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new 演算子
Baseline
Widely available
This feature is well established and works across many devices and browser versions. It’s been available across browsers since 2015年7月.
new
演算子を使用すると、開発者はユーザー定義のオブジェクト型やコンストラクター関数を持つ組み込みオブジェクト型のインスタンスを作成することができます。
試してみましょう
function Car(make, model, year) {
this.make = make;
this.model = model;
this.year = year;
}
const car1 = new Car("Eagle", "Talon TSi", 1993);
console.log(car1.make);
// 予想される結果: "Eagle"
構文
new constructor
new constructor()
new constructor(arg1)
new constructor(arg1, arg2)
new constructor(arg1, arg2, /* …, */ argN)
引数
constructor
-
オブジェクトインスタンスの型を規定するクラスまたは関数。この式は、十分な優先順位を持つものならば何でもよく、例えば識別し、プロパティアクセス、別の
new
式でも構いませんが、オプショナルチェーンは許可されません。 arg1
,arg2
, …,argN
-
constructor
が呼び出される際の引数のリストです。new Foo
はnew Foo()
と同等です。つまり、引数のリストが指定されていない場合、Foo
は引数なしで呼び出されます。
解説
関数が new
キーワード付きで呼び出されると、その関数はコンストラクターとして使用されます。 new
は次のことを行います。
-
空のプレーンな JavaScript オブジェクトを生成します。便宜上、これを
newInstance
と呼びましょう。 -
newInstance
の [[Prototype]] を、このコンストラクター関数のprototype
がObject
であれば、そのprototype
を指すように設定します。そうでない場合、newInstance
はObject.prototype
を [[Prototype]] として、プレーンなオブジェクトのままにします。メモ: したがって、コンストラクター関数の
prototype
プロパティに追加されたプロパティやオブジェクトは、そのコンストラクター関数から作成されたすべてのインスタンスからアクセス可能です。 -
newInstance
をthis
コンテキストとしてバインドし、指定された引数でコンストラクター関数を実行します(つまり、コンストラクター関数内のthis
へのすべての参照は、newInstance
を参照するようになります)。 -
コンストラクター関数がプリミティブ以外を返した場合は、この返値が
new
式全体の結果となります。それ以外の場合、コンストラクター関数が何も返さなかったりプリミティブ値を返したりすると、代わりにnewInstance
が返されます。 (通常、コンストラクターは値を返しません。ただし、通常のオブジェクト作成プロセスを上書きするために値を返すことも選べます。)
クラスは new
演算子をつけないとインスタンス化することはできません。new
なしでクラスを呼び出そうとすると TypeError
が発生します。
ユーザー定義のオブジェクトを生成するには、2 つのステップが必要です。
-
オブジェクトの名前とプロパティを指定する関数を書くことで、オブジェクトの型を定義します。 例えば、オブジェクト
Foo
を生成するコンストラクター関数は以下のようになります。jsfunction Foo(bar1, bar2) { this.bar1 = bar1; this.bar2 = bar2; }
-
new
演算子を使用して、オブジェクトのインスタンスを生成します。jsconst myFoo = new Foo("Bar 1", 2021);
メモ: オブジェクトは、別のオブジェクトそのものをプロパティとして持つことができます。以下の例を参照してください。
以前定義したオブジェクトインスタンスに、いつでもプロパティを追加できます。例えば car1.color = "black"
という構文は、color
プロパティを car1
に追加して、値として "black"
を代入します。
しかし、これはそれ以外のオブジェクトには影響しません。同じ型のすべてのオブジェクトに新しいプロパティを追加するには、コンストラクターの prototype
プロパティにそのプロパティを追加する必要があります。これにより、そのオブジェクトの単一のインスタンスではなく、その関数で生成されるすべてのオブジェクトが共有するプロパティが定義されます。次のコードは、 Car
型のすべてのオブジェクトに color
プロパティを "original color"
の値で追加するもので、その後にインスタンスオブジェクト car1
でのみ、その値を文字列 "black"
で上書きします。詳細については、プロトタイプを参照してください。
function Car() {}
const car1 = new Car();
const car2 = new Car();
console.log(car1.color); // undefined
Car.prototype.color = "original color";
console.log(car1.color); // 'original color'
car1.color = "black";
