CARVIEW |
- carview!
- 新車カタログ
- ヒョンデ(HYUNDAI)
- インスター
- 専門家レビュー・評価一覧
- 小さな個性派はなかなかデキるヤツ
ヒョンデ インスター 「小さな個性派はなかなかデキるヤツ」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 大音 安弘(著者の記事一覧)
- 自動車ジャーナリスト
- 評価
-
4
- デザイン
- 4
- 走行性能
- 5
- 乗り心地
- 4
- 積載性
- 4
- 燃費
- 4
- 価格
- 5
小さな個性派はなかなかデキるヤツ
2025.5.29
- 年式
- 2025年1月〜モデル
- 総評
- 国内外含め、入門EVとしても魅力的に感じる高コスパな一台に仕上げてきた。EVの特徴を活かしつつ、扱いやすいサイズと適度な性能としたことで、運転もしやすい。特に最上位の「ラウンジ」は、サンルーフやシートベンチレーション、デジタルキーなど上級車並みの装備も備えているので、満足度は高い。EVの価格帯からも、現状ではEVコンパクトは限定的なので、その市場に参入してきたことも評価したい。日本への投入は、国産EVにも良い意味で刺激になるだろう。
- 満足している点
- 全グレード共に、内容を鑑みると、コスパが良いと思える。「ボヤージュ」以上のグレードでは、ロングドライブを可能とする航続距離を確保し、装備も充実。エクステリアは愛嬌があり、人気のクロスオーバー仕立てとしたこと。インテリアは、落ち着きと質感を重視したデザインだ。
- 不満な点
- クロスオーバースタイルに合うアースカラーを中心にラインアップしているが、もう少し華やかな色味があっても面白かったかも。エントリーの「カジュアル」は、装備が簡素化され、外装色も2色のみという戦略的価格設定のもの。もう少し価格を上げてでも、装備とボディカラーを充実させることで、選びやすい仕様になると喜ばれるのでないだろうか。メーカーオプション設定もないので、欲しい装備だけを足すこともできない。
- デザイン
-
4
- 個性的なエクステリアを持ち味とするヒョンデ車のデザインは、万人受けするものではない。ただインスターには、ブサカワ的な愛らしさがあり、子供や女性受けも良さそう。ややレトロさが感じられ、人気のSUV風味のスタイルを活かし、ライトなカスタムを楽しむのも面白そうだ。一方、インテリアは上品なデザインで機能的。メーターやディスプレイ、装備品などはフラッグシップのアイオニック5とも共通性のあるデザインなので、安っぽさも感じさせない。
- 走行性能
-
5
- スペックは平凡だが、スタートから最大トルクを発揮できる電気モーターの特性を活かした元気な走りを見せてくれる。小さなボディなので取り回しも良く、癖のない走りを見せてくれる。もちろん、高速道路でアクセルを全開にすれば、EVらしい俊敏な加速も味わえる。100km/hを超えるとロードノイズが目立つシーンもあるが、不満のないレベルだ。
- 乗り心地
-
4
- 静粛性が高く乗り心地も良好なので、コンパクトカークラスの快適性としては優秀。足回りを日本の道路事情に合わせて味付けしたという点も評価できる。前後ともシートのサイズもゆったりとしている。二人乗りに割り切った後席は、足元がフラットとなり、スライドとリクライニングの機能が備わるので、快適な姿勢でくつろぐことができる。唯一残念なのは、ボヤージュ以上に標準となる合成皮革の硬さ。もう少しソフトな仕上げになると、より快適だ。
- 積載性
-
4
- ラゲッジ容量は280Lと、マツダ2より少し小ぶりのボディながら同等を確保。フロアボードによる床下収納もあり。後席はスライド機構を備える上、分割可倒式なので微調整も可能。後席を倒すと、フルフラットになる点も良い。さらに助手席も可倒式なので、長物も持ち込め、小さなワゴン的な使い方もできるように工夫されている。運転席周りの小物入れも充実。唯一残念なのが、後席のドリンクホルダーがないことだ。
- 燃費
-
4
- ボヤージュ以上の49kWh搭載車では、交流電力消費率(WLTC)が119Wh/kmで一充電走行距離(WLTC)が458kmと記載される。週末のドライブにも使える実用的なスペックを備えているといえよう。試乗時には、市街地と高速道路を1時間ほど走行したが、電池の減りが早いとは感じなかった。なお短時間の試乗だったため、点数はカタログ値も含めた所感。
- 価格
-
5
- 駆動用バッテリー容量と装備を抑えているとはいえ、エントリーグレード「カジュアル」が、補助金なしで284.9からという価格にはインパクトがある。オートエアコンやカーナビシステム、基本的なADASも標準だ。ミドルグレード「ボヤージュ」からは、49kWhの駆動用バッテリーやフル装備となる先進の安全運転支援機能に加え、前席シートヒーター、ステアリングヒーターなどが標準となるので、無理に最上位グレード「ラウンジ」まで選ばなくとも満足できる装備内容となっているのは評価できる。
- 大音 安弘
- 自動車ジャーナリスト
- 1980年生まれ、埼玉県出身。幼少からのクルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者に転身。現在は自動車ライターとして、軽自動車からスーパーカーまで幅広く取材を行う。原稿でのモットーは、自動車の「今」を分かりやすく伝えられように心がけること。愛車はスバル「WRX STI(VAB)」やポルシェ「911(996)」など。日本自動車ジャーナリスト協会会員。
-
- 中古車本体価格
-
-
-
- 新車価格(税込)
-
284.9 〜 357.5
査定を依頼する
あなたの愛車、今いくら?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!

申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
※ 掲載しているすべての情報について保証をいたしかねます。新車価格は発売時の価格のため、掲載価格と実際の価格が異なる場合があります。詳細は、メーカーまたは取扱販売店にてお問い合わせください。