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MTはもちろん、ATの完成度の高さが光った新型スイフトスポーツ(試乗レポート)
カテゴリー: スズキの試乗レポート
2017/10/17

ターボエンジン搭載で、よりエキサイティングな走りが楽しめる
スズキのハッチバックの性能を知らしめたモデルといえば「スイフトスポーツ」である。今までのスズキとは車の作り方を根本的に変えた印象が強い。どちらかというと国内よりも欧州のハッチバックを意識して初代から作り込みをしてきた。今回登場した新型は、スイフトスポーツとしては2005年に登場以来3代目となる。すでに4代目スイフトで採用されている軽量高剛性プラットフォーム「HEARTECT」を採用しているので、軽量化と剛性は万全といったところだろうか。スイフトスポーツはドライブフィールが生命線だ。柔になったらもうスイフトを盛り上げてきたユーザーも黙っちゃいないだろう。その真価を試乗して調べた。
ぱっと見た印象は標準のスイフトよりも本当にカッコイイ! フェンダーのラインがまるで違っているのだ。リアから見たショルダーやフェンダーのラインに加え、バンパーも迫力が違う。それもそのはず、コーナリング時などの安定性向上のため、トレッド幅を広げ、5ナンバーから3ナンバーサイズにしたのである。デザインは、フロントの開口部を広くとってノーズを低く抑えており、精悍さが2代目よりも一気に増した。シートはホールド性の高い専用のバケットシートを採用。がっちりという感じではないが、温かみが感じられる。

まず初めに6速MTから試乗だ。今までのスイフトスポーツは1.6LのNAエンジンであった。回転を上げて走る醍醐味はあったが、パワーバンドを常に意識しておくことも必要であった。一方、新型スイフトスポーツは1.4Lのターボユニットだ。出力がダイレクトにハンドリングと性能に反映されるので、ターボの味付けを楽しみにしていた。
1速に入れてクラッチを合わせる。驚くほどすんなりと発進する。アクセルはほとんど踏んでいないのに1.4Lとは思えないほどトルクフルだ。どんどんシフトアップして速度を乗せやすい。きちんとパワーバンドに置かなくても間違いなく乗りこなせる。また、ターボチャージャーをコントロールするバルブにひと工夫されており、ターボラグというトルクの落ち込みはそれほど感じない。
サスペンションはとてもよく動く。コーナーリング手前のブレーキングで積極的に荷重移動させれば、ターンインは非常にやりやすい。これは通好みのラリー車っぽいセッティングで、タイトなコーナーが続くワインディングならもっと楽しめそうだ。さらに、ボディ剛性はノーマルスイフトに比べかなり向上している。だからこそ、このサスペンションが成り立つのだろう。一方で、加速中はフロントの接地性が弱くなる関係で、ステアリングが軽くなる印象も受けた。


スイフトスポーツにはAT仕様もある。今回から6速ATとなった。正直いうとATは期待していなかった。しかし、走り出して50mもしないうちに「これいいかも!」と感じた。サスペンションは落ち着いているし、ATのシフトアップの歯切れも良い。ツインクラッチタイプのAMTのように気持ち良くシフトアップする。緩やかな上り坂の中速コーナーでも、とにかくバランスが良い。MTと違ってステアリングの接地感があり安定感が高く感じるのだ。
ブレーキもMTよりレスポンスが良く、コントロールしやすい。MTのブレーキは、衝突安全性を考慮したのだろうが、一気に制動力が立ち上がるセッテイングのために、ヒール&トーのコントロール性が今ひとつであった。しかしATは踏めば踏むほど制動力が立ち上がる。変速プログラムもよくできており、速度に合わせて小気味よくシフトチェンジが行われていると感じた。
今までのスイフトスポーツはMT色が強かったが、今回、新たに専用のプログラミングで作り上げたATはとても良かった。1.4Lターボとのマッチングも素晴らしく良くワインディングや高速でも安定感はATの方が上であった。これが200万円以下なのだから恐るべしスズキホットハッチである。


【SPECIFICATIONS】
■グレード:- ■乗車定員:5名
■エンジン種類:直4DOHCターボ ■総排気量:1371cc
■最高出力:103(140)/5500 [kW(ps)/rpm]
■最大トルク:230(23.4)/2500‐3500 [N・m(kgf・m)/rpm]
■駆動方式:FF ■トランスミッション:6MT/6AT
■全長x全幅x全高:3890x1735x1500(mm) ■ホイールベース:2450mm
■車両価格:183.06万円(6ATは190.062万円)(税込)
【関連リンク】
photo/尾形和美
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