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新型 レクサス RC F 目指したのはコーナーをアクセルで曲がれるクルマ
掲載 更新 carview! 写真:小林 俊樹
レクサスは2018年10月31日にRC、2019年5月13日にRC Fのマイナーチェンジを行いました。
レクサス RCはレクサスの走りのイメージリーダーとして、2014年に発売が開始されたFRクーペモデルです。なかでもRC Fは、2007年のIS Fからスタートした「公道からサーキットまでシームレスに走りを楽しめる」というテーマを目的に開発されたレクサスの"F"シリーズモデルです。今回のRC Fのマイナーチェンジは、サーキットでの総合的なパフォーマンス向上を中心に各部が変更されています。
開発責任者の弦本氏は「アクセルで曲がれるFRスポーツを目指しました」と話していました。「具体的には、限界走行性能を最大限まで高めながら、意のままに操れるスポーツカーにするため、アンダーステアの低減や、限界域での舵の効きの向上、ミシュランと専用チューニングしたドライグリップ重視のタイヤなどによって、限界性能の向上とコントローラブルな車両挙動の両立を狙いました」とのことでした。
サスペンションは、限界域の車両挙動を最適化するため、ザックス製リニアソレノイド内蔵式AVSショックアブソーバー(減衰力30段切り替え)のソフトウエア制御を最適化し、テストドライバーがニュルブルクリンクを安心して走れるようチューニングしたとのこと。Normalモードは積極的に足を動かして、ニュルブルクリンクなどの荒れた路面や大きな入力を受け止める必要のあるコースや市街地向けの設定とし、Sport S+モードでは減衰力を高め、富士スピードウェイなどの平坦なコース向きの設定と、状況に応じた幅広い環境とのマッチングが想定されているようです。軽量化については、慣性モーメントを低減するため重心の遠い位置にある10kgのインマニを機械加工で700g軽量化したエンジンや、フロントアッパーサポートやリヤトーコントロールアーム・ブラケットのアルミ化などとともに、新たに設計される部品全てをグラム単位で管理し、車両全体で約20kgの軽量化、パフォーマンスパッケージでは約70kgが軽量化されています。また、ロアスポイラーやカナード、ロッカーモール後端のエグリ形状など、空力性能にも配慮されています。
富士スピードウェイでの試乗は、気温が30℃を超え、クルマとタイヤには条件の厳しい真夏日の環境下で行われました。はじめの数周は、ドライブモードを開発陣がニュルブルクリンクで最適と話していたNormalモードに設定、8ATはDレンジで走りました。タイヤのグリップ限界を超えた際のTRCやVSCの介入は、ドライバーへのストレスも少なく制御されていると思いましたが、ドライブモードをSport S+モード、VSC OFF(短押し=TRC OFF VSC OFF EXPERT)に切り替えると、より高い減衰力に制御されたダンパーと、車両姿勢が大きく乱れた場合にのみ介入するVSC制御設定となり、自分の意図したスライドコントロールで、よりアグレッシブなドライブに貢献していると感じました。8ATのAI-SHIFT制御については、乗り手のドライビングスキルによって変化する部分があると思いますが、シフトスケジュールがLAP毎の各セクターで異なったり、少々違和感を感じてしまったので、マニュアルモードに切り替えました。開発者に後で話を聞くと、AI-SHIFTはまだプログラムの進化によって伸びる余地を持っているとのことでした。
マイナーチェンジ前後の車両を同じ環境で試乗はできていませんが、コーナー進入時のブレーキでの姿勢づくりや、コーナー中のアンダー、オーバーステア変化、エイペックス付近からのアクセルオン時のスライド量など、マイナーチェンジ前モデルより挙動がマイルドになっていて、クルマの状況を理解しやすいと思いました。特にパフォーマンスパッケージは、思ったよりも重さを感じない挙動のおかげで、ベースグレードでも安定した動きで狙ったラインをトレースし易く、ストレートスピードはメーターで簡単に250キロ超を確認することができました。
今回、富士スピードウェイの本コースを全開で走れたことで、RC Fモデルの進化とともに、本格的なNA大排気量FRの走りの楽しさを再認識することができました。
今後のRCシリーズや他レクサスラインナップのFシリーズの進化が楽しみです。
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