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- PHEVの選択肢はありか?
マツダ CX-80 「PHEVの選択肢はありか?」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 一条 孝(著者の記事一覧)
- 自動車ジャーナリスト
- 評価
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3
- デザイン
- 4
- 走行性能
- 4
- 乗り心地
- 3
- 積載性
- 5
- 燃費
- 3
- 価格
- 2
PHEVの選択肢はありか?
2025.2.25
- 年式
- 2024年10月〜モデル
- 総評
- CX-80のパワーユニットの代表格は直6ディーゼルだが、シリーズには2.5リッターガソリン+モーターのPHEVもラインアップされている。EVとしての走行可能距離は67km(WLTCモード)を実現しており、普段の買い物など、短距離を使う際にはほぼモーターの走行となるのでガソリン代がかからない。長距離を走る際はエンジンが主役となるので電欠の恐れがなく、ロングドライブが楽しめる。いいとこ取りのモデルなのだが、燃費や電費に関してはさらなる向上を望みたい。
- 満足している点
- いわゆる7人乗りのSUVは3列目シートがおまけ程度の広さしかないモデルが多いが、CX-80は3列目もちゃんと使える広さがあり、シートの造りもしっかりとしている。使う際には2列目シートをやや前寄りにセットして足元のスペースをシェアする必要もあるが、平均的体型の大人が乗り込めるのが美点だ。インテリアの造り込みもよく、その仕上がりはプレミアムクラスに迫るほど。操舵フィールのよさはFRレイアウトならではで、CX-60よりも洗練された印象を受ける。ホイールベースが3120mmと長いものの、最小回転半径が5.8mに抑えられているのもFRならではのメリットだ。
- 不満な点
- ミニバンと異なり、リヤドアはヒンジ式を採用する。開口部は大きいものの、ボディがワイドなだけに狭い駐車スペースでは乗り降りが大変だ。また、3列目へのアクセスは小さな子供ならばまだいいが、大人はそれなりに苦労する。2.5Lガソリンエンジンは必要にして十分な動力性能は得られるが、振動はやや大きめ。組み合わされる8速ATはCX-60よりも変速時のスムーズさを増しているが、まだ完璧とは言いがたい。
- デザイン
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4
- CX-60とは共通性のあるデザインながらボディをストレッチ、大径タイヤを四隅に配置したスタイリングはどっしりと落ち着きのあるまとまり。ロングノーズのFRレイアウトであるにもかかわらず、7人がしっかりと乗れるキャビンスペースを確保しているデザインも評価したいポイント。内装はグレードに応じてカラーコーディネートや素材が異なるものの、デザインや触感においては上質な仕上がりを見せている。
- 走行性能
-
4
- PHEVは電池容量が一定レベル以下になるまでEVとして走行し、その後ガソリンエンジンに切り替わる。EVとしての走行時はスムーズで静粛性にすぐれるが、エンジン走行に切り替わると4気筒ならではの振動やノイズを発するようになる。その音量は比較的抑えられているものの、フィーリング面では6気筒ディーゼルのほうが上質に感じられる。動力性能はEV走行、エンジン走行でも大きな不満はなく、エンジン+モーターによるフル加速時の速さは圧巻。乗り心地は高速でフラットな印象があり、ロングドライブは快適だ。
- 乗り心地
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3
- CX-60のデビュー当初に気になった乗り心地はCX-80では足まわりが改良されており、ストロークにしなやかさが増している。重厚感のある乗り味も、重いバッテリーをフロアに搭載するPHEVのメリットだ。しかし、一般道における路面のギャップによっては硬さを感じ、やや落ち着きに欠ける場面も見受けられた。操舵フィールはよく、舵を入れた際のレスポンスは良好。CX-60よりも操舵力が軽く感じられる。
- 積載性
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5
- 3列目シートを起こした状態でも258リットルの荷室容量があり、シートバックを前方に倒して折りたたむと687リットルの容量が得られる。PHEVにはベンチタイプの2列目シートが設定されず、すべて6人乗りとなる。2列目をフラットに折り畳むことは出来ないが、中央にスキー板などの長い荷物の積載は可能。PHEVには1500Wまで使えるAC100Vコンセントが備わっている。
- 燃費
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3
- 短時間ながら、試乗したPHEVは電費が3〜4km/kWh台とやや物足りなかった。EVとしての航続距離は67km(WLTCモード)を確保しているが、最新のアウトランダーPHEV並みの100kmは欲しいところだ。
- 価格
-
2
- PHEVはシリーズ中もっとも高価で安価なLパッケージでも640、プレミアムモダン&プレミアムスポーツで710台。3列シートではないものの、これはハリアーPHEV(620)を上まわる。EVとしての航続距離についてもハリアーは93kmを実現しているのだ。CX-80のプレミアムクラスに迫るインテリアや居住空間には好感が持てるが、PHEVに関しては個人的に高価な印象は拭えない。
- 一条 孝
- 自動車ジャーナリスト
- 自動車専門誌の編集&ライターとして活動後、自動車ジャーナリストとして専門誌やWeb、タブロイド紙などに寄稿。運転する楽しさを追求するとともに、環境性能やパッケージングにもこだわりを持つ。これまで保有した車の大半はFRレイアウトのマニュアル車。日本自動車ジャーナリスト協会会員。
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- 新車価格(税込)
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394.4 〜 712.3
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- 中古車本体価格
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