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- 燃料電池じゃないパワートレインも欲しい
ホンダ CR-V 「燃料電池じゃないパワートレインも欲しい」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 工藤 貴宏(著者の記事一覧)
- 自動車ジャーナリスト
- 評価
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3
- デザイン
- 4
- 走行性能
- 5
- 乗り心地
- 4
- 積載性
- 2
- 燃費
- 3
- 価格
- 2
燃料電池じゃないパワートレインも欲しい
2024.12.25
- 年式
- 2024年7月〜モデル
- 総評
- 状況はわかりますよ。CR-Vは先代も日本ではあまり売れていなくて、そう考えると正攻法で勝負するのは得策ではない……と言う考えは。とはいえ、日本におけるパワートレインを燃料電池のハイブリッド1本にするのはなんとなく悲しいところ(海外ではガソリン車、ハイブリッド、プラグインハイブリッドがある)。燃料電池ハイブリッドの新型CR-Vに乗るとクルマとしての出来はいいし、運転も楽しいですが、なんともいえないさみしい感じがするのです。
- 満足している点
- まずは先進性でしょう。燃料電池で、しかもプラグインハイブリッド。まさに技術のデパート状態です。そのうえ走りも滑らかだし、クルマとしての完成度は高いです。
- 不満な点
- 燃料電池としたことで、買う人を選ぶことでしょう。近くに水素ステーションがないと購入を決めるのはなかなか難しいのが正直なところですね。そして2024年末現在で「エネオス」の水素は高いので、充電メインの使い方をする以外の人は燃料コストの負担もハイブリッド車にかないません(イワタニの水素は割安)。あと、水素タンクの搭載によりラゲッジスペースが狭くなっていることも押さえておきたいポイントだし、補助金抜きで考えると月々15というリース利用料(新型CR-Vはリース販売のみ)も一般ユーザーにはちょっと縁遠い感じです。実際には補助金を考慮すればそこまで高くないですが。
- デザイン
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4
- スマートでよろしいのではないでしょうか。今どきのCR-Vはトヨタ「RAV4」と違って「ラギッドでワイルドな雰囲気」ではなく都会的なスマートさ狙いですね。ちなみに燃料電池ユニットの搭載にあたり、フロントフェンダーやフロントバンパーは通常のCR-Vと異なる燃料電池ハイブリッド車専用設計。まあ、普通のCR-Vが走っていない日本ではあまり関係ないことですが…。
- 走行性能
-
5
- 駆動力はすべてモーターが生み出すので、走行感覚はEVと同様。ウルトラ滑らかで、超絶スッキリとした加速感は爽快感と快適性でいえば文句なし。パワーモードに入れてアクセルを踏み込むと、マルチシリンダーのエンジンのような甲高い音がするのもいい感じです。動力性能も十分だし、前後重量配分がいいからコーナリングの姿勢も素敵。走りの実力も官能性も、なかなかです。
- 乗り心地
-
4
- すごくいいです。路面の凹凸を超えたときでもオブラートに包むように滑らかに車体が動くので不快じゃないですね。自動車専門誌なんかでいわれる「動的質感が高い」っていうのは、きっとこういうクルマのことを言うのでしょう。
- 積載性
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2
- 積載性はちょっと減点。理由は、水素タンク(2つ積むうちのひとつ)が荷室を狭めてしまっているからです。タクシーのトランクにある、LPGのタンクをイメージすればいいでしょう。その犠牲を最小限とするように荷室を2階建て構造にするなど工夫もあり、日常生活において不便を感じることはないでしょう。ただ、スーツケースをたくさん積むといったシーンでは、どうしても制約を感じてしまうところ。日常生活では問題ないですけどね。
- 燃費
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3
- 燃料消費率は129km/kg。水素1㎏で129km走るということです。といっても多くの人にはピンとこないと思うので航続距離でいうと、水素満タンで621km(カタログ値)の走行が可能。エネルギーコストでいうと、イワタニの水素ステーションで充填するとハイブリッドカーと同じくらい、エネオスの水素ステーションで充填するとガソリン車と同じくらいの感覚だと思えばいいでしょう。ちなみにバッテリーを外部充電しておくと、水素を減らすことなく実測で最大50km弱くらい走れます(カタログ値は61km)。
- 価格
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2
- 車両本体価格809万4900。先進技術の詰まったクルマなので、それなりにしちゃいます。ただ、購入時には国の補助金255が下りるので実質550くらいの感覚。東京都民だとさらに都から110の補助金が交付されるので実質450まで下がります。リースは補助金を考慮せず60カ月契約でだいたい15/月ほど。補助金を計算に入れると、東京都民なら約9/月。まあ、安くはないですけどね。
- 工藤 貴宏
- 自動車ジャーナリスト
- 1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。
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- 新車価格(税込)
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809.5
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- 中古車本体価格
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33.0 〜 438.2
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