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ホンダ フリード 「新型だって小さくてもしっかりミニバン」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- まるも 亜希子(著者の記事一覧)
- 自動車ジャーナリスト
- 評価
-
5
- デザイン
- 5
- 走行性能
- 5
- 乗り心地
- 4
- 積載性
- 5
- 燃費
- 5
- 価格
- 5
新型だって小さくてもしっかりミニバン
2024.6.26
- 年式
- 2024年6月〜モデル
- 総評
- 取り回し性能を維持しつつ、ボディサイズを少し拡大したことで多くの美点を新たに手に入れた新型フリード。明確にキャラクターの異なる2タイプのデザイン、さらに心地よくなった室内空間。ウォークスルーがしやすく、リアクーラーが付いて2列目・3列目の快適がアップし、3列目の跳ね上げ格納操作も格段にやりやすくなって、これまでちょっとストレスだったところも全クリア。2モーターハイブリッドのe:HEV搭載で走りも上質になっており、小さくてもしっかりミニバンとしての満足度がアップしています。
- 満足している点
- 実は今回の開発チームにはリアルなママを含む女性が多いということで、シート形状や素材、カラーコーディネートに至るまで、すべてに女性視点が入っているのが大きな魅力であり特徴。後席の子供からママの姿が見えてグズリにくくしたり、近くに引き寄せてお世話がしやすくなる工夫、子供が汚れた手でベタベタ触っても汚れが付きにくく、付いても目立たない素材選びなどなど。そうした子育て世代への優しさも満載です。
- 不満な点
- これは不満というわけではなく、確認できなかった部分なのですが、純正で採用されているタイヤの銘柄が2種類ありまして、なぜか試乗車はすべてグッドイヤーを履いていました。グッドイヤーはサイドウォールが少しポヨンと丸みを帯びているのが特徴で、接地感がソフトなのか乗り心地が良いのが印象的。おそらくもう1つの銘柄はサイドウォールがしっかりしているため、乗り心地に違いが出るのかどうか……というところです。
- デザイン
-
5
- 上質でフレンドリーなキャラクターの「AIR」はステップワゴンで初めて設定された、先代カングーのような独特の世界観が魅力。クロスオーバーテイストの「CROSSTAR」は、しっかりとタフなギア感をまとったデザインで登場。キャラクターを明確に分け、それぞれにこだわりの詰まったデザインとなっているのが伝わります。インテリアでは、外から見える部分は明るいカラーで、よく触れて汚れやすい部分はダーク系カラーにしているシートが秀逸。
- 走行性能
-
5
- 先代ハイブリッドでは速度がのってくるまでの数秒間、ややガタガタとした引っ掛かりのような感覚があったのに対し、新型はひと踏みめからまったくもたつかず、スーッとなめらかな加速に感心。高速域に達するまでが素早く余裕たっぷりで、上質感がアップしていると感じます。穏やかでスムーズな走行フィールをメインとしつつ、リニアシフトコントロールをフリード初採用したことで、走りに合わせて変速ポイントを緻密にコントロールして心地よい走りを実現しています。ガソリンモデルは軽やかな加速フィールで、コントロールのしやすさが爽快。ステップアップ/ステップダウンシフトを採用し、従来の一部過敏だった領域を穏やかにリファインしつつ、CVT特有のラバーバンド感を払拭したということで、運転が楽しいと思えるガソリンモデルです。
- 乗り心地
-
4
- M、Lクラスミニバンと比較すると上質感はかなわないかもしれませんが、2列目キャプテンシートのパット形状を設計し直して座り心地を改善したり、サスペンションからタイヤ、NVまで、すべて2列目シートの快適性をしっかりチェックして開発。3列目まで会話が届きやすく快適な乗り心地になっていると思います。
- 積載性
-
5
- これまでちょっと重く大変だった3列目シートの跳ね上げ格納操作が驚くほど簡単になりました。シートの固定位置が先代より90mm低くなり、開口部に近くなったことで、持ち上げや最後にストラップを引っ掛ける動作がラクに。座面側は変えずに裏側の構造を変更し、格納時の角度を垂直にしたことで張り出しも薄くなって、荷室幅が従来より160mmも広く使えるようになっています。これなら自転車などの大きな荷物が積みやすく、荷室に置いたクーラーボックスがそのまま開け閉めできるなど、積載性と使い勝手が向上しています。
- 燃費
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5
- 2モーターとなったハイブリッドのe:HEVはカタログ燃費もかなり向上しているようですが、制御もより緻密になっているので実際の燃費もアップするのではないかと思います。リヤクーラーを搭載したことでエアコンの効率もアップするはず。また、タンク容量が少し増えているのは、子育て世代の負担になる給油という手間を少しでも減らしてあげたいという配慮もあるそうです。
- 価格
-
5
- これだけの魅力アップをしたにもかかわらず、ガソリンモデルで250台から、ハイブリッドで280台からというスタート価格で、先代からのアップ幅も良心的に抑えられていると思います。とくに6人乗りと7人乗りが選べるAIR EXはコスパが高く、CROSSTARはコスパ重視ならガソリンモデルが狙い目です。
- まるも 亜希子
- 自動車ジャーナリスト
- 映画声優、自動車雑誌編集者を経て独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、モータースポーツ参戦や安全運転インストラクターなども務める。2006年より日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。YouTube「クルマ業界女子部チャンネル」、「おっさん on boad」にも出演中。
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- 新車価格(税込)
-
262.4 〜 320.3
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- 中古車本体価格
-
6.9 〜 399.0
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