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BMW 3シリーズ ツーリング 「趣向品な雰囲気の実用車」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 西川 昇吾(著者の記事一覧)
- 自動車ジャーナリスト
- 評価
-
4
- デザイン
- 4
- 走行性能
- 4
- 乗り心地
- 5
- 積載性
- 4
- 燃費
- 3
- 価格
- 2
趣向品な雰囲気の実用車
2022.12.21
- 年式
- 2019年9月〜モデル
- 総評
- フェイスリフトとインテリアの仕様変更、最新のコネクテッドシステム、グレード形態の刷新など大きく変わった改良ではあるものの、「走りも譲れない実用車」という根本的なポイントは変わっていないと感じる。ライバルたちと比べるとハイブリッドが無いエンジンのみというパワートレインなどを中心に少し古さが隠せない部分もあるが、他に変わりがないモデルであることは間違いないだろう。
- 満足している点
- ツーリングワゴンという実用車でありなが、走りの気持ちよさを持っているというのがこのクルマの良いところだろう。これは一朝一夕で成り立つものではなく、走りにこだわった企業姿勢を貫いているBMWだからこそ出来る技だと感じる。また、FRレイアウトや前後の重量配分など基本的なパッケージに妥協していないのも走りの良さが表れている理由と言えるだろう。
- 不満な点
- 標準的な欧州車全般に言えることではあるが、ブレーキタッチが少し不自然に感じてしまう点。そして高くなってしまった値段はやはりネックなポイントと言える。SUVがトレンドとなってしまった現在。実用的なイメージが強かったツーリングワゴンはリセールバリュー的にも趣向品になってしまった。グレードがM系に集約されたあたりを見ても、そんな印象が強い改良であった。また、改良でシフトレバーが無くなったのも個人的には残念なポイント。iDriveコントローラー周辺をスッキリとさせるという考え方は良いが、優しくないユーザーインターフェースになっているとは思う。シフトレバーを小さくする方向性の方が良かったのではと感じる。
- デザイン
-
4
- 2022年9月に行われた年次改良で、3シリーズツーリングのグレードラインアップはM系に集約された形となった。そのため、フロントバンパーのデザイン処理などを見ると改良前よりもスポーティな雰囲気となっていて、ハイパフォーマンスモデルを思わせる仕上がりとなっている。これはこれで良いとは思うものの、もう少しコンサバに振った「普通な感じ」の3シリーズツーリングが欲しいという声もあるとは思うので、尖り過ぎたグレードラインアップだとは感じる。
- 走行性能
-
4
- 複数のパワーユニットが用意されているが、エントリーグレードのパワーユニットでも大きな不満は感じられない。低回転からトルクがしっかりと出ているので、通常使用ならば318iでも十分だと感じられる。不快なロール感が少なく、直進安定性も高いあたりはBMWらしいと感じるし、長時間運転していても疲労度が少ない。また、重量配分50:50にこだわるBMWらしい楽しいハンドリングも健在。実用ツーリングワゴンながらワインディングでも楽しいファミリーカーといった印象だ。
- 乗り心地
-
5
- 改良で全車M系のグレードとなった訳だが、乗り心地が必要以上にハードだと言う印象は受けない。これは3シリーズツーリングだけでなく、近年のBMW全般に受ける印象だが、M系であってもドライブモードさえ適切なものを選択していれば、比較的しっとり系の乗り心地を味わえると感じる。剛性の高いボディに良く動く脚からくる乗り心地の良さ、そんなイメージがある。
- 積載性
-
4
- ステーションワゴンであるため、積載性自体は比較的高いもののライバルたちと比べると、少しラゲッジスペースは狭いと感じる。特にリアタイヤハウスの主張はラゲッジスペースでも大きいと感じるし、広々としている印象は少し薄い。しかし、リアシートが4:2:4で可倒可能であったり、ラゲッジネットだったりとラゲッジスペースの機能性の高さは日本車のような配慮がなされている点は嬉しい。
- 燃費
-
3
- WLTCモードで13.0km/L(エントリーグレード)という燃費性能は優れているとは言えないだろう。マイルドハイブリッドシステムなどが採用されていないのも、徐々に古さを隠しきれなくなっているポイントと言える。この手のインポートカーを購入する人にとってはあまり懸念材料ではないかもしれないが、燃費性能も含めたランニングコストに目を向けるならば、3シリーズツーリングはあまり優れた選択とは言えないのは事実だろう。
- 価格
-
2
- 「選択と集中」という言葉が似合う改良になったなと感じるが、それがもっとも表れているのが値段ではないだろうか? 以前は価格設定だけで見ればギリギリ500を切ったところから狙えた3シリーズツーリングであるが、M系にグレードが集中したことにより、当たり前のように600超えからのスタートとなった。ヨーロッパDセグメントワゴンは軒並み新車価格も高騰となっているが、この金額を出すならば他の選択肢も魅力的に見えてしまうのが正直なところ。このクラスの欧州ツーリングワゴンは値段的な旨味は無いと言える。
- 西川 昇吾
- 自動車ジャーナリスト
- 1997年生まれ、大学時代から自動車ライターとしての活動をスタート。現在はWEB・紙の各種媒体で様々なジャンルの記事を執筆するほか、車両解説動画にも出演し、喋りの分野にも挑戦中。愛車のマツダ・ロードスターで定期的にサーキット走行をし、ドラテクの鍛錬も忘れない、目指すは「書けて、喋れて、走れるモータージャーナリスト」
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