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- ガソリン 大容量バッテリーで別次元の走り
マツダ CX-60 PHEV 「ガソリン 大容量バッテリーで別次元の走り」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 西村 直人(著者の記事一覧)
- 交通コメンテーター
- 評価
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4
- デザイン
- 4
- 走行性能
- 5
- 乗り心地
- 4
- 積載性
- 4
- 燃費
- 3
- 価格
- 3
ガソリン 大容量バッテリーで別次元の走り
2022.11.28
- 年式
- 2022年9月〜モデル
- 総評
- CX-60ではディーゼルのマイルドハイブリッドシステムと、このガソリンでのプラグインハイブリッドシステムで電動化を進める。この先にはBEVの増強プランがあることも2022年11月の「2030経営方針説明会」のなかで明かされた。ラージ商品群として内燃機関の可能性を、最先端のマツダ技術で具現化したのがCX-60の存在意義だ。電動化/進化型内燃機関という2つの戦略は、この先も続く。ロータリーエンジンを発電用とするBEVの実用化にも期待したい。
- 満足している点
- 欧州ではPHEVの販売がスタート。競合モデルがひしめき合うなかで2万台以上の好調なセールスを記録しているという(2022年11月現在)。国内ではベースのガソリンモデル、ディーゼルモデル、ディーゼルMハイブリッドモデル、そしてこのPHEVが選択できる。さらにベースのガソリンとディーゼルではFR方式も選べる。公道で試乗したディーゼルMハイブリッドの印象からすると、高速道路主体での移動ではれば素のディーゼルモデルでも十分。4WDでも3,465,000とリーズナブルだ。
- 不満な点
- 高出力電動駆動モーターに大容量バッテリーを積み、専用セッテヒングの8速ATとの組み合わせ、そして4WDと重くなる要素ばかり。バッテリーは衝突時の安全性を確保すべく、前後左右に保護部材を用いた。結果、車両重量がかさみ2t以上になった。都市部では立体駐車場の制約が車両重量にもあるから注意が必要。最小回転半径は5.4mと小回りが効くが、車幅が1890mmあるため、その数値だけで立体駐車場の契約ができない場合もある。
- デザイン
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4
- 外観デザイン、内装デザインはディーゼルモデルと同じだ。一部グレードに装着されるボディサイドの「INLINE 6」のプレート文字が「PHEV」に変更される点が異なるが、それ以外は共通。後輪駆動方式とそれをベースにした4輪駆動方式を、新規開発したプラットフォームに搭載する。ロングローズで後退したキャビンスペースはスポーツカーのそれであり、他のSUVとは一線を画すスタイルだ。内装デザインでは見た目だけでなく、スイッチ類の触感にもこだわり、上質な空間を作り出した。
- 走行性能
-
5
- 直列4気筒2.5Lエンジンに高出力電動駆動モーター(175PS/27.5kgf・m)の組み合わせ。二次バッテリーはリチウムイオンタイプで総電圧355Vで17.8kWhの容量だ。トルクを活かしたディーゼルモデルから一転、ガソリンエンジンならではの鋭い吹け上がりにパワフルな電動駆動モーターの相乗効果は絶大。アクセルを深く踏み込めば2tを超える車体が一気に加速する。8速ATはディーゼル同様、トルコンレスの2クラッチ方式。トランスミッションから駆動力を分散する4WDだ。
- 乗り心地
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4
- 基本的な乗り味はディーゼル同様だが、直列4気筒2.5Lエンジンが直列6気筒3.3Lディーゼルよりも軽量であるため動きが軽く、その良い影響は乗り心地でも感じられる。具体的には前輪で受けた衝撃をスッといなしてくれるので車体全体のブレがない。車体下部に分散配置された二次バッテリーとその保護のため追加された部材が剛性アップをもたらし、微少な振動もしっかり受け止めているのがわかる。しっとりとした印象のディーゼルからスッキリとなった。これがPHEVの乗り味だ。
- 積載性
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4
- 床下に17.8kWhもの二次バッテリーを分散配置しているが、新規開発プラットフォームのおかげで積載性はパワートレーンを問わず優秀だ。ラゲッジルームは後席に人が座る状態で、長さ975mm、幅1275mm、高さ817mm。スクエアな形状なので67Lクラスのスーツケースを4つ並べて収納でき、その状態でトノカバーを掛けることも可能。4:2:2分割可倒式のリヤシートは前倒し式で、倒した際はフラットだから荷物の出し入れもやりやすい。
- 燃費
-
3
- 2022年11月時点、日本仕様の製造がこれからで、故に未試乗。カタログ上の値ではWLTC値総合で14.6km/L、市街地モードで11.1km/L、郊外モードで15.7km/L、高速道路モードで16.0km/L。ベースとなった2.5Lガソリンモデル(4WD)は、それぞれ13.0km/L、10.4km/L、13.0km/L、14.7km/Lだ。実燃費27.0km/L以上のディーゼル(48VのMハイブリッド)にはかなわないが、PHEVの走行性能はV8ガソリン5.0Lモデル並に優れている。
- 価格
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3
- 全グレード4WD方式のPHEVは「S Package」がボトムグレードで5,390,000。トップグレードは「Premium Modern」と「Premium Sports」で6,264,500だ。これがガソリンモデルの2.5Lでは「S Package/FR方式」2,992,000〜「Exclusive Mode/4WD方式」4,070,000になる。駆動方式とグレード名で揃えると2,172,500がプラグインハイブリッドシステム代になる。
- 西村 直人
- 交通コメンテーター
- WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。
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- 新車価格(税込)
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570.0 〜 646.3
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- 中古車本体価格
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244.9 〜 565.0
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