CARVIEW |

最強モデル「ゴルフ R」に便利なヴァリアントが追加される! やや重いボディはハッチバックに対して明確なハンディとなるのか?
掲載 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office 219
ワゴンモデルにも最強のRモデルが加わった
2019年からドイツで発売が開始された現行型「ゴルフ8」は2020年から21年にかけてバリエーションが続々と追加され、スポーツモデルは「GTI」(245馬力)、「GTIクラブスポーツ」(300馬力)、「R」(320馬力)の3種、ボディ形状はハッチバックに加えてヴァリアント(ワゴン)が加わった。そして今回、最強のRとヴァリアントを組み合わせたスポーツワゴン「ゴルフ R ヴァリアント」が誕生した。
シンボルカラーのダークブルー(正確にはラピスブルー)に塗られたゴルフ R ヴァリアントはBピラーから後方のルーフを延長したワゴンボディで、全長4.64×全幅1.79×全高1.47m、ホイールベースは2.68mとハッチバックより約35cm長い。その結果、トランクルームは通常で611L、リアシートのバックレストを倒せば1642Lのカーゴルームが誕生する。重量は1630kgでハッチバックよりも76kg重い。
外観はハッチバックに準じて、Rバッジや、ピアノブラックフレームをもった左右の大口径エアインテークやサイドシル、クローム仕様のドアミラー、ルーフエンドの大型スポイラー、リアの4本出しマフラーカッターなどで差別化される。
>>新型ゴルフにホットハッチのGTIとディーゼルモデルが追加。お買い得グレードや必須オプションも解説4WDシステムはトルクベクトリング機能を装備
テスト車に装着されていたのはオプションのアクラポビッチ製チタンエグゾーストシステムでスロットルオフではフラップによってバラバラバラとファミリーワゴンにしては威勢の良い音が響く。さらにシャシーはオプションのパフォーマンスパッケージで2cmローダウンされ、タイヤは235/35R19のハンコック製スポーツタイヤが装着されていた。
搭載されるエンジンはハッチバックのRと同一の2リッター4気筒直噴ターボ(開発コードはEA888 evo4)で、最高出力は320馬力、最大トルクは420Nmを発生。7速DSGと、リアアクスルにマウントされた新採用の多板クラッチを介して後輪も駆動する。
これまで同様に4モーションと名付けられているが、この新しい4WDシステムはトルクベクトリング機能も備えている。カタログ上のダイナミック性能は0-100km/hが4.9秒、最高速度が250km/hだが、この試乗車のようにオプションのパフォーマンスパッケージを購入すると270km/hに引き上げられる。
スポーツモードでも快適な乗り心地
スタートボタンを押す。4気筒スポーツエンジンの滑らかな回転と、やや乾いた金属的なエグゾーストサウンドを耳で確認しながらドライブセレクトを操作する。「コンフォート」「スポーツ」「レース」「インデュビジュアル」と見慣れたモードに加え、ヴァリアントにもR独自の「スペシャル」と「ドリフト」があることに気が付く(※パフォーマンスパッケージ装着車両)。
「スペシャル」はニュルブルクリンクのスポーツ走行向けにセットしたダンパーをやや軟らかめにチューニングしたもの、「ドリフト」は文字通りクローズドサーキットでのドリフト走行を想定している。まずコンフォートでスタート。7速DSGは乗るたびに快適性の向上が感じられ、このモデルはどんな状況でもバックラッシュは皆無、ごくスムーズにシフト操作を行う。
こうして一般道路での乗り心地の快適さを味わった直後に「スポーツ」を選択する。このモードでも家族からクレームが付くほど固くはならない。
興味深いことにVWはゴルフ R ヴァリアントの試乗プログラムにサーキットのスポーツ走行を組み込んだ。そこで改めてVWが導入しているシャシー統合制御(VDM:ビークル・ダイナミック・マネージャー)の効果を確認させるためだ。
まず、セダンと比べて76kgプラスの重量差や空力のハンディはほとんど感じることはなかった。Rパフォーマンストルクベクトリングによってコーナーからの立ち上がりから力強い加速力を感じ、その際のグリップが低下することもないので安心してスロットルペダルを踏み込んでゆくことができる。また前述のシャシー統合制御(VDM:ビークルダイナミクスマネージャー)によって作動は遅れなく瞬時に行われるのが印象的であった。
ベースモデルで約680、オプションを加えると約790
もちろんスタンダードゴルフに採用されているADAS(先進運転支援システム)や最新のインフォテイメント・MIB3が採用され、利便性の高いワゴンボディと共にまさにマルチパーパスの真骨頂を味わうことができる。
ドイツでの価格はベースモデルで5万1585ユーロ(約680)、テスト車に搭載されたオプションを加えると6万ユーロ(約790)に限りなく近くなってしまう。通勤、買い物、スポーツドライブと一台三役のマルチワゴンだが、日本での導入時期や価格は現時点では発表されていない。
>>次のページ:スペック
この記事に出てきたクルマ マイカー登録
全国のフォルクスワーゲン ゴルフ R ヴァリアント中古車一覧 (442件)
みんなのコメント
ログインしてコメントを書く
-
2022/2/10 12:37新型ゴルフのヴァリアント、走ってるのは発売以来一度も見たことないな(@東京都内)。
ゴルフ8自体がほぼ見ないが、これは半導体不足やコロナは関係なく、純粋に単に売れていないのでしょう。
なぜならば、カーセンサーには未走行・超低走行のディーラー新古車が大量にヒットしますからね、、、-
ログインしてコメントを書く
-
-
-
ログインしてコメントを書く
-
-
-
ログインしてコメントを書く
-
査定を依頼する
あなたの愛車、今いくら?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!

