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- 日本にも最適なFCEVでPHEV
ホンダ CR-V 「日本にも最適なFCEVでPHEV」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 西村 直人(著者の記事一覧)
- 交通コメンテーター
- 評価
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5
- デザイン
- 4
- 走行性能
- 4
- 乗り心地
- 4
- 積載性
- 5
- 燃費
- 4
- 価格
- 4
日本にも最適なFCEVでPHEV
2025.4.23
- 年式
- 2024年7月〜モデル
- 総評
- FCEV(燃料電池車)にしてPHEV(プラグインハイブリッド車)である点が最大のユニークポイント。普段の走行ではFCスタックに余裕をもって発電させ、二次バッテリーからの給電を受けながら、長い航続距離を確保する。急加速時や高い速度域で走る場合にはFCスタックと二次バッテリーの共演で大きく発電し、求める走行性能を実現するという考え方だ。
- 満足している点
- いわゆるBEVのように、電動駆動モーターで走行するので運転していて純粋に楽しい。FCEVでは、圧縮した空気をFCスタックに送り込むためのブロアー音が目立つ傾向だが、CR-V e:FCEVでは、音の発生源を徹底的に抑え込むことでも静かなキャビンを実現した。公道走行で一番目立つのは、標準装着となるオールシーズンタイヤのパターンノイズだった。
- 不満な点
- 車両本体の不満というよりも、水素ステーションの数に矛先が向く。居住地のそばに水素ステーションがあり、かつ自身の充填タイミングで利用できれば何の問題もない。ここはBEVで充電するイメージと同じだ。実際に公道走行してみると、水素ステーションは首都圏と中京圏に約60%が集中しているため、長距離の移動となると若干ためらい気味になる。
- デザイン
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4
- いわゆるSUV然としたスタイルだ。CR-Vは北米市場で売れ筋のモデルだが、このスタイルも人気を支える要因だ。オーソドックスだが飽きのこない外観デザインだし、内装デザインにしても、ここ5年ほどのホンダが採用する水平基調で開放感が高く、車幅感覚もつかみやすい。e:FCEV化され、車体前部(前オーバーハング)が少し伸びたがシルエットに変わりはない。
- 走行性能
-
4
- 搭載する電動駆動モーターは定格出力60kW、最高出力130kW、最大トルク310N・mを発揮。前輪のみを駆動するFF方式だ。市街地での発進加速は軽快な印象。一般的なBEVよりも落ち着いた加速特性ながら、静かに、そして滑らかに速度を上げていく。高速道路での本線合流時でも不足はない。決してパワフルではないが、国道のオーバーパスや山道の登り坂でも不満を感じることはなかった。
- 乗り心地
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4
- 北米で販売しているガソリンのハイブリッドモデルに対して重心高を11mm下げながら、前軸荷重を0.8%増加させた。イメージとしては、カーブでの走行安定感を強調しつつ、しっかりとしたステアリング特性を狙った。ダンパーは振幅感応型なので、路面からの小さな入力(例/路面のつなぎ目)や、大きな入力(例/工事現場などでの凹み)でもスッといなす。わかりやすく上質だ。
- 積載性
-
5
- 車体の後部に水素タンクを搭載しているため、ラゲッジルームは若干狭いが、突起物を減らすなど工夫を凝らした。具体的には、柱型の水素タンクを専用ボードで覆うことで、その上部も平面の積載スペースとして活用できるようにした。室内高があるため、現状でも積載能力そのものは確保されているが、やはり専用ボードは重宝する。これにより無駄なく効率的に積み込める。
- 燃費
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4
- 一般道路で試乗した結果、燃費数値(FCEVは「燃費」で表現する)は114km/kgとカタログ値の約88%を記録した。1kmあたりのランニングコストは約14.5(水素は1650/kgで計算)になる。これは外部充電の電気代を計算に入れていない概算値ながら、ハイオクガソリン185/Lとした場合、約12.8km/L走る内燃機関モデルと等しい。
- 価格
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4
- リース専用販売方式のみで809万4900。法人と個人両方を受け付ける。発売時の2024年度CEV補助金は255、東京都であれば135〜145程度の助成金が出るから、実質400台で手に入った。水素ステーションとの関係になるが、充填の利便性が確保されているならば魅力的。ただし、リース期間の延長はできず5年経過時点、もしくは10万km走行時点でホンダに返却する必要がある。
- 西村 直人
- 交通コメンテーター
- WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。
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- 新車価格(税込)
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809.5
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- 中古車本体価格
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33.0 〜 438.2
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