console.log(car1.color); // 'black'
console.log(Object.getPrototypeOf(car1).color); // 'original color'
console.log(Object.getPrototypeOf(car2).color); // 'original color'
console.log(car1.color); // 'black'
console.log(car2.color); // 'original color'
メモ:
コンストラクター関数は通常の関数と同様に(つまり new
演算子なしで)呼び出すことができますが、この場合、新しいオブジェクトは作成されず、this
の値も異なります。
関数は、 new
をつけて呼び出されたかどうかを new.target
で確認できます。 new.target
が undefined
になるのは、関数が new
なしで呼び出された場合のみです。例えば、関数が呼び出された場合とコンストラクターとして呼び出された場合で異なる動作をするようにできます。
function Car(color) {
if (!new.target) {
// 関数として呼び出された
return `${color} car`;
}
// new 付きで呼び出された
this.color = color;
}
const a = Car("red"); // a は "red car"
const b = new Car("red"); // b は `Car { color: "red" }`
ES6でクラスが導入される前は、ほとんどの JavaScript 組み込みオブジェクトは呼び出し可能かつコンストラクターとして使用可能でしたが、その多くは異なる挙動を示していました。いくつか名前を挙げます。
Array()
,Error()
,Function()
は、関数とコンストラクターのどちらとして呼び出されても同じ動作をします。Boolean()
,Number()
,String()
は、関数として呼び出された場合は引数を対応するプリミティブに型変換し、コンストラクターとして呼び出された場合はラッパーオブジェクトを返します。Date()
は、呼び出された時点での現在の日付を表す文字列を返します。これはnew Date().toString()
と同等です。
ES6 以降、言語はコンストラクターと関数の区別をより厳格に扱います。例えば、
例
>オブジェクトの型とオブジェクトのインスタンス
自動車用のオブジェクト型を作成したいとします。このオブジェクト型は Car
という名前で、make、model、year というプロパティを持たせます。そのために、以下の関数を記述します。
function Car(make, model, year) {
this.make = make;
this.model = model;
this.year = year;
}
これで、以下のようにして myCar
という名前のオブジェクトを生成できます。
const myCar = new Car("Eagle", "Talon TSi", 1993);
この構文は myCar
を生成して、プロパティに特定の値を代入しています。myCar.make
の値は文字列 "Eagle"、myCar.year
の値は整数 1993 などとなります。
new
を呼び出して、car
オブジェクトをいくつも生成できます。例えば、
const kensCar = new Car("Nissan", "300ZX", 1992);
それ自身が別のオブジェクトであるオブジェクトプロパティ
以下のように、Person
という名前のオブジェクトを定義します。
function Person(name, age, sex) {
this.name = name;
this.age = age;
this.sex = sex;
}
そして、以下のように Person
オブジェクトのインスタンスを新たに 2 つ生成します。
const rand = new Person("Rand McNally", 33, "M");
const ken = new Person("Ken Jones", 39, "M");
さらに Car
の定義を、以下のように Person
オブジェクトを値としてとる owner
プロパティを持つように書き換えます:
function Car(make, model, year, owner) {
this.make = make;
this.model = model;
this.year = year;
this.owner = owner;
}
新しいオブジェクトを生成するため、以下のように使用します。
const car1 = new Car("Eagle", "Talon TSi", 1993, rand);
const car2 = new Car("Nissan", "300ZX", 1992, ken);
この構文では新しいオブジェクトを生成するときに文字列や整数のリテラル値を渡す代わりに、owner の引数としてオブジェクト rand
や ken
を渡しています。car2
の所有者名を調べるには、以下のようにしてプロパティにアクセスできます。
car2.owner.name;
new
をクラスで使用
class Person {
constructor(name) {
this.name = name;
}
greet() {
console.log(`Hello, my name is ${this.name}`);
}
}
const p = new Person("Caroline");
p.greet(); // Hello, my name is Caroline
仕様書
Specification |
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