Car Sensor |
中古車トップ > 日刊カーセンサー > 試乗レポート > マツダの試乗レポート > 【試乗】マツダ 新型MX-30|独創性のあるデザインはもちろん、欧州車と勘違いしてしまうような重厚感ある乗り心地も高評価
【試乗】マツダ 新型MX-30|独創性のあるデザインはもちろん、欧州車と勘違いしてしまうような重厚感ある乗り心地も高評価
カテゴリー: マツダの試乗レポート
2020/12/30

他のマツダ車と一味違う存在感
マツダがひときわ異彩を放ったSUVを発売した。MX-30である。
現代においてクーペスタイルのSUVは人気が高く、ジャーマンスリー(BMW、メルセデス・ベンツ、アウディ)では幅広いセグメントで生産されるようになった。
しかし、今回発売されたMX-30のデザインは、これらのクーペSUVとは一味違う。
スタイルは確かに「クーペ」だ。しかし、よくよく見ていくと、顔つきやプロポーションは、一般的なクーペが目指す“スポーティ”な雰囲気ではない。
マツダも、ようやく抑揚あるデザインから脱却するときがきたのか……と思ったが、このMX-30はあえて他のマツダモデルと差別化をしてデザインしているとのこと。
そのデザインから見ていこう。

まずはエクステリア。キャビンのグラスエリアを小さくして、ボディの優しい造形を全面的に押し出したデザインである。今までのマツダのアイデンティティからは違ったアプローチでこの車をデザインしていることがわかる。
こういった柔らかいデザインの方向性は、ひとつ間違うと古くさくもなってしまうが、MX-30は目に優しく緩やかに浸透し、倦むことも少ないように思う。狙いは気張らない個性と癖になるデザインであろうか。無言の存在感を感じることもできる。
ピラーレス化し観音開きになっているリア側のドアは、頻繁に使う感じはしないが、慣れれば特に問題はないだろう。




インテリアは、コルクなどを多用したこちらも柔らかさを狙ったデザインか。エクステリア以上に個性的である。マツダの他のラインナップと比べ、新しさを感じるATのセレクターレバーもいい雰囲気だ。欧州プレミアムモデルに倣った手法だ。
シンセティックを使った表皮とドアの内側に張られたファブリックも、触れた瞬間、温かさを感じさせる素材だ。このあたりはボルボ XC40のインテリアに似ている。
ソリッド感が強い自動車という工業製品に、優しさを感じさせるモノがちりばめられているように感じた。




続いて、試乗した感想に移る。なお、パワーユニットはe-SKYACTIV Gという2Lエンジンにマイルドハイブリッドを搭載した設定のみとなる。
まずはAWDモデル。
エンジンONからスタート時の静粛性はとても高い。走り出しもとてもスムーズだ。6速ATだが、シフトアップ時に感じるトルクの落ち込みも少なく、上手い制御で滑らかにしてある。
すぐに首都高速に入った。
勾配のきつい上り坂では、3人乗者でも力強く加速してくれた。エンジンの嫌な振動も少なく、重厚感ある加速だ。
ACCを試す。天気は快晴、道路状況は良好だ。
レーンキープアシストは同価格帯の他社最新のモデルと比べると、中央に収まるのに時間がかかる印象。左右に数回修正し、レーンキープする。また、車間距離を一定に保つのにスムーズさを欠く部分もあった。例えば、緩い右コーナーでは前方に車両がないと判断し、速度が増した。このあたりは、マツダのさらなる改良はもちろん、使用するドライバーも心得が必要だ。
乗り心地やロードホールディングは悪くはない。ただ、リアシートからのこもり音とタイヤハウスのロードノイズが少々気になった。

次に、FFモデル。
こちらも軽快な発進。しかし、マフラーの取り回しのせいなのだろうか。加速のシチュエーションでのこもり音はAWD以上に感じた。
また、乗り心地もAWDに比べてリアのサスペンションの収拾がしなやかではない。一方で、FFながら加速中のロードホールディング性は高く、真直性も良好だ。
ステアリングフィールは“どっしり”とした印象で、欧州車に乗っていると勘違いし、ついウインカーとワイパーを間違えて動かしてしまったほど。