申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
おすすめのニュース
サイトトップへ-
スポーツ 2025.10.02
オコンとベアマンに必要な“正反対のアプローチ”/願いが叶ったグロージャンのF1走行【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第11回】
-
業界ニュース 2025.10.02
レクサスの「“最上級”SUV LX」どんなクルマ? 史上初「ハイブリッド」設定で「リッター10km」以上も走れる!? 正真正銘の旗艦モデル「LX700h」“フツーに使って”わかった凄さとは【試乗記】
-
前後 27年前のワンオフ・ランボルギーニがオークションに登場 戦闘機をモチーフとした「ディアブロ」ベースのスーパーカーとは" width="200"> 業界ニュース 2025.10.02
こんなランボ見たことない!? 予想価格は5億前後 27年前のワンオフ・ランボルギーニがオークションに登場 戦闘機をモチーフとした「ディアブロ」ベースのスーパーカーとは
-
業界ニュース 2025.10.02
物流博物館って……どんだけマニアックなんだ! なんて思って覗いてみたら想像以上に楽しめるクルマ好き必見の施設だった
-
業界ニュース 2025.10.02
【フェラーリ】日本初上陸のPHEVスーパーカー「849テスタロッサ」は黄色かった
-
スポーツ 2025.10.02
ミツビシ、ジャパンモビリティショー2025で“冒険の素晴らしさ”を表現。特設サイトも公開
-
業界ニュース 2025.10.02
200PSの超絶パワーと燃費性能を両立!! カワサキ独自のバランス型スーパーチャージドエンジンを搭載する「Ninja H2 SX SE」2026年モデル発売
-
業界ニュース 2025.10.02
“本物の掃除力”とは何か――あえて「重量と密着」を追求するミーレ Triflex HX2が投げかける問い
-
ニューモデル 2025.10.02
メルセデスベンツ初の電動都市バス、『eIntouro』世界初公開へ…バスワールドヨーロッパ2025
-
ニューモデル 2025.10.02
個性派クロスオーバー「クロスビー」が大改良!待望の電動Pブレーキがついに追加
-
業界ニュース 2025.10.02
リッター「25km」走る! ルノーが新型「5ドアハッチバック」発表! 全長4m級ボディ&1.6リッター「直4」採用 スポーティな“エスプリ アルピーヌ”を追加した「ルーテシア」登場
-
ニューモデル 2025.10.02
中国宇通客車、新型電動バスを初公開へ…バスワールドヨーロッパ2025
あわせて読みたい
サイトトップへ-
コラム 2025.10.02
「眩しすぎて迷惑」の声もあるが…なぜ近年は「LEDライト」の普及が進むのか?
-
コラム 2025.10.02
【待望】新型RAV4がまもなく登場。2025年内に日本導入の可能性も…注目の価格予想とグレード構成を徹底解説
-
コラム 2025.10.02
「軽自動車が300」の時代。高額化する背景と王者「N-BOX」が生み出したトレンドとは…今後も価格上昇は続く?
-
から" width="200"> コラム 2025.10.02
【フルモデルチェンジ級の進化】スズキ新型「クロスビー」が大幅改良で登場。角を丸めた四角デザイン&1.2L新エンジン搭載…価格は215万7100から
-
コラム 2025.10.02
【予想CG】日産次期「エクストレイル」はどうなる? 300ps超えの新e-POWER搭載で2027年に国内導入か
-
の改定" width="200"> コラム 2025.10.02
ホンダ「ヴェゼル」一部改良を発表。コネクトディスプレー&ワイヤレス充電のセットオプションが追加も全グレード値上げ…最大14万3000の改定
-
コラム 2025.10.02
期待の新型「ランドクルーザーFJ」から「GRスターレット」まで! トヨタブース最新予測【ジャパンモビリティショー2025】
-
コラム 2025.10.02
【憤怒】月極駐車場でドアパンチ被害…腹立たしい“知らんぷり加害者”登場。かけつけた警察の対応は? リアルな実録ルポ
-
コラム 2025.10.02
【ハスラーと決別】8年ぶり“ほぼ”全面改良の新型「クロスビー」。徹底的にネガを潰し、小型SUVのど真ん中でライバルと真っ向勝負する
ログイン
あなたにおすすめのサービス
あなたの愛車、今いくら?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!

申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
関連サービス
