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- トヨタとの協業で誕生したFRスポーツモデル
スバル BRZ 「トヨタとの協業で誕生したFRスポーツモデル」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 西村 直人(著者の記事一覧)
- 交通コメンテーター
- 評価
-
4
- デザイン
- 3
- 走行性能
- 4
- 乗り心地
- 5
- 積載性
- 5
- 燃費
- 4
- 価格
- 5
トヨタとの協業で誕生したFRスポーツモデル
2024.6.25
- 年式
- 2021年7月〜モデル
- 総評
- トヨタ「GR86」とスバル「BRZ」は両社の協業で作り上げたスポーツカーだ。初代(2012年発売)から続く協業もこれで2代目。GR86とはエンジン特性(出力やトルクなどカタログスペックは同一)、足回り、車体各部の結合方法が異なる。初代でも乗り味の違いは設けられていたが、新型となってその範囲が拡げられた。2023年9月にはMTモデルにもアイサイトを装着した。
- 満足している点
- 厳しい排出ガス規制や縛りのきつい燃費数値など強風が吹くなか、純粋なスポーツカーが330から購入できる事実は高い満足ポイントだ。また、徹底的に乗りやすい。市街地では広い視界が車高の低さを助け、初代の2.0Lから2.4L化されたエンジンも低〜中速トルクが豊かで頼もしい。SUBARUのお家芸であるアイサイトが6速MTモデルでも選択できるようになった。
- 不満な点
- スポーツカーは速さがその指標のひとつになるが、その意味でBRZは刺激が物足りないのかもしれない。公道においては扱いきれないほどのパワーが感じられるし、サーキットであれば柔軟なサスペンション設定により、頭を使った運転操作で速くも走れる。ただ、スポーツカーにとって各種スペックが重要な要素であることも事実。その意味で、選択肢とするまでのハードルが高いとも言える。
- デザイン
-
3
- オーソドックスなスタイルだ。スポーツカーらしくボンネットフードは低く、各部には抑揚のあるパネル構成を用いたことでふくよかさとシャープさをうまく同居させている。運転席からの側方、後方視界も悪くなく、その意味では高い評価を得ている。ただ、ドキッとするような容姿端麗さは感じない。多少のクセはあったにしても、スポーツカーらしいオーラみたいなものがあればさらに良かった。
- 走行性能
-
4
- 速さよりも気持ちよさ、これが先に立つパワーユニットだ。水平対向2.4Lエンジンは235PS/250N・mを発揮し、6速MT&ATを組み合わせる。後輪駆動方式のみと硬派だ。SUBARU初のアルミ製ルーフに加えエンジンフード、フェンダー、アクスルハウジングにもアルミをおごり軽量化、そしてインナーフレーム構造で高剛性を実現。これらの相乗効果で気持ちよさが倍増する。
- 乗り心地
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5
- 一般的に乗り心地は、ソフトライドな快適性と、シャキッとした快適性、この2種類に分けられる。BRZはシャキッとした快適性が心地良い。フラットな路面では雑味のないステアリングフィールと共に上質さを感じさせ、荒れた路面では高いボディ剛性を感じさせつつ、ドライバーの視線は上下にぶれにくいから運転していて疲れない。これらの両立を評価して満点の5点とした。
- 積載性
-
5
- 後席を前倒しすれば装着しているタイヤ4本+工具がすっぽりと入るからサーキット走行に便利だ。ゴルフバックにしても2つ、縦に収納できる。いわゆるトランクルーム容量は237Lだが、後席の前倒しでずいぶんと使い勝手が高められる。この後席はトランクルーム側からも前倒しできるので、わざわざドアを開けて前シートをずらして……という手間が掛からない。実用性は高い。
- 燃費
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4
- WLTC値でMTが11.9〜12.0km/L、ATが11.7〜11.8km/L。市街地モードこそ7.2〜8.0km/Lとふるわないが、これはスポーツ走行に適したギヤ比が要因。一方でクルージングギヤとなる6速を使う高速道路モードでは14.2〜15.0km/Lを達成した。実際、筆者による150km程度ロングラン(MT)では一般道路+高速道路+山道を走らせて11.8km/Lと優秀だった。
- 価格
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5
- ボトムグレードの「R」が330、中間グレードの「S」が348万7000、トップグレードの「STI Sport」が376万2000(いずれもMTモデルでATは5万5000高)と、性能からすれば圧倒的にリーズナブルだ。これは兄弟車として存在するトヨタ「GR86」があるからこそ達成したコスト削減の結果でもある。新車で手に入れられるまでの時間的な猶予も少なくなってきた。
- 西村 直人
- 交通コメンテーター
- WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。
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- 新車価格(税込)
-
332.2 〜 381.7
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- 中古車本体価格
-
66.6 〜 580.3
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