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- 6気筒エンジン主体のミドルサイズSUV
マツダ CX-60 「6気筒エンジン主体のミドルサイズSUV」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 西村 直人(著者の記事一覧)
- 交通コメンテーター
- 評価
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4
- デザイン
- 4
- 走行性能
- 3
- 乗り心地
- 3
- 積載性
- 5
- 燃費
- 5
- 価格
- 5
6気筒エンジン主体のミドルサイズSUV
2025.6.27
- 年式
- 2025年2月〜モデル
- 総評
- 2025年2月に行われた商品改良で追加された新グレード「XD SP」モデルは、400前半の価格帯でFR(後輪駆動)とAWD(4輪駆動)が選べる。CX-60のセールスポイントである上質な内外装から一転、シンプルテイストにとどめている点も特徴だ。搭載エンジンはハイブリッド機構のない6気筒ターボディーゼルエンジンのみ。
- 満足している点
- CX-60を皮切りにしたCXシリーズは、新規開発したFRプラットフォームと同じく新開発の6気筒ターボディーゼルエンジンを武器に世界市場で戦っている。今回試乗したSPは装備と価格の適正化を図ったモデルで、いわば素のCX-60といえる。外装は大人気モデル「CX-5」などマツダSUV各モデルで好評の黒色のフェンダーアーチモール/ホイール/ドアミラーカバーを採用しすっきり感を強めた。
- 不満な点
- デビュー当初、上質感を強めにアピールしていたため、今回のSPグレードとのギャップにはいささか驚かされた。外装こそシックでスポーティだが、内装ではやはり価格相応の仕上げ処理にダウングレードしている。もっとも各部のパーツ形状が異なっているわけではないので、操作性に影響を及ぼすわけではないし、車両価格を考えれば十分納得がいくのだが、上級グレードとの差はかなり大きい。
- デザイン
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4
- 加飾範囲を限定したSPグレードでCX-60のデザインを確認すると、抑揚のある面構成や各パーツの巧妙な作り込みがよくわかる。後輪駆動らしいキャビンが後方へとセットバックしたシルエットは典型的なスポーツカーのそれに近く、車高と最低地上高が高いことから腰高に見えがちなSUVの弱点をうまく抑えた。内装は黒色に統一されているのでわかりづらいが、造形そのものがシンプルなので居心地がよい。
- 走行性能
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3
- 直列6気筒3.3Lターボディーゼル(231PS/500N・m)でトルクコンバーターをもたない8速ATとの組み合わせだ。500N・mのトルクは強力で、発進加速は1820kgの車両重量が20%くらい軽くなったように速度をのせる。一方で低回転域、時に1000回転以下も常用するため、その回転域では上級グレードのマイルドハイブリッドとの差が大きい。アクセル開度が少ない時ほどそれが顕著だ。反面、高速道路などでの余裕は素のターボディーゼルで十分。
- 乗り心地
-
3
- 今回の商品改良によって、デビュー当初、市場からの声にあった一定領域での後輪突き上げはなくなった。が、失ったものもある。新グレードSPは初期型が目指した理想郷を可能な限り残しながら、突き上げ症状と市場評価されたところに徹底して手を入れた。結果、あの突き上げは見事に消えたものの、代わりにフラットな路面以外では“いなし″とは異なるユラユラする症状が感じられるようになった。新プラットフォームのさらなる熟成に期待したい!
- 積載性
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5
- ラゲッジルームは広さだけでなく、床面がフラット。床面こそ高めだが、3辺合計150cmのスーツケースであれば後席を倒さずとも5つ積載できる。ラゲッジ長は975mm、最大幅は1275mm、最大高は817mmと十分なので、出し入れもしやすい。グレード別装備だが、電動式のパワーテールゲートも備わる(SPグレードには装着できない)。
- 燃費
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5
- 試乗距離は400kmほど。都心部の一般道路や都市高速道路では激しい渋滞を60km、山道と郊外路を150km、残りを高速道路として総合燃費数値は19.9km/Lだった。カタログ記載のWLTC値は総合モード19.7km/Lなので、掛け値なしだ。ちなみにマイルドハイブリッド機構をもつグレードで同じように走らせると、22.0km/Lほどまで伸びる。
- 価格
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5
- ターボディーゼルエンジンを搭載した新グレード「XD SP」の車両価格はFRモデルで412万5000、AWDモデルで435万500なので駆動方式による差額は22万5500。いずれにしても装備、走行性能、所有満足度から考えてこの価格には納得がいく。これに筆者おすすめのメーカーオプション「セーフティ&シースルービューパッケージ/15万4000」(12.3インチモニターや360度カメラなど多数)、ナビゲーションカード、ETC車載器、フロアマットを追加しても諸費用込みで500以下だ。
- 西村 直人
- 交通コメンテーター
- WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。
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- 新車価格(税込)
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326.7 〜 567.1
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- 中古車本体価格
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198.9 〜 569.8
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