CARVIEW |

日本導入確定の新型GX、オフの走りもレクサスらしい洗練度。発売は24年夏以降か
掲載 carview! 文:塩見 智/写真:トヨタ自動車 15
日本導入がアナウンスされたレクサスGX
今夏、アメリカ・テキサス州オースティンでその姿が明らかになった直後から、SNS上で絶賛が飛び交った新型レクサス「GX」。これまでのレクサスの各モデルとはどこか異なるテイストだが、スピンドルボディによってひと目でレクサスとわかる新型。
そしてこのほど富士スピードウェイを拠点に開催された「レクサスショーケース」で、レクサスインターナショナルの渡辺剛プレジデントが新型GXを来年中に日本国内に導入すると明言した。日本人にとって初めての“自分ごとのGX”。多くの日本人が導入を待ちわびている。
>>【ランクル250の高級版キター!】レクサス「GX」日本導入が公式にアナウンスされる!
>>GXってどんな車? 最新情報はこちら
>>GXの気になる点は? みんなの質問はこちら

堂々とした体躯
GXはレクサスのフラッグシップSUVである「LX」と同じくラダーフレームの「GA-F」によって成り立っている。従来のGXは「ランドクルーザープラド」や「ハイラックス」と同じ車台を用いていたため、GXは今回のモデルチェンジで車格アップを果たした。
それに伴いサイズも拡大。全長4950mm、全幅1980mm、全高1865mmと、もはやLXと大差ない大きさとなった。ホイールベースは「ランドクルーザー300」やLXが堅持する2850mmとなっている。
>>LXってどんな車? 価格やスペックはこちら
>>ランクル300ってどんな車? 価格やスペックはこちら
新型のパワートレーンはいずれも縦置きのガソリンエンジンで、3.5L V6ツインターボと2.4L直4ターボハイブリッドの2種類がある。前者はレクサス「LS」に搭載されているエンジンと基本的に共通で、後者はレクサス「RX」やトヨタ「クラウンクロスオーバーRS」などに搭載されているものを縦置きにして搭載する。
>>LSってどんな車? 価格やスペックはこちら
>>RXってどんな車? 価格やスペックはこちら
>>クラウンクロスオーバーってどんな車? 価格やスペックはこちら
モノコックではなく、ボディ・オン・フレーム、すなわちラダーフレームシャシーの上にボディを載せる方式を採用した車体は、フロントが独立懸架式、リアがリジッド式のサスペンションと組み合わせられる。
本格オフローダーは、例えばランドクルーザー300のように信頼性の面から長らく電動油圧式のパワステを採用し続けてきたが、GXは電動パワーステアリングを採用した。そのほうがADASとの相性がよく、正確で心地よいステアフィールを出しやすく、キックバックも抑え込みやすいからだ。信頼性の面でもレクサスの基準でOKのレベルに達したのだろう。
>>LXのユーザーレビュー・専門家の評価はこちら
>>ランクル300のユーザーレビュー・専門家の評価はこちら

非日常でもレクサスらしい洗練度
イベント当日、オフロード限定でごく短時間ながら、左ハンドルの海外市場向けのGX550のステアリングホイールを握ることを許された。
中央にサイズの大きなディスプレイが鎮座し、その下にタッチパネルとダイヤルスイッチがあり、そのさらに下にセンターコンソールがあり、ATシフトレバーや走行モードを切り替えるマルチテレインセレクトおよびクロールコントロールの操作系が配置される。レクサスとしてはエモいデザインや加飾は少なめで、機能的なインテリアとなっている。
ただしレザーシートの一部に色違いの人工皮革が用いられるなど、実用一辺倒という感じでもない。
>>発売が待ち遠しい! いつ出る? ランクル250&70最新情報まとめ
ドライバーは互い違いに土が盛られたモーグル区間へ進入する。右前輪が縮み、対角線にある左前輪と右後輪が伸びる。進んでいっても粘り強く四輪が接地し続け、どの車輪も空転しない。リアリジッドを堅持する理由のひとつがこれ。
四輪独立懸架式のオフローダーよりもホイールアーティキュレーション性能が高いため、ロードホールディング性能が高いのだ。最低地上高はまだ教えてもらえなかったが、現行型GX(ランドクルーザープラド)の220mmより上だというヒントをもらった。
モーグルをさらに進むと、ついに右後輪が接地を失い、空転しかけ、ほどなくその車輪にのみ軽くABSが作動し、トラクションが抜けるのを防ぐ。
その際、実用的なオフローダーだとABSの作動音が車内に伝わってきてあまり心地よくないのだが、GXの場合、ぼんやりしているとメーターパネル内のインジケーターがそれを知らせるまでABSの作動に気づかないくらい、(乗員に伝わる)作動音が小さい。
ぬかるみにハマった車輪が空転しかけてブレーキがかかった際にも静かにABSが作動した。開発陣が非日常的な悪路走行時の洗練度をも高めようとしているのがわかる。
>>レクサス新型GX発表。ハイブリッド搭載、ガチオフ系“オーバートレイル”追加で遂に日本上陸!?
>>「LX」より売れそう! 男前レクサス「GX」の価格や日本発売はどうなる?

ヒエラルキーの違いからキャラクターの違いへ
試乗した新型GXはオーバートレイルという、18インチの専用オールテレーンタイヤ(トーヨーオープンカントリー)をはじめ、よりラギッドなルックスと装備をまとったグレードだった。ルックスだけでなく、オーバートレイルには「E-KDSS」(ランクル300に初採用された前後スタビライザーを電子制御し、走破性を高めるアイテム)がレクサスとして初めて備わる。
これによって、ゴツゴツとした岩場にさしかかった際、GXの四輪はまるで関節を外したかのように大きく伸び縮みし、凹凸をただ通過できるだけでなく、通過時の車体の揺れを大幅に減らし、乗員の不安や不快さを大幅に低減することができる。
そんな悪路へ足を踏み入れるつもりがないという人にもE-KDSSの恩恵はある。スタビライザーの効果を強めることもできるので、オンロードでの旋回時にはロールを減らすことができ、SUV特有の旋回時のグラリとした動きを減らすことができる。こちらは多くのユーザーが日常的に恩恵を被るはずだ。
新型GXは、LXと同じ車台を用い、サイズもさほど変わらないクルマとして販売されることになる。GXのモデルチェンジを受け、LXは今後、より性能や装備を充実させ、上級移行する可能性もあるが、この先両者はレンジローバーとレンジローバースポーツのように、ヒエラルキーが異なるというよりもキャラクターが異なるクルマ同士になっていくのではないか。
>>レンジローバーってどんな車? 価格やスペックはこちら
>>レンジローバースポーツってどんな車? 価格やスペックはこちら
今後、一日も早くオンロードでその性能を解き放ち、LXとの、また他ブランドのライバルとの違いを確認してみたい。発売は来年のいつか。春に発売されるとされる「ランドクルーザー250」と被る時期に発売するとは考えにくい。夏以降と見るのが自然だろう。
全国のレクサス GX中古車一覧 (23件)
みんなのコメント
ログインしてコメントを書く
査定を依頼する
あなたの愛車、今いくら?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!

申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
おすすめのニュース
サイトトップへ-
業界ニュース 2025.10.03
“カスタムカーの祭典”の季節がやって来る!「東京オートサロン2026」期日決定
-
ニューモデル 2025.10.03
アウディ、電動化へ前進。電動SUVクーペ「Q6 スポーツバック e-tron」日本上陸
-
業界ニュース 2025.10.03
メルセデスAMG初の“完全電気自動車”をアジアプレミア! 注目モデルを一挙7台お披露目
-
業界ニュース 2025.10.03
ふもとっぱらを目指す“歩く旅”!GO OUT初のハイキング&キャンプイベント開催
-
業界ニュース 2025.10.02
新車約176! スズキが「新型“上質”5人乗りSUV」を発表! 全長4.4mの「カローラクロス」サイズに5速MT&「豪華装備」採用! インド登場の「ビクトリス」日本投入にも期待
-
業界ニュース 2025.10.02
2リッターエンジン搭載で「600馬力超え」! 斬新「四駆SUV」がスゴイ! 全長4.7mボディに「専用の豪華装備」がもり沢山! 流麗デザインのクーペもあるメルセデスAMG「GLC 63」とは?
-
業界ニュース 2025.10.02
なぜスヌーピーは時計を魅了するのか? 人気を受けて再販決定! オリエント75周年コラボモデルにその理由を探る
-
業界ニュース 2025.10.02
後発車が大ヒット!? 初代マツダ RX-7はポルシェ 924を超えだった!?
-
業界ニュース 2025.10.02
エンジンなしの低振動 静かに滑るように走る「次世代EV旅客船」でフルコースを堪能! 16名限定で大阪で開催される“贅沢クルーズ”とは ネットでの反響を調べた結果...
-
業界ニュース 2025.10.02
GR86でもスキーに行きたい!? スーチャー搭載のBRZ!? オーナーのこだわりが光る個性派カスタムカー2選
-
スポーツ 2025.10.02
オコンとベアマンに必要な“正反対のアプローチ”/願いが叶ったグロージャンのF1走行【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第11回】
-
業界ニュース 2025.10.02
レクサスの「“最上級”SUV LX」どんなクルマ? 史上初「ハイブリッド」設定で「リッター10km」以上も走れる!? 正真正銘の旗艦モデル「LX700h」“フツーに使って”わかった凄さとは【試乗記】
-
前後 27年前のワンオフ・ランボルギーニがオークションに登場 戦闘機をモチーフとした「ディアブロ」ベースのスーパーカーとは" width="200"> 業界ニュース 2025.10.02
こんなランボ見たことない!? 予想価格は5億前後 27年前のワンオフ・ランボルギーニがオークションに登場 戦闘機をモチーフとした「ディアブロ」ベースのスーパーカーとは
-
業界ニュース 2025.10.02
物流博物館って……どんだけマニアックなんだ! なんて思って覗いてみたら想像以上に楽しめるクルマ好き必見の施設だった
-
業界ニュース 2025.10.02
【フェラーリ】日本初上陸のPHEVスーパーカー「849テスタロッサ」は黄色かった
あわせて読みたい
サイトトップへ-
コラム 2025.10.02
「眩しすぎて迷惑」の声もあるが…なぜ近年は「LEDライト」の普及が進むのか?
-
コラム 2025.10.02
【待望】新型RAV4がまもなく登場。2025年内に日本導入の可能性も…注目の価格予想とグレード構成を徹底解説
-
コラム 2025.10.02
「軽自動車が300」の時代。高額化する背景と王者「N-BOX」が生み出したトレンドとは…今後も価格上昇は続く?
-
から" width="200"> コラム 2025.10.02
【フルモデルチェンジ級の進化】スズキ新型「クロスビー」が大幅改良で登場。角を丸めた四角デザイン&1.2L新エンジン搭載…価格は215万7100から
-
コラム 2025.10.02
【予想CG】日産次期「エクストレイル」はどうなる? 300ps超えの新e-POWER搭載で2027年に国内導入か
-
の改定" width="200"> コラム 2025.10.02
ホンダ「ヴェゼル」一部改良を発表。コネクトディスプレー&ワイヤレス充電のセットオプションが追加も全グレード値上げ…最大14万3000の改定
-
コラム 2025.10.02
期待の新型「ランドクルーザーFJ」から「GRスターレット」まで! トヨタブース最新予測【ジャパンモビリティショー2025】
-
コラム 2025.10.02
【憤怒】月極駐車場でドアパンチ被害…腹立たしい“知らんぷり加害者”登場。かけつけた警察の対応は? リアルな実録ルポ
-
コラム 2025.10.02
【ハスラーと決別】8年ぶり“ほぼ”全面改良の新型「クロスビー」。徹底的にネガを潰し、小型SUVのど真ん中でライバルと真っ向勝負する
ログイン
あなたにおすすめのサービス
あなたの愛車、今いくら?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!

申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
関連サービス
