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新型ボルボ XC90の新車価格1019万円に絶望した人に贈る「半額500万円で買えるコレ、代わりにどうですか?」5選
カテゴリー: 特選車
タグ: レクサス / マツダ / ジープ / ボルボ / SUV / セレブ / 高級 / CX-8 / XC90 / RX / グランドチェロキーL / CX-80 / 伊達軍曹
2025/05/03

車両本体だけで1019万円だと、さすがに手が出ない……
北欧の人気3列シートSUV、ボルボ XC90が2025年2月、フロントデザインを一新するなどのマイナーチェンジを実施しました。
エクステリアにはフル電動モデルのEX90に通じるデザインが新たに採用されて、より現代的でダイナミックなイメージに。そしてインテリアではダッシュボードが従来モデルより直線的になった他、センターディスプレイの画面サイズが9インチから11.2インチへ拡大され、ピクセル密度も21%向上。
また、マイルドハイブリッドモデルの「XC90 B5 AWD」は新たなパワーユニットとしてミラーサイクルの2L直4ターボを採用し、燃費が約5.3%向上しています。
このように様々な部分がブラッシュアップされたことに加え、元々の素性として「快適に座れる3列目シート」が相変わらず備わっているわけですから、3列シート車が必要だがミニバンは好みではないという人にとって、マイナーチェンジ後のボルボ XC90は素晴らしい選択肢であるはずです。

しかし、モノとして素晴らしいのはいいのですが、問題は「価格」です。
マイナーチェンジを受けたボルボ XC90の新車価格は、最もベーシックな「プラスB5 AWD」でも1019万円。……筆者のような一般的な暮らしをしている人間にとっては「天文学的」とすらいえる金額であり、さすがにちょっと手が出ません。
ならばその半額で、つまり「総額500万円ぐらい」で、改良型ボルボ XC90と同程度の満足と使い勝手の良さが獲得できる3列シートSUVを探してみるほかありません。
そんなモノが本当にあるのかどうかはわかりませんが、背に腹はかえられませんので、とにかく探してみることにしましょう。
改良型ボルボ XC90の代わり①|マツダ CX-80(初代)
→想定予算:総額440万~530万円
前段にて「そんなモノ(改良型ボルボ XC90の代わりになる車)が本当にあるのかどうかはわかりませんが」と申し上げましたが、意外とソッコーで見つかりました。2024年10月に登場したマツダ CX-80です。

日本市場におけるマツダのフラッグシップとなるCX-80は、エンジン縦置き・FRベースの「ラージプラットフォーム」を採用する3列シートSUVです。
ボディサイズは全長4990mm×全幅1890mm×全高1710mmというボルボ XC90とおおむね似た寸法で、3列目シートの居住性と使い勝手も、前身であるマツダ CX-8同様にすこぶる良好。3列シートSUVでありがちな「とりあえず付いてはいる」という3列目シートとは、レベルが違います。

パワーユニットは3.3L直6ディーゼルターボと、同エンジンに48Vマイルドハイブリッド機構を組み合わせたタイプ、そして2.5Lガソリンエンジンに大型モーターとリチウムイオンバッテリーを組み合わせたプラグインハイブリッドの3種類。
どれを選んだとしても、少なくともボルボ XC90の標準グレード(それでも1019万円)であるプラスB5 AWDが搭載する2L直4ターボ+マイルドハイブリッドに負けないパフォーマンスを堪能できるでしょう。
そしてマツダCX-80は、同じプラットフォームを採用しているXC-60の初期型で物議を醸した「乗り心地が硬い」という問題も解消されており、インテリアの質感とセンスも、1000万円オーバーのSUVである改良型ボルボ XC90に決して負けていないように思えます。

