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フィアット ドブロ 「フレンドリーさに上質感をプラス」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- まるも 亜希子(著者の記事一覧)
- 自動車ジャーナリスト
- 評価
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5
- デザイン
- 5
- 走行性能
- 5
- 乗り心地
- 4
- 積載性
- 5
- 燃費
- 5
- 価格
- 5
フレンドリーさに上質感をプラス
2025.2.27
- 年式
- 2024年12月〜モデル
- 総評
- 日本の道でも扱いやすい全長4405mmのボディサイズに、2785mmと長いホイールベースを確保し、広い室内スペースと乗り心地の良さを実現しているドブロ。素朴であったかくて、乗る人を包み込んでくれる豊かさに、マイナーチェンジで上質感もプラスされました。2列5人乗りのドブロと3列7人乗りのドブロマキシ、どちらもディーゼルターボで悠々と走ることができます。日本のミニバンのように至れり尽くせりの装備まではいかないけれど、自分らしい空間に仕上げて乗りたい人やファミリーにぴったりです。
- 満足している点
- 安全運転支援システムにミリ波レーダーが追加され、ACCの作動感がよりナチュラルになったことと、停止後3秒以内の再発進ができるようになり、ノロノロ渋滞などでも使いやすくなっています。またそのスイッチがステアリング上に設置され、わかりやすくなったことも嬉しいポイントです。
- 不満な点
- フロントマスクに新世代「FIAT」ブランドロゴが配置されているのがマイナーチェンジモデルの目印。これはステアリングも同様なのですが、従来のようにフィアットのイメージカラーとなっていた赤い色味がなくなってしまったのは、室内の彩りが減って少しさびしい気がします。また、これまでダイヤルだったシフトはコンパクトなスイッチ式になっており、凸凹がなくすっきりとした反面、スイッチ式のシフトはブラインド操作がしにくいため、慣れるまでは目視で「D」の位置を確認する必要がありました。
- デザイン
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5
- 全体的なデザインのイメージはフレンドリーさに加えて上質感がアップしていると感じます。新たに装備されたLEDヘッドランプやグロスブラックのサイドバンパーで先進的な雰囲気もプラスしつつ、1980年代から1990年代の「FIAT」ロゴからインスパイアされたという4本線のマークが、左のヘッドランプ横にアクセントとして入っているのがオシャレです。インテリアでは10インチのタッチスクリーン式ディスプレイや、7インチのフルカラーTFTマルチファンクションメーターが備わるほか、ステアリングヒーターやUSBソケット(Type-C)が2口装備されています。
- 走行性能
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5
- 搭載されるパワートレーンは、最高出力130ps、最大トルク300Nmとなる1.5L直列4気筒ディーゼルターボエンジンと8速ATのコンビで、従来と変わりません。FFということもあり、発進加速は穏やかですがすぐに太いトルクが引き出され、グイッと力強い加速が味わえます。市街地のストップ&ゴーではアイドリングストップからの再始動が少し遅く感じるシーンもあるのですが、むしろ急がず慌てずゆったりとした運転が自然とできるようになる気がします。カーブでは多少のロールはあるものの、ジワリとした荷重移動がリニアに伝わってくるので、まったく不安はなくむしろ操っている満足感に繋がるのが面白いところです。
- 乗り心地
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4
- 路面の凹凸や継ぎ目はしっかりめに伝えてくるのですが、それが不快ではなく走っている演出として感じるのがすごいところ。マイナーチェンジで足まわりなどのセッティングを変更したといったアナウンスはなく、16インチタイヤの銘柄も変わっていないということでした。ただ、シートのファブリックは張りのある新しい表皮で、刺繍のパターンが変更されて前席には「FIAT」ロゴ入りのシルバーラインが入っています。クッションは柔らかすぎず硬すぎず、座面がやや短めではあるもののサイドのサポート形状が控えめで、自由度が高くてリラックスできる座り心地だと感じました。
- 積載性
-
5
- ラゲッジは3列シートで7人乗車時でも566mmの荷室長を確保。3列目を畳んで5人乗車時なら2.2mオーバーとなるので、車中泊にもピッタリです。後席をすべて倒せば2126Lの大容量(マキシは2693L)なので、自転車やキャンプ道具など大きな荷物もガンガン積めます。またバックゲートは上半分のガラスハッチだけの開閉ができ、狭い場所でも40cmほどの隙間さえあれば荷物の出し入れが可能。ガラスハッチはどこを押せば開くのかが最初は分かりにくいですが、太めのダンパーがしっかり効いているので開閉はラクです。パワーバックドアではないので、全体を開閉するのは場所もチカラもいるため、普段はガラスハッチを使う方が便利です。
- 燃費
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5
- 低回転からの豊かなトルクで市街地の走行を助け、高速でも低め安定の回転数で走れるため、実用燃費が良いと定評のあるBlueHDiのクリーンディーゼルターボエンジン。カタログ燃費は18.1km/L(WLTCモード)ですが、高速走行メインなどの場合にはそれに近い数値を実際に出すことも難しくないと思います。人や荷物を満載にすると厳しいですが、ECOモードボタンもあるので、ミニバンとしては比較的よい燃費性能といえるでしょう。
- 価格
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5
- 5人乗りが414、7人乗りが436という価格は国産ミニバンと比べても見劣りしない、手が届きやすい価格といえます。全国限定80台のローンチエディションなら、装備モリモリでかわいいオリジナルグッズまでついてきて426というお買い得価格。人とちょっと違う個性的なミニバン、ディーゼルエンジンのミニバンを探しているなら、おすすめです。
- まるも 亜希子
- 自動車ジャーナリスト
- 映画声優、自動車雑誌編集者を経て独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、モータースポーツ参戦や安全運転インストラクターなども務める。2006年より日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。YouTube「クルマ業界女子部チャンネル」、「おっさん on boad」にも出演中。
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- 新車価格(税込)
-
394.0 〜 424.0
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- 中古車本体価格
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112.2 〜 569.5
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