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- 日本の道路事情に合致するサイズと走り
ヒョンデ インスター 「日本の道路事情に合致するサイズと走り」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 西村 直人(著者の記事一覧)
- 交通コメンテーター
- 評価
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3
- デザイン
- 4
- 走行性能
- 3
- 乗り心地
- 3
- 積載性
- 3
- 燃費
- 5
- 価格
- 5
日本の道路事情に合致するサイズと走り
2025.5.27
- 年式
- 2025年1月〜モデル
- 総評
- 韓国の自動車メーカー「ヒョンデ」、その最小BEVが「インスター」だ。2025年1月から日本での先行予約を行い4月10日から販売を開始した。4人乗りで42.0/49.0kWhの二次バッテリーを搭載。1充電での走行可能距離はWLTC方式の最大値で458km。AC/DC充電に対応する。本国では内燃機関モデルもある。こちらは導入されないが、扱いやすさから日本でもきっと支持されたであろう。
- 満足している点
- 日本の道路事情に合致するボディサイズだ。全長3830mm×全幅1610mm×全高1615mm。最小回転半径は5.3m。軽自動車枠から二回りほど大きいが、狭い道や駐車場での取り回しはとても良い。このパッケージングに、カタログ値ながら航続可能距離は458kmと十分。手軽に使える道具感もいい。先頃、日本市場にもSUVモデルを導入すると公表した。
- 不満な点
- 乗車定員が4名であることだ。日本ではボディサイズの上から登録車扱いになるが、軽自動車と同じ4名乗車となる。常に後席3名乗車を考えるのであれば、ボディサイズは大きくなるが同価格帯の5名乗車が可能なBYD「ドルフィン」がベターだ。扱いやすいボディサイズながら、室内サイズには制限がつく。後席はシートスライドとリクライニングができるが、ラゲッジルームを広くとろうとなれば、必然的に後席足元は狭くなる。
- デザイン
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4
- LEDを効果的に用いてアイコニックな表情を演出するのが上手い。性別や年齢層を問わない普遍的なかわいらしさがある。若干、運転席からの左前視界が良くないが、シートリフターを活用すれば解決する。オレンジのボディカラーがお似合いだ。このクラスには数少ないベージュ内装色も選べる。汚れが目立つからと敬遠されがちだが、だからこそ自ずと気を遣うことになり、結果、それほど汚れない。筆者もその一人。
- 走行性能
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3
- BEVらしい元気で活発な走りをイメージすると拍子抜けするだろう。ただ、遅いわけでもじれったいわけでもない。市街地から都市高速まで大人3名が乗車して十分な速さはある。たしかにガツンと来る加速力はないものの、1.5Lクラスのコンパクトカーのようなゆとりをもった走りが堪能できる。後席はロードノイズが入り込むが、前席では静粛性も高く快適だ。
- 乗り心地
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3
- 前席での乗り心地はとても上質だ。日本市場向けに、足まわり構成部品であるダンパーとスプリングを少しソフトにして、滑らかな乗り心地でまとめ上げた。対して後席は若干、跳ねる傾向だ。凹凸を乗り越えた際に、多少ながらもお腹にズシンと衝撃が伝わる。シートアレンジを見越してシート座面を薄くしたことが要因と思われる。
- 積載性
-
3
- 単純に積載スペース(容積)だけで見れば3点だが、じつはシートアレンジが豊富なのでそこまで考慮すれば間違いなく5点! 運転席と助手席の背もたれが前倒しできるので、後席を倒せば身長170cmの筆者が寝そべることができた。床面は完全なフラットではないが、マットレスを用いれば車中泊にも対応可能だ。コンパクトカーらしく、ちょっとした隙間に収納スペースを確保するなどアイデアが豊富。
- 燃費
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5
- BEVなので電費性能から判断する。カタログ記載のWLTC値は8.4km/kWhと優秀。ちなみに日産「サクラ」は8.06km/kWhだ。実際に横浜周辺の市街地と都市高速道路を90分ほど走らせてみた。外気温18〜22度で、エアコン24度でAUTOを選択。結果、車載の電費計は7.9km/kWhとカタログ値の94%を記録した。ACだけでなく、DCでは充電出力150kWまで対応する。
- 価格
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5
- 韓国にも独自の軽自動車枠がある。インスターは現地名「キャスパー」という車名で、しかも韓国の軽枠に合わせて少し小さい。インスターはそれをベースに、電動化&若干、大型化した。ベースがあったとはいえ284万9000(トップグレードは357万5000)は求めやすい価格だ。CEV補助金は満額55分は確保できる見通し。
- 西村 直人
- 交通コメンテーター
- WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。
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- 中古車本体価格
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- 新車価格(税込)
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