CARVIEW |

走り出すとそれは、紛れもなくハチロクだった…伝説の「TRD N2 AE86レビン」が筑波で再び蘇った日
掲載 carview! 文:山田 弘樹/写真:市 健治 6
クルマ好きを熱狂させたN2決戦
ーー“元祖ハチロク”こと「AE86(カローラ・レビン/スプリンタートレノ)」の、究極のレーシング仕様である「N2」(エヌツー)。当時のワークスである「TRD(トヨタ・レーシング・ディベロップメント)」が仕上げた“最後の一台”が、筑波サーキットを走った。
オーバーフェンダーで武装して、極太タイヤを履いてハイチューンエンジンを搭載するハチロク。通称“N2”(エヌツー)はハチロク・チューニングがたどり着く最終形態だが、そのルーツは1985年に開催された「カローラ/スプリンター グランドカップレース」にまで遡る。
当時のツーリングカーレース界はその頂点がグループAカテゴリーへと切り替わる真っ最中だったが、TRDは1981年に日本初のワンメイクレースとしてスタートした「トヨタスターレット グランドカップレース」の流れを踏襲し、1984年ハチロクをベースにJAF N2規定をベースとしたワンメイク車両を販売したのだ。
そしてグランドカップそのものは2年間と短命に終わったが、TRDはその後もN2用パーツを生産して販売を続けた。その多くがプライベーターたちに購入され、コピーパーツも含めて普及した結果、“エヌツー”はチューニングカーとして、第二の人生を送ったというわけである。
さて今回紹介する車両は、その本家であるTRDが、最後に作ったワークスカーである。いや、その復刻版と言えるかもしれない。
本来のワークスカラーはボンネットからルーフにかけてのストライプがホワイトだが、これがブラックになっているのは、かつてTRDが限定生産したドライカーボン製ボンネットの地色を生かしたからだろう。ともあれそれはTRDの試作車のみに許された特別なカラーリングであり、当時を知る者たちにとって特別な存在だった。
ちなみにこのTRD N2レビンが作られたのは、1998年と今からおよそ26年も前のこと。ビデオマガジン「ベストモータリング」の別冊企画で、土屋圭市さんにプライベーターたちが挑むという夢の企画、「N2決戦」を走らせるマシンとして、TRDが再びいちから作り上げた。つまり純粋なグランドカップカーではないが、由緒正しきN2なのである。
(次ページに続く)
◎あわせて読みたい:
>>新型GR86は1.6Lターボ? 謎多きスープラの本性は!? S耐開幕戦からGRの次世代モデルを占う
この記事に出てきたクルマ マイカー登録
みんなのコメント
ログインしてコメントを書く
査定を依頼する
あなたの愛車、今いくら?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!

申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
おすすめのニュース
サイトトップへ-
スポーツ 2025.09.27
ジョアン・ミルが『呪術廻戦』デザインのヘルメットをMotoGP第17戦日本GPで使用
-
業界ニュース 2025.09.27
“新快速リユース列車”も世界が評価 「鉄道界のアカデミー賞」ブルネル賞に日本の列車が多数 じつは“共通点”がある?
-
業界ニュース 2025.09.27
「和柄」ジェットヘルメット、SHOEI『Jクルーズ3』に新グラフィック「アコニック」が登場
-
スポーツ 2025.09.27
Moto3日本GP FP2|山中&古里、8番手と11番手タイムで予選前セッション終える。最速はケルソ
-
業界ニュース 2025.09.27
8月の乗用車販売はすべてのセグメントで前年実績割れ。ランキングの動向は?(25年8月の軽を含む全乗用車 国内販売登録ランキングTOP20とブランド別販売台数 )
-
業界ニュース 2025.09.27
トヨタ「3列7人乗りSUV」がスゴイ! 全長4.7m“ちょうどいいボディ”に「ハリアー風デザイン」採用! まさかの“MT仕様”やディーゼルエンジンもある「フォーチュナー」アジアモデルってどんなクルマ?
-
業界ニュース 2025.09.27
21年前の「黄色いフェラーリ」がオークションに登場 意外とお買い得かも!? 希少な6速マニュアルの「360スパイダー」とは
-
業界ニュース 2025.09.27
約250のホンダSUV!! 「デザイン良し! コスパ良し!」のホンダWR-Vがライバルからボロ負けな理由は?
-
スポーツ 2025.09.27
今年も初日から盛況のMotoGP日本GPイベント広場。小椋藍グッズは売り切れ続出?
-
業界ニュース 2025.09.27
夜行特急の復活は「ビジネス」か「単なるロマン」か?――首都圏発、北東北・関西への新ルートを検証する
-
スポーツ 2025.09.27
愛犬ロスコーが肺炎で入院、昏睡状態に……。ハミルトン、参加予定だったピレリタイヤテストを欠席
-
業界ニュース 2025.09.27
重量250トン「世界最大級ホイールローダー」国内第1号車がデビュー! 圧巻の動く様子も公開
あわせて読みたい
サイトトップへ-
コラム 2025.9.27
【通常は選べないアノ装備も標準!】三菱「トライトン」に「ブラック エディション」が新登場。精悍なブラック仕上げで存在感アップ
-
コラム 2025.9.27
“アルヴェル”一強の時代が終わる? もうすぐ登場、新型「エルグランド」がEV感覚の走りと上質デザインでオラオラ系ミニバンに挑む逆襲のシナリオ
-
コラム 2025.9.27
三菱「パジェロ」が26年にも復活しそう。ユーザーは「ランクルの対抗」に期待…独自の魅力を示せるか?
-
コラム 2025.9.27
復活したばかりなのに…北米で絶不調のアキュラ「ZDX」が1年半で生産終了へ。ホンダの次なる一手とは?
-
コラム 2025.9.27
トヨタが放つ新時代のオフローダー! 初の“BEVランドクルーザー” 「Se」は巨大ボディと電動4WDで登場間近
-
コラム 2025.9.26
【実は300種類以上】車検証の「車体の形状」って3種類じゃないの? 専門家でも意外と知らない“分類の世界”がすごすぎる…
-
コラム 2025.9.26
「スターレット」が復活!? トヨタが仕掛ける次世代GRモデル。「スイフト スポーツ」に真っ向勝負か
-
から" width="200"> コラム 2025.9.26
【隠れた実力派の進化】ホンダ「N-WGN」が一部改良で新グレード追加や液晶メーター採用。一方、グレード再編により価格は上昇…157万6300から
-
コラム 2025.9.26
【そうだったのか】横滑り防止装置「ESC」に“オフスイッチ”がある理由。日常のドライブでオフにするべきシーンとは?
ログイン
あなたにおすすめのサービス
あなたの愛車、今いくら?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!

申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
コメントの多い記事 2025.09.27更新
関連サービス
