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- ジープの形をしたシティコミューター
ジープ アベンジャー 「ジープの形をしたシティコミューター」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 工藤 貴宏(著者の記事一覧)
- 自動車ジャーナリスト
- 評価
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4
- デザイン
- 4
- 走行性能
- 5
- 乗り心地
- 3
- 積載性
- 3
- 燃費
- 4
- 価格
- 2
ジープの形をしたシティコミューター
2024.11.27
- 年式
- 2024年9月〜モデル
- 総評
- 見た目からして(フロントグリルを除いて)あまりジープっぽくないのは、ジープとしてはかなり思い切ったチャレンジと考えれば納得できるかも。近代のジープとしてはもっとも小さなボディで、パワートレインはエンジンの設定がなくモーターのみ。つまりEV(電気自動車)です。なので受け取るこちら側も、ジープらしさを求めるんじゃなくて「こういう形をした電気自動車」と捉えればスッキリ消化できるのではないでしょうか。何が言いたいかというと、オフロードを走るのではなくシティコミューター(都市内など近距離移動に使うクルマ)と考えれば悪くないです。
- 満足している点
- 個人的に「これはいいね!」と思ったのは、オンロードでのハンドリング。スッと向きを変えて、その後の旋回姿勢もコーナリングラインも安定。なかなかいいじゃないですか。まったくもってジープらしくはないですが、そんなジープもアリ……かも?
- 不満な点
- 価格が高い……っていうのはもう諦めるしかないですね。安だし、物価高だし、それにEVだし。ジープにもかかわらず悪路走破性は高くありません(オフロード走行モードが用意されているくらい)。それは事実です。でも、それはこのクルマに何を求めるかによって判断が分かれるんじゃないでしょうか。個人的にはそこは求めていないのでまったく気になりません。えっ、誰ですか?「欧州のテクノロジーで作ったジープなんて、ジープ道に反する!」なんて言っているのは。今はもうそういう時代なんですよ。
- デザイン
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4
- デザインでジープらしいのはフロントグリルくらい? まあよく見るとCピラーあたりもジープのコンパクトモデルの面影を感じられなくもないですが、まあそんなジープもいいでしょう。新しい時代のジープなんですから。
- 走行性能
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5
- ジープなのに滑らかにスーッと加速するのは新感覚。モーターの滑走するような感じはラングラー(純エンジンモデル)の対極と言っていいでしょう。加速フィーリング自体はシャープさやドン!と立ち上がる過激な加速感を重視したものではなく、伸びやかでナチュラルなフィーリング。つまり今どきのEVのトレンドに従ったものです。おかげで電費も試乗時には7km/kWh台と結構いいですね。そして好印象なのがコーナリング。率直に言って曲がるのが楽しいです。舗装路でクイックなステアリングでスッと曲がり、狙った走行ラインを外すことなくトレースできるコーナリングマシンであることには驚くしかありません。ジープなのに?
- 乗り心地
-
3
- ちょっと硬めではありますが、個人的にはまったくもって許容範囲。リヤシートの居住性は大人が無理なく座れる空間であるものの、広さに関しては「車体サイズなり」といったところでしょうか。2人までの家族構成、もしくは子供が小さなファミリー向けという印象です。
- 積載性
-
3
- 後席使用時の荷室容量は355L。車体サイズから考えれば「少し広めかな?」といったところですが、絶対的容量は大きなSUVにはかないません。とはいえ3人乗車であればキャンプも問題ないでしょう。
- 燃費
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4
- カタログに記載されているWLTC計測による一充電走行距離は486km。アクセルを戻してのコースティング走行を巧みに使うなど、ちょっとしたコツを覚えてていねいなアクセルワークを心がければ、日常域での実走行で400km近く走れる感触です。高速道路での試乗中も、電費計が7km/kWhまで伸びたのは驚きました。結構いい電費ですね。
- 価格
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2
- 通常グレードの「アルティテュード」は580。2024年12月時点で国からの補助金が65交付されるとはいえ、なかなかの価格ですね。どんな人に向いているかといえば、郊外に住んでいて家に充電器を設備できて、複数台所有の2台目というパターンがベストでしょうか。家で充電すれば電気代はガソリン価格の数分の一で済むので、日常使いにはちょうどいいですね。万人向きとは言えませんが。
- 工藤 貴宏
- 自動車ジャーナリスト
- 1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。
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- 新車価格(税込)
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