プジョー 3008 「インテリアだけで買う価値あり」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

インテリアだけで買う価値あり

2025.9.1

年式

2025年7月〜モデル

総評

どんな人にオススメかといえば、それなりに実用的で個性的なフランス車を求めているプジョー好きでしょうかね。それにしてもインテリアがカッコいい。このインテリアのために買ってもいいとすら思えるクルマです。そんなクルマってなかなかないですよね。

満足している点

とにかくインテリアのカッコよさ。横長の大型ディスプレイを浮かせてマウントしているのが、とってもクール。その下の小さなサブディスプレイでセンターディスプレイの表示＆機能を切り替える演出も先進的でカッコいいですね。使いやすいかどうかはともかくとして。そのうえで、センターコンソールからダッシュボード、そしてドアトリムまでファブリックを大胆に張ったモダンな仕立ても、温かみがある上でスタイリッシュ。イケてますねぇ。

不満な点

正直に言います。1.2Lターボエンジンはマイルドハイブリッドの助けもあって日常領域でのトルク感に不満はないのですが、高速道路の合流や追い越し加速などでは力不足を感じるシーンもありますね。そこが気になります。でも、運転スタイルによっては気にならない人もいるでしょうから、すべての人が気にする必要はないかもですね。

デザイン

4

これが3008を選ぶ最大の理由だと思っています。エクステリアは顔つきが個性的ですが、ボクは素直に受け入れられますね。そしてインテリアはもう最高！　先進的でモダンなインテリアだけで、3008を買う価値があると思っています。

走行性能

3

いいところは、DCT（デュアルクラッチ式トランスミッション）によるダイレクト感。エンジンが低回転の状態からアクセルをジワっと踏み込んだ時など、右足とエンジン回転と車速上昇感がしっかりとリンクしている感じがあって気持ちいいですね。エンジン排気量は1.2Lですが、ターボのおかげで低回転トルクは排気量の数字以上に感じられます。ただ、絶対的なパワーは大きくないので、「不満な点」で書いたように力不足を感じるシーンも。

乗り心地

4

さすがフランス車。凹凸のある路面を通過する際も、しっかりと衝撃をいなしてくれます。いわゆる「角が丸い」という状態ですね。ただ、車体の上下動自体はそれなりにあって、しいていえばそれが不快要素と感じるときもあります。とはいえ、全体的に見れば優れた乗り心地と言えるでしょう。

積載性

4

クーペスタイルSUVだから荷室が狭い……という心配はしなくてもいいです。後席背もたれ最上部と同じ高さまでは荷室の天地高がしっかりと確保されているので、容量も十分。日常領域で全くハンデとなっていません。ただ、もしもクーペスタイルを気にする状況があるとすれば、それは天井までたくさん荷物を積み上げる状況や、背の高い荷物を積むシーンでしょうか。たとえばアウトドアギアをたくさん積んでキャンプに出掛けるような人は、購入の際にしっかり実車確認が必要かもですね。

燃費

4

WLTCモード燃費19.4km/L。メチャメチャ優れているというわけではありませんが、まずまずの水準といったところでしょうかね。高速道路を淡々と走れば、それ以上の燃費を実現することも。ちなみに燃料はハイオクです。

価格

3

ベーシックグレード「アリュール」で489。上級グレード「GT」になると540。そのアルカンターラパッケージ仕様となると558。満足度を考えればアルカンターラパッケージがよさそうですが、値段はそれなりですね。ただ、欧州のCセグSUVがこの値段で買えると思えば、安により欧州車の値段が高騰している今なら「それほど割高ではない」といえるのかも。このサイズと車格感ですからね。