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- 気になる部分もしっかりと進化は感じられる
マツダ CX-60 「気になる部分もしっかりと進化は感じられる」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 工藤 貴宏(著者の記事一覧)
- 自動車ジャーナリスト
- 評価
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5
- デザイン
- 3
- 走行性能
- 5
- 乗り心地
- 3
- 積載性
- 4
- 燃費
- 5
- 価格
- 4
気になる部分もしっかりと進化は感じられる
2025.3.27
- 年式
- 2025年2月〜モデル
- 総評
- オーナーとして2年間一緒に過ごして感じるのは、このクルマは「買う人を選ぶ」ってこと。まずそれなりに大きい(特に1890mmある全幅が!)車体を受け入れる必要があるし、パッケージングでいえば直列6気筒エンジンが収まる長いボンネットの影響で全長のサイズ感ほどキャビンが広いわけではない。それに価格だって高めだし、例の乗り心地問題も……。でも、「満足な点」に書くようにいいところもいっぱいあるんですよね。それらを自分の好みやクルマを使う環境と差し引きして考えてメリットがあれば、きっと満足できる。そんなクルマではないでしょうか。決して八方美人ではないのです。ところで2025年モデルへの年次改良ですが、進化はしっかり感じられますね。「めちゃめちゃいい乗り心地になったか」といえば、残念ながらそこまで劇的ではありませんけれど。そういう意味では、買い時が訪れたともいえるし、今後も進化に期待というところでしょう。
- 満足している点
- クラスを超える、圧倒的な上質感のあるインテリアの作り込み。もし輸入車だったら1000に届きそうなくらいのクオリティです。後輪駆動ベースならではの心地よいハンドリング。そして(ディーゼル車は)6気筒エンジンならではの上質な加速感。そして高速道路では20km/Lを超えることも珍しくない燃費の良さ。それらは、ほかのクルマではなかなか味わえないですよ。
- 不満な点
- 乗り心地は、「いいか?」と問われれば「極上」ではありません。ただ、2025年春に行われた2025年モデルへの年次改良で改善されたのは間違いないですね。トランスミッションの異音やギクシャク感は、最新モデルのディーゼル車に関しては気にならないレベルとなりました。PHEVと2.5Lガソリン車の最新モデルは未試乗なのでそのあたりは試乗でき次第追ってレポートしたいと思います。
- デザイン
-
3
- エンジンを直列に積む後輪駆動モデルならではの、ボンネットの長い伸びやかなデザイン。スポーツカーの定番である「ロングノーズ&ショートデッキ」をSUVで具現化したプロポーションと言っていいでしょう。パッケージング上は不利(全長の割にキャビンの前後長を確保できない)ですが、他の国産SUVとは一線を画する感覚はありますね。まあ、個人的な好みを言えばSUVでそういうプロポーションはあまり好きではないのですが……(自分で買っておいて言うのも何ですが)。
- 走行性能
-
5
- これめっちゃいい。動力性能とハンドリングの両面から高く評価できます。まず動力性能。元気良く走ろうと思うとちょっと非力な純ガソリンエンジン車(25S系)を除けばトルクがモリモリで、グイグイ感のある感覚も、速度が上がっていくときの滑らかでダイナミックなフィーリングも満足感の高いもの。それからハンドリングも、旋回時のスーッと曲がる感覚が気持ちよく、なにより運転していて楽しいのがいい(ハンドリングは軽快な25S系がベスト!)。運転好きな人にとって、CX-60はきわめて魅力的な選択肢です。
- 乗り心地
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3
- 「2025モデル」と呼ばれる直近の年次改良を受けた仕様は、初期モデルに比べると明らかに良くなっています。ただ、ライバル勢と比べてどうかといえばなかなか厳しい状況。とはいえ最新仕様であれば「乗り心地で敬遠して避ける」なんてことはしなくていいと思います。最初からこのくらいのレベルなら、ここまでレッテルを貼られることもなかったと思うんですよね。とにかく、ネットなどの「知らない誰か」の評価で判断するのではなく、実際に試乗して自分自身で感じて判断して欲しいと思います。
- 積載性
-
4
- 同じクラスでいえばトヨタ「RAV4」の荷室容量には劣りますが、“車体サイズなり”と判断していいでしょう。同じマツダの「CX-5」よりは広い空間となっています。
- 燃費
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5
- ディーゼルエンジン搭載車の燃費は、メチャクチャいい。日常でも渋滞の道を走らなければ15km/L近くまで伸びるし、まったりと高速道路巡航すれば20km/Lを超えることも。3.3Lという排気量にダマされちゃいけません。これは「余裕を持つことで燃費をよくする」という考え方に基づいたコンセプトなのですから。PHEVモデルは「ハイブリッドカーだと思えばあまり伸びない燃費」となるでしょうけれど、「排気量4LくらいのV8エンジンに相当する動力性能がある上で、それよりはずっと燃費がいい」と考えると納得。燃費最優先ではなく、走りのパフォーマンスも求めたハイブリッドというキャラを理解することが重要ですね。
- 価格
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4
- 「新型フォレスターが400くらいからスタートらしい」なんて言われているのと比べたら、2.5Lエンジン搭載車が330程度から選べるCX-60って安くないですか? ラグジュアリーな内装を持つ仕様は400を超えますが、インテリアの上級感を考えたら激安。さらに、上質なインテリア+6気筒エンジン+FRレイアウトということまで考えたら、ドイツのプレミアムブランドなら1000くらいでもおかしくない内容だと思っています。絶対価格は安くないですが、実はハイコスパなのです。
- 工藤 貴宏
- 自動車ジャーナリスト
- 1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。
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- 新車価格(税込)
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326.7 〜 567.1
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- 中古車本体価格
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203.9 〜 569.8
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