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ポルシェ マカン エレクトリック 「ポルシェの人気SUVにしてBEVモデル」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 西村 直人(著者の記事一覧)
- 交通コメンテーター
- 評価
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3
- デザイン
- 3
- 走行性能
- 4
- 乗り心地
- 4
- 積載性
- 3
- 燃費
- 2
- 価格
- 2
ポルシェの人気SUVにしてBEVモデル
2025.7.26
- 年式
- 2024年7月〜モデル
- 総評
- 2025年に日本市場へと導入された2代目マカンは、全車BEVとなった中核SUVだ。試乗したのは、その中でもっとも高出力なグレード「ターボエレクトリック」で最高出力は639PS、最大トルクは1130N・mを誇る。二次バッテリーは100kWhで、車両重量は2480kg。ちなみにポルシェは、BEVモデルあってもスポーツグレードにはターボの名称を使用する。
- 満足している点
- 先代マカンが登場した際、「ポルシェの考えるミドルSUV」として評価されていたが、この新型マカンはBEVになっても「やはりポルシェのミドルSUV」としての立ち位置を守った。ここがアピールポイントのようだ。路面を問わず運動性能は高く、それでいてエアサスペンション(試乗車)があれば、相反する滑らかさを併せ持つ。単なる上質ではなく、スポーツモデルだけど上質。これがマカンの世界観だ。
- 不満な点
- すべての大容量二次バッテリーをもつBEVにいえることだが、充電にかかる手間が不満だ。たとえばポルシェ初のBEV「タイカン」にしてもそうだが、BEVのポルシェはいずれも完成度が高く、走行性能にしてもポルシェを名乗るに十分な性能をもつ。筆者は以前、ポルシェエクスペリエンスセンターでタイカンを存分に走らせる機会を得たが、重量物である大容量二次バッテリー(105kWh)をうまく使った回頭性能は光った。
- デザイン
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3
- ポルシェらしいデザインと、SUVに必要な力強さをうまく両立させている。全長4784mm、全幅1938mm、全高1621mm(試乗モデル)と大柄ながら、最小回転半径は5.7mに収まる。インテリアにもポルシェらしさを貫くが、全体的にインパネが迫ってくる印象が強い。BEV専用プラットフォームはグループ各モデル(たとえばアウディQ6 e-tron)でも使用することも関係している。
- 走行性能
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4
- 電動化された車両すべてにいえるが、持てるパフォーマンスの20%もあれば十分な走行性能を示す。言ってしまえば過剰な性能がある。とくにBEVモデルは航続距離のほかに、ハイパワー&ハイトルクをウリにすることから余計にスペック重視になる。そうしたなかマカンでは、腰のあるサスペンションの減衰特性でポルシェらしいすっきりとした乗り味を作り込んだ。
- 乗り心地
-
4
- 2480kgの車両重量を活かした重厚な乗り心地が特徴だ。前席ではスッキリとした乗り味だが、後席でもその印象は大きく変わらない。床下に重量物である大容量二次バッテリーを搭載するモデルは、後輪からの突き上げが強くなる傾向にあるが、マカンにはそれがほとんどない。前/後輪の減衰特性を連続可変させるエアサスペンションの制御が効果を発揮している。
- 積載性
-
3
- ボディサイズからすればもう少しの容量が欲しくなるが、それでもリヤシートを倒した状態でのラゲッジルーム容量は1288Lを確保する。地面からフロアまでの高さが若干あるので、重い荷物は苦労しそうだ。後席を使用した際の容量は480Lとハッチバックモデル並になるものの、BEVであることからボンネットフード下の84Lトランクを併用すれば実用上の不自由はないはずだ。
- 燃費
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2
- AER(All Electric Range/満充電で走行可能な距離)は100kWhの二次バッテリーから518〜590kmとある。いずれもWLTP値。充電は自宅はもちろんのこと、ポルシェターボチャージングステーション、ポルシェセンターチャージングステーションのほかに、Premium Charging Allianceとして加盟ブランドで運営される急速充電ステーションの使用が可能。ここでは最大で150kWのチャデモ形式での急速(DC)充電が行える。
- 価格
-
2
- 試乗したターボエレクトリックの価格は1525。CEV補助金は執筆時点で12。少額だが、ご存じの通り補助金の額面は諸条件により決まるため、車両の善し悪しとは別の解釈が必要。それにしても車両価格は高額だ。重量もかさむことからタイヤの消耗も激しいので、ランニングコストもかかる。現在、内燃機関(含むハイブリッド)のポルシェに対して中古車価格も下落傾向あるが、この先どういった方向に振れるかは未知数だ。
- 西村 直人
- 交通コメンテーター
- WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。
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- 新車価格(税込)
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998.0 〜 1525.0
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- 中古車本体価格
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175.0 〜 1590.0
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※ 掲載しているすべての情報について保証をいたしかねます。新車価格は発売時の価格のため、掲載価格と実際の価格が異なる場合があります。詳細は、メーカーまたは取扱販売店にてお問い合わせください。