それでいてマツダ CX-80は、3.3Lの直6ディーゼルターボエンジンを搭載する「XD」であれば、走行距離が数千kmレベルの中古車であっても総額440万~530万円で検討可能。
……「半値で狙える改良型ボルボ XC90の代わり」としては、ほぼ文句なしの1台といえるかもしれません。
改良型ボルボ XC90の代わり②|マツダ CX-8(初代)
→想定予算:総額290万~480万円
バリバリの最新世代であるマツダ CX-80はナイスな選択肢であると思うものの、よく考えたらその前身である「マツダ CX-8」の最終世代でも、改良型ボルボ XC90の代わりは普通に務まるかもしれません。

マツダ CX-8は、2017年から2023年末まで生産されたマツダの3列シートSUV。
ボディサイズは全長4900mm×全幅1840mm×全高1730mmと、後継のCX-80よりは若干小ぶりですが、その3列目シートは「国産3列シートSUVではほぼ唯一の“大人も座れるマトモな空間”」であると高く評価され続けました。

2017年の登場以来、度重なる改良で商品力を磨き上げていったCX-8は、2022年11月に最後の大幅改良を実施。
車体前後のデザインをマツダの最新バージョンに進化させるとともに、サスペンションスプリングとダンパーの特性を見直すなどしてダイナミクス性能が向上。そしてアダプティブLEDヘッドライトのグレアフリー(防げん)ハイビームを12分割から20分割とする等々の改良によりセーフティ性能と快適性も向上しました。

この最終世代のマツダ CX-8であれば、走行距離1万km台までの物件であっても総額290万~480万円で検討可能。グレードごとの価格目安はおおむね下記のとおりです。
●25S スマートエディション:総額290万~340万円
●25S ブラックトーンエディション:総額290万~380万円
●XD スマートエディション:総額340万~420万円
●XD スポーツアピアランス:総額370万~460万円
●XD ブラックトーンエディション:総額330万~440万円
●XD グランドジャーニー:総額380万~450万円
●XD エクスクルーシブモード:総額400万~480万円
改良型ボルボ XC90の代わり③|改良前のボルボ XC90(2代目・中期型)
→想定予算:総額480万~560万円
最新の3列シートSUVであるマツダ CX-80の前身にあたるCX-8でも十分であるならば、そもそも改良前の現行型ボルボ XC90でも十分なのかもしれません。

ボルボ XC90は前述のとおり2025年2月、フロントデザインを一新するなどのマイナーチェンジを実施したわけですが、それ以前のXC90も良コンディションでさえあれば、きわめて上質で機能的な3列シートSUVとして使うことができます。

2016年1月に上陸した現行型ボルボ XC90は、まずは最高出力254psの2L直4ターボを搭載する「T5」と、同エンジンにスーパーチャージャーを加えて同320psとした「T6」、そしてシステム最高出力407psとなるプラグインハイブリッドの「T8」という3種類で販売をスタートし、2019年3月に2L直4ディーゼルターボの「D5」も追加しました。
しかし、初期世代はさすがに(改良型XC90の代わりとしては)古いといえますので、具体的な狙い目は、改良型XC90 プラスB5 AWDと同じマイルドハイブリッドユニットに刷新されたいわゆる中期型の2020年4月からの「B5 AWDモメンタム」か、同年8月に追加されたスーパーチャージャー付きの「B6 AWDインスクリプション」になります。

走行距離3万km台までの物件に絞った場合、それぞれの価格目安は下記のとおりです。
●B5 AWDモメンタム:総額480万~560万円
●B6 AWDインスクリプション:総額520万~700万円
B6 AWDインスクリプションは若干お高くなってしまいますが、B5 AWDモメンタムの低走行物件であれば「改良型XC90の約半額」というラインで十分検討可能です。
改良型ボルボ XC90の代わり④|レクサス RX(2代目・450hL)
→想定予算:総額430万~540万円
国産3列シートSUVの場合、マツダ CX-8とCX-80以外の車種の3列目は大人が座るのはややキツい場合がほとんど。
ですが、例外なのがこちら、