドア用途でも積載量に不満が出にくい構成になっている。背の高い荷物や長尺物も、ある程度柔軟に対応できる形状で、使い方の幅を広げてくれる。実用SUVとして見た場合、積載性に関して不足を感じる場面は少ないと思う。
- 燃費
-
4
- スバル車に対して抱かれがちだった「燃費が弱点」という印象は、この新型フォレスターでようやく払拭されたと言えるだろう。ストロングハイブリッドの効果は特に低速域で顕著で、この点はトヨタのハイブリッド車と似ている。具体的には、通勤や買い物などの短距離移動で特にその価値を感じることができそうだ。高速走行時にはそのメリットがやや薄れるようにも感じるが、全体としては、従来のガソリン仕様と比べて燃費性能は大幅に向上したと言ってよいだろう。
- 価格
-
3
- 価格帯はやや上昇したように感じるが、内外装の質感、ハイブリッド化による燃費向上、安全装備の充実といった要素を考慮すると、それに見合った内容にはなっていると思う。ただ、先代と比較して支払い総額が大きく増えているのは事実だ。そういう意味では、ハイブリッドであることや充実した装備を重視する人にとっては納得しやすい価格設定である一方、割安なSUVを求める人にとってはやや割高に感じるかもしれない。
- 瓜生洋明
- 自動車ジャーナリスト
- 1987年生まれ。大手IT企業や外資系出版社を経て2017年に株式会社ピーコックブルーを創業。現在では平均年齢25歳のメンバーとともに毎月300本超の記事を配信している。愛車のボディカラーを社名にするほどのエンスージアストだが、新しいテクノロジーへの関心も強く、最新モデルは常にチェックしている。
-
- 新車価格(税込)
-
404.8 〜 459.8
-
- 中古車本体価格
-
29.9 〜 562.7
査定を依頼する
あなたの愛車、今いくら?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!

申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
※ 掲載しているすべての情報について保証をいたしかねます。新車価格は発売時の価格のため、掲載価格と実際の価格が異なる場合があります。詳細は、メーカーまたは取扱販売店にてお問い合わせください。