AWDもFFも、総合的に見てフロントシートの快適性はとても高かった。特にボディ剛性がマツダのモデルの中でも際立って高い印象だ。
MX-30は、マツダの新しい価値観を感じる1台である。肩ひじを張らない、身の丈に合った生活様式を求める人には良い。派手さはないが、オーナーのクリーンな生活感を感じることができる、そんなモデルである。

【試乗車 諸元・スペック表】
●2.0 4WD
型式 | 5AA-DREJ3P | 最小回転半径 | 5.3m |
---|---|---|---|
駆動方式 | 4WD | 全長×全幅×全高 | 4.4m×1.8m×1.55m |
ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.66m |
ミッション | 6AT | 前トレッド/後トレッド | 1.57m/1.57m |
AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | 1.84m×1.5m×1.21m |
4WS | - | 車両重量 | 1520kg |
シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | 0.18m |
マニュアルモード | ◯ | ||
標準色 |
ポリメタルグレーメタリック、ジェットブラックマイカ、セラミックメタリック |
||
オプション色 |
マシーングレープレミアムメタリック、ソウルレッドクリスタルメタリック3トーン、ポリメタルグレーメタリック3トーン、セラミックメタリック3トーン |
||
掲載コメント |
- |
型式 | 5AA-DREJ3P |
---|---|
駆動方式 | 4WD |
ドア数 | 5 |
ミッション | 6AT |
AI-SHIFT | - |
4WS | - |
標準色 | ポリメタルグレーメタリック、ジェットブラックマイカ、セラミックメタリック |
オプション色 | マシーングレープレミアムメタリック、ソウルレッドクリスタルメタリック3トーン、ポリメタルグレーメタリック3トーン、セラミックメタリック3トーン |
シート列数 | 2 |
乗車定員 | 5名 |
ミッション 位置 |
フロア |
マニュアル モード |
◯ |
最小回転半径 | 5.3m |
全長×全幅× 全高 |
4.4m×1.8m×1.55m |
ホイール ベース |
2.66m |
前トレッド/ 後トレッド |
1.57m/1.57m |
室内(全長×全幅×全高) | 1.84m×1.5m×1.21m |
車両重量 | 1520kg |
最大積載量 | -kg |
車両総重量 | -kg |
最低地上高 | 0.18m |
掲載用コメント | - |
エンジン型式 | PE-VPH | 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆ |
---|---|---|---|
種類 | 直列4気筒DOHC | 使用燃料 | レギュラー |
過給器 | - | 燃料タンク容量 | 48リットル |
可変気筒装置 | - | 燃費(JC08モード) | 16.1km/L |
総排気量 | 1997cc | 燃費(WLTCモード) |
15.1km/L
└市街地:11.9km/L └郊外:15.6km/L └高速:16.7km/L |
燃費基準達成 | H27年度燃費基準 +10%達成車 |
||
最高出力 | 156ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
199(20.3)/4000 |
エンジン型式 | PE-VPH |
---|---|
種類 | 直列4気筒DOHC |
過給器 | - |
可変気筒装置 | - |
総排気量 | 1997cc |
最高出力 | 156ps |
最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
199(20.3)/4000 |
環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆ |
使用燃料 | レギュラー |
燃料タンク容量 | 48リットル |
燃費(JC08モード) | 16.1km/L |
燃費(WLTCモード) | 15.1km/L
└市街地:11.9km/L └郊外: 15.6km/L └高速: 16.7km/L |
燃費基準達成 | H27年度燃費基準 +10%達成車 |
●2.0
型式 | 5AA-DREJ3P | 最小回転半径 | 5.3m |
---|---|---|---|
駆動方式 | FF | 全長×全幅×全高 | 4.4m×1.8m×1.55m |
ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.66m |
ミッション | 6AT | 前トレッド/後トレッド | 1.57m/1.57m |
AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | 1.84m×1.5m×1.21m |
4WS | - | 車両重量 | 1460kg |
シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | 0.18m |
マニュアルモード | ◯ | ||
標準色 |
ポリメタルグレーメタリック、ジェットブラックマイカ、セラミックメタリック |
||
オプション色 |
マシーングレープレミアムメタリック、ソウルレッドクリスタルメタリック3トーン、ポリメタルグレーメタリック3トーン、セラミックメタリック3トーン |
||
掲載コメント |
- |
型式 | 5AA-DREJ3P |
---|---|
駆動方式 | FF |
ドア数 | 5 |
ミッション | 6AT |
AI-SHIFT | - |
4WS | - |
標準色 | ポリメタルグレーメタリック、ジェットブラックマイカ、セラミックメタリック |
オプション色 | マシーングレープレミアムメタリック、ソウルレッドクリスタルメタリック3トーン、ポリメタルグレーメタリック3トーン、セラミックメタリック3トーン |
シート列数 | 2 |
乗車定員 | 5名 |
ミッション 位置 |
フロア |
マニュアル モード |
◯ |
最小回転半径 | 5.3m |
全長×全幅× 全高 |
4.4m×1.8m×1.55m |
ホイール ベース |
2.66m |
前トレッド/ 後トレッド |
1.57m/1.57m |
室内(全長×全幅×全高) | 1.84m×1.5m×1.21m |
車両重量 | 1460kg |
最大積載量 | -kg |
車両総重量 | -kg |
最低地上高 | 0.18m |
掲載用コメント | - |
エンジン型式 | PE-VPH | 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆ |
---|---|---|---|
種類 | 直列4気筒DOHC | 使用燃料 | レギュラー |
過給器 | - | 燃料タンク容量 | 51リットル |
可変気筒装置 | - | 燃費(JC08モード) | 16.9km/L |
総排気量 | 1997cc | 燃費(WLTCモード) |
15.6km/L
└市街地:12.3km/L └郊外:16.1km/L └高速:17.2km/L |
燃費基準達成 | H27年度燃費基準 +10%達成車 |
||
最高出力 | 156ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
199(20.3)/4000 |
エンジン型式 | PE-VPH |
---|---|
種類 | 直列4気筒DOHC |
過給器 | - |
可変気筒装置 | - |
総排気量 | 1997cc |
最高出力 | 156ps |
最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
199(20.3)/4000 |
環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆ |
使用燃料 | レギュラー |
燃料タンク容量 | 51リットル |
燃費(JC08モード) | 16.9km/L |
燃費(WLTCモード) | 15.6km/L
└市街地:12.3km/L └郊外: 16.1km/L └高速: 17.2km/L |
燃費基準達成 | H27年度燃費基準 +10%達成車 |

