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- 大出力駆動モーターのS:HEVモデルを追加
スバル クロストレック 「大出力駆動モーターのS:HEVモデルを追加」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 西村 直人(著者の記事一覧)
- 交通コメンテーター
- 評価
-
5
- デザイン
- 4
- 走行性能
- 5
- 乗り心地
- 4
- 積載性
- 5
- 燃費
- 3
- 価格
- 3
大出力駆動モーターのS:HEVモデルを追加
2025.6.27
- 年式
- 2024年9月〜モデル
- 総評
- これまでのスバル各モデルは抜群の走行性能をもっていることで定評があった。とりわけ悪路ではスバル伝統のシンメトリカルAWD(水平対向エンジン由来による左右対称レイアウトを生かした駆動方式)による真価をいかんなく発揮することから、世界各国で引き合いが強い。しかし、水平対向エンジンは構造上、熱損失が大きく燃費数値では競合モデルに追いつけなかった。追加されたS:HEVモデルはトヨタのTHSをベースにスバル独自技術をドッキング。カタログ記載のWLTC値は22.7km/Lへと伸びた。
- 満足している点
- 地味に映るスタイルだが、じつは抑揚のあるデザインでシャープさもある。インテリアは縦型11.6インチモニターによる操作性の良さが光る。ラゲッジルームも広さはボディサイズなりだが、後席背もたれ部分が高く積載能力は高い。そしてS:HEVでは待望のフルハイブリッドとなり、最大の弱点とも言われた燃費数値を大幅に向上。競合車と肩を並べる。
- 不満な点
- 11.6インチモニターにはスバル純正のナビゲーションシステムが備わるのだが、その使い勝手が独特で、慣れるまでに時間を要する。国内外の各モデルでナビゲーション機能の取材を行ってきたが、現行スバル各モデルの純正ナビは、音声認識による目的地検索が不得手なようだ。また、ナビ画面そのものも、ルート案内以外の情報量が多く、設定である程度減らせるものの肝心のルート案内領域が小さめだ。
- デザイン
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4
- 当初からこのスタイルには惹かれていた。発表から3年目を迎えたが色あせるどころか、むしろ日本市場とのマッチングがとても高いと再認識している。唯一、残念なのは1575mmの車高だ。オーディオレス仕様を選択すれば高さのあるシャークフィンアンテナからルーフアンテナになり1550mm(ルーフレールを装着すると+5mm)になるものの、ナビゲーションや各種装備がそがれるのが惜しい。
- 走行性能
-
5
- もともとのパワートレーンであるマイルドハイブリッドモデルと、いわゆるフルハイブリッドモデルであるS:HEVとの走行性能が大きく異なる。S:HEVは大出力と高いトルク(119.6PS/270N・m)を誇る駆動モーターで力強い。これは低速域から高速域まで変わらない。しかも悪路になればプロペラシャフトで後輪を駆動するシンメトリカルAWDの走破性能も加わり、一層の安心感が抱ける。
- 乗り心地
-
4
- 動機質感をうたうスバルの現行各モデルは、どれもすっきりとした乗り味で好評だ。とりわけクロストレックはSUVとしては車高が1575mmに抑えられ、それに伴い重心位置も下部に集中しているため、ステーションワゴンに近い乗り心地だ。後席でも突き上げ感はなく快適だった。S:HEVではさらに車内が静かなこともあり車内空間はひときわ上質だ。
- 積載性
-
5
- 全長4480mmで全幅1800mmと、今やコンパクトクラスに近いボディサイズながらラゲッジルームは十分な広さがある。後席を使った状態での最大長は814mm、最大開口幅は1042mm(最大幅は1090mm)、室内高は少し低く708mm。それでも後席を倒せば大径タイヤのマウンテンバイクでもタイヤを外さずに積載できる。
- 燃費
-
3
- WLTC値の総合値は18.9km/L。これがマイルドハイブリッドモデルになると15.8km/Lと17%ほど落ちる。もっとも、燃費数値としては不利になるプロペラシャフトを有する4輪駆動モデルとしてはいずれも良好な部類。最大航続距離では、燃料タンクが63Lとマイルドハイブリッドモデルから15L大きくなったので伸び代にはその分も加わる。筆者による400kmほどの試乗では、19.3km/Lを記録した。
- 価格
-
3
- マイルドハイブリッドのボトムグレードである「Touring」の前輪駆動モデルが301万4000から。S:HEVのボトムグレードである「Premium S:HEV」(S:HEVは全車AWD)が383万3500から。その差額は81万9500と大きい。しかし、実用燃費数値は20%以上高いし、燃料タンクが大きいことからワンタンクで1000kmは難なく達成する。ロングドライブ派にはS:HEVがおすすめだ。悪路での走破性能も断然、S:HEVが有利。
- 西村 直人
- 交通コメンテーター
- WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。
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- 新車価格(税込)
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301.4 〜 405.4
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- 中古車本体価格
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179.9 〜 435.9
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