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- 日本にもフィット!アメコミ風味の陽気なSUV
ジープ アベンジャー 「日本にもフィット!アメコミ風味の陽気なSUV」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 大音 安弘(著者の記事一覧)
- 自動車ジャーナリスト
- 評価
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4
- デザイン
- 5
- 走行性能
- 5
- 乗り心地
- 5
- 積載性
- 4
- 燃費
- 3
- 価格
- 3
日本にもフィット!アメコミ風味の陽気なSUV
2025.7.3
- 年式
- 2024年9月〜モデル
- 総評
- アメコミのヒーローのようなヤンチャさと愛らしさを兼ね備えたキャラクターに、一目惚れした人もいるはず。個人的には、アベンジャーのデザインは大好きだ。その濃い目のキャラクターの裏に、ジープ伝統の真面目なクルマ作りが感じられることにも好感が持てる。クルマとしての作り込みは良く、装備も充実している。手頃なサイズながら、走りも良い。小型SUVとしての完成度は高いが、惜しむべくは実航続距離の短さ。やはり、ちょっとした冒険には、無充電で挑みたいのが本音。それだけに海外仕様にあるエンジン車の日本導入を願いたいと思ってしまう。もちろん、電池が進化すれば、EVの中でも特に輝く存在となる可能性を秘めているのは間違いない。
- 満足している点
- そのジープらしくも愛らしいコミカルなスタイリング。取り回しの良いサイズ感。コンパクトSUVとしては、充実した装備内容。ロングドライブも楽しめる走りの良さ。安心して乗っていられる乗り心地の良さ。エンジン車から乗り換えても違和感のないモーター特性。
- 不満な点
- 車格としては大きい1775mmの全幅。前輪駆動しか選べないこと。SUVとして満喫するには、実航続距離が不足すること。ボディカラーが少ないこと。
- デザイン
-
5
- アベンジャー最大の魅力は、そのキャラクターにある。ジープの伝統を感じさせるクラシックテイストなデザインが多い中、その味わいを残しつつ、未来志向のデザインに仕上げたのはお見事。ジープらしい冒険心も感じさせ、乗る人をワクワクさせてくれる。内装に関しても、特別な演出はないものの、分かりやすい操作性などが機能美を追求してきたジープらしい。またレザーステアリングやレザーシートを標準化しており、プレミアムさも感じられる。内外装に散りばめられたジープに関するビジュアルも遊び心があって良い。
- 走行性能
-
5
- モータースペックは平均的だが、数字よりもパワフルに感じられるので不足感はない。出来栄えの差が出やすい前輪駆動EVではあるが、出力特性もしっかりとチューニングされており、エンジン車から乗り換えても違和感はない。少し積もった雪上路を走行してみたが、ハンドリングや駆動共にしっかりとした手ごたえがあり、ジープらしい走りの味付けにもこだわったようだ。路面に合わせて制御を変えるドライブモード「セレクテレイン」も装備する。もちろんFFなので過信は禁物だが、その活躍の場は意外と広そうだ。
- 乗り心地
-
5
- EVの強みである高い静粛性や低重心が生む走行安定性により、小さくともジープのSUVらしい快適な乗り味を提供する。やんちゃな見た目とは裏腹に、落ち着いた走りを見せてくれるので、視界の良い前席だと、より大型のSUVに乗っている錯覚を覚えるほどだ。高速巡航でも安定しており、シートの出来も良いため、ロングドライブでも疲れにくい。
- 積載性
-
4
- オーソドックスなSUVスタイルの恩恵で、ラゲッジ容量は標準時で355Lを確保するので、利便性は良い。さらに手放しで開閉可能な「ハンズフリーパワーテールゲート」も標準だ。もちろん、後席は分割可倒式を採用するので、状況に合わせて拡大可能。ただ惜しいのが、完全なフルフラットとならないこと。収納面でユニークなのは、巨大なセンターコンソールを設け、そこに小さなバックならば収めてしまえること。助手席に荷物を置かずに済むので便利だ。特に女性に喜ばれる機能だろう。
- 燃費
-
3
- 一充電あたりの航続距離は525km(WLTC)だが、冬場で満充電時の表示は400kmに。実際に55kmほどの走行で20%弱の電池を消耗していた。そこから推測すると、冬場で暖房を利用して走行すると300km弱の航続距離となるようだ。条件は厳し目かもしれないが、多目的に楽しめるSUVだけに、もう少し航続距離を確保できると嬉しいのが本音だ。
- 価格
-
3
- 価格が見直され、ベースグレード「アルティテュード」で30引き下げられたことは歓迎するが、日本で販売される小型輸入EVとしては、平均的な価格帯に収まる。基本を共有するフィアット600eともほぼ同価格で、他にもライバルが存在するエリアにいる。装備内容は充実しているが、ロングレンジ仕様や4WDなどジープらしい個性を感じる機能が欲しいのも本音だ。
- 大音 安弘
- 自動車ジャーナリスト
- 1980年生まれ、埼玉県出身。幼少からのクルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者に転身。現在は自動車ライターとして、軽自動車からスーパーカーまで幅広く取材を行う。原稿でのモットーは、自動車の「今」を分かりやすく伝えられように心がけること。愛車はスバル「WRX STI(VAB)」やポルシェ「911(996)」など。日本自動車ジャーナリスト協会会員。
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- 新車価格(税込)
-
550.0 〜 565.0
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- 中古車本体価格
-
317.7 〜 521.9
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