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
【関連リンク】
この記事で紹介した車
あわせて読みたい
新型CX-80登場から半年、前身モデルCX-8が買い時に? 中古車価格は? マツダの3列シートSUV、今オススメな買い方・選び方を解説
【試乗】新型メルセデス・ベンツ Gクラス EQテクノロジー|電気の力でよりスポーティに、より高級に
令和のデートカー5選|現在のオススメをZ世代が紹介!プレリュード復活予定の2025年に選ばれるのはどのモデル?
【試乗】新型 ボルボ XC90|マイナーチェンジで真のプレミアムSUVへと進化! 「これで1000km走りたい」
マツダ RX-8の魅力は速さじゃない!? 中谷明彦とZ世代モータージャーナリストが、ロータリーエンジン搭載スポーツカーの魅力に迫る【カーセンサー中谷塾】#4
新型ボルボ XC90の新車価格1019万円に絶望した人に贈る「半額500万円で買えるコレ、代わりにどうですか?」5選
トヨタ スープラ(A90型)生産終了の発表に絶望した人に贈る「代わりコレ、新車在庫がなくなったときに備えてどうですか?」5選
【試乗】トヨタ ランドクルーザー70(再々販モデル)|現代に蘇らせた意味を再考する
アウトドアにぴったりなのはSUVだけなのか? 旧モデルや他のボディタイプも選択肢に!【中古車購入実態調査】
NA型 ユーノスロードスター は速くないけど楽しい車! 中谷明彦も思わず欲しいと唸る、その魅力は?【カーセンサー中谷塾】#3