| Car Sensor |
中古車トップ > 日刊カーセンサー > 試乗レポート > ポルシェの試乗レポート > 【試乗】新型 ポルシェ 911 GT3|9000rpmまで回せる自然吸気エンジンを積んだロードゴーイングスポーツ
【試乗】新型 ポルシェ 911 GT3|9000rpmまで回せる自然吸気エンジンを積んだロードゴーイングスポーツ
カテゴリー: ポルシェの試乗レポート
2022/06/02
▲自然吸気エンジン+後輪駆動というこれまでと同様のコンセプトを受け継ぐ、モータースポーツ参戦車両に極めて近い存在のGT3。新型はレーシングカーの最新技術が投入され、さらなる進化を遂げているレーシングカーとの距離がさらに縮まった
歴代モデルがいずれもサーキットに極めて近い存在だったポルシェ 911GT3だが、新型はその距離がさらに縮まったように思える。何しろ、ル・マン24時間耐久レースで活躍する911RSRやワンメイクレース用の911GT3カップにすでに投入され実績をあげている技術やノウハウが、いくつも盛り込まれているのだから。
例えば、911の市販車史上初となるダブルウィッシュボーン式フロントサスペンション。いくつもの空力デバイスで武装した外観も、これらのマシンとの近似性を感じさせる。フロントバンパーの大きな開口部などは、まさにRSRをほうふつとさせるのだ。
ちなみに、フロントリッドに開けられたアウトレットは、ラジエターを通過した空気を排出させて車体上部を流し、揚力低減を実現するためのもの。GT3のデザインに飾りなどないのである。
リアウイングはスワンネック式と呼ばれるいわゆる吊り下げ式。大型リアディフューザーと合わせて強大なダウンフォースを生み出す。
水平対向6気筒4L自然吸気エンジンも、これらのレーシングカーに使われているものと基本骨格は共通である。最高出力は510ps。7速PDKの他に6速MTも選択可能だ。
▲リアに大型スラットを備えたディフューザーを備えて空力効率を追求した他、軽量ガラスなどを用いて軽量化も図っている。ホイールはセンターロック式が装着される
▲4段階の調整が手動で可能な、911RSR由来のスワンネック型リアウイングを装着 これらが織りなす走りの世界は、これまでの911GT3で最もハードで、最も刺激的と言える。操舵に対して一瞬の遅れもなく、極めて正確に向きが変わるフロントの切れ味は、これまでのストラット式サスペンションでは味わうことができなかったもの。特に右に左に切り返すような場面での一体感はすさまじい。従来から備わる後輪操舵が、この新しいフロントサスペンションと組み合わされることで、シャシー性能は完全に一段上のレベルに到達した。
エンジンの素晴らしさについては、もはや説明不要だろう。今どき9000rpmまで回せる自然吸気エンジンというだけでも感涙してしまうが、そのトルク感、吹け上がり、迫力のトップエンドのパワー感は、筆舌に尽くし難いほどの快感。RSRやGT3カップと極めて近い音質も高揚させるポイントだ。
▲リアウイングなどのためエンジンフードは開かない。オイルとクーラントのキャップ部分のみ開けることができる過去に2台の911GT3を乗り継ぎ、GT3カップで1年間レースを戦ったこともある、GT3については知り尽くしているという自負があるつもりの私にとって新型911GT3は、単なる進化にとどまらない大きな飛躍を遂げた1台だと感じられた。この車の特別性、さらに極まったことは間違いない。
▲後輪を操舵させるリアアクスルステアリングを標準装備。車高はベーシックモデルより20mm低くなっている
▲ラジエターとブレーキを冷却したエアは、ボンネットのエアアウトレットへと流れる
▲基本デザインはベーシックモデルと同じくするインテリア。アルカンターラなどで、さらにスポーティな仕立てとされる
▲7速DCTのシフトノブはMTのようなデザインが採用されている
▲フルバケットシートはオプションとなる。ロールゲージなどが備わる、無償オプションのクラブスポーツパッケージも選択可能 ▼検索条件
ポルシェ 911GT3(992型) × 全国
モータージャーナリスト
島下泰久
1972年生まれ。自動車専門誌から経済誌やファッション誌などに数多く寄稿、YouTubeチャンネルを主宰するなど幅広く活躍するモータージャーナリスト。「間違いだらけのクルマ選び」の著者でもある
ポルシェ 911GT3(996型/997型/991型) の中古車市場は?

ロードゴーイングスポーツを体現するGT3は996型からラインナップ。997型、991型と3世代の中古車が探せる。992型(新型)同様に、高回転まで気持ちよく回る自然吸気エンジンと後輪駆動の組み合わせ。また、991型からはリアウイングのないツーリングパッケージもラインナップされている。
992型以外の中古車は3世代合わせて70台以上流通しているが、ほとんどが旧型の991型。996型と997型はそれぞれ数台のみとなる。例えば、1500万円台から探すことができる991型なら物件も比較的多いので、まずは992型以外でポルシェのロードゴーイングスポーツを手に入れるのもオススメだ。
▼検索条件
ポルシェ 911GT3(996型/997型/991型)× 全国【試乗車 諸元・スペック表】
●ポルシェ 911GT3 PDK
| 型式 | 7BA-992NG | 最小回転半径 | -m |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | RR | 全長×全幅×全高 | 4.57m×1.85m×1.28m |
| ドア数 | 2 | ホイールベース | 2.46m |
| ミッション | 7AT | 前トレッド/後トレッド | -m/-m |
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 4WS | △ | 車両重量 | 1435kg |
| シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
| 乗車定員 | 2名 | 車両総重量 | -kg |
| ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | -m |
| マニュアルモード | ◯ | ||
| 標準色 |
ブラック、ホワイト、レーシングイエロー、ガーズレッド |
||
| オプション色 |
キャララホワイトメタリック、ジェットブラックメタリック、ドロマイトシルバーメタリック、ゲンチアンブルーメタリック、アゲートグレーメタリック、GTシルバーメタリック、クレヨン、マイアミブルー、リザードグリーンメタリック、ラバオレンジ、パイソングリーン、シャークブルー |
||
| 掲載コメント |
※諸元・装備情報は一部本国仕様の情報を掲載しております |
||
| 型式 | 7BA-992NG |
|---|---|
| 駆動方式 | RR |
| ドア数 | 2 |
| ミッション | 7AT |
| AI-SHIFT | - |
| 4WS | △ |
| 標準色 | ブラック、ホワイト、レーシングイエロー、ガーズレッド |
| オプション色 | キャララホワイトメタリック、ジェットブラックメタリック、ドロマイトシルバーメタリック、ゲンチアンブルーメタリック、アゲートグレーメタリック、GTシルバーメタリック、クレヨン、マイアミブルー、リザードグリーンメタリック、ラバオレンジ、パイソングリーン、シャークブルー |
| シート列数 | 2 |
| 乗車定員 | 2名 |
| ミッション 位置 |
フロア |
| マニュアル モード |
◯ |
| 最小回転半径 | -m |
| 全長×全幅× 全高 |
4.57m×1.85m×1.28m |
| ホイール ベース |
2.46m |
| 前トレッド/ 後トレッド |
-m/-m |
| 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 車両重量 | 1435kg |
| 最大積載量 | -kg |
| 車両総重量 | -kg |
| 最低地上高 | -m |
| 掲載用コメント | ※諸元・装備情報は一部本国仕様の情報を掲載しております |
| エンジン型式 | - | 環境対策エンジン | - |
|---|---|---|---|
| 種類 | 水平方向6気筒DOHC | 使用燃料 | ハイオク |
| 過給器 | - | 燃料タンク容量 | 64リットル |
| 可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 総排気量 | 3996cc | 燃費(WLTCモード) | - |
| 燃費基準達成 | - | ||
| 最高出力 | 510ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
470(47.9)/6100 |
| エンジン型式 | - |
|---|---|
| 種類 | 水平方向6気筒DOHC |
| 過給器 | - |
| 可変気筒装置 | - |
| 総排気量 | 3996cc |
| 最高出力 | 510ps |
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
470(47.9)/6100 |
| 環境対策エンジン | - |
| 使用燃料 | ハイオク |
| 燃料タンク容量 | 64リットル |
| 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 燃費(WLTCモード) | -km/L |
| 燃費基準達成 | - |
【関連リンク】
あわせて読みたい
“いまは”日本未導入のGAC(広州汽車集団)AION Y Plusに試乗してきた!
プロショップで聞いた600万円前後で狙える初代 ポルシェ マカンのリアル! 狙うは前期型の高性能グレードか? それとも後期型のベーシックグレードか?
トヨタ センチュリーがブランド化! クーペタイプも公開された今、改めて歴代モデルを振り返ってみよう!
「大人になったら絶対にこの車に乗ろう!」と子供の頃の夢を叶えた86(初代)
600万円台で買えるアストンマーティンはアリか? プロフェッショナルに聞いてきた真実!
「20年後も残る車、消える車」とは? 創刊20年を機に真剣に考えてみた【カーセンサーEDGE 2025年12月号】
“日本の誇り” 日産 R35 GT-Rは果たしてスーパーカーなのか?【スーパーカーにまつわる不思議を考える】
ポルシェの性能に大興奮!? 車好きGENIC 西澤呈が憧れの911を初体験【後編】
ポルシェの性能に大興奮!? 車好きGENIC 西澤呈が憧れの911を初体験【前編】
’07 フェラーリ F430|空力とヘリテージが息づくV8ミッドシップ【名車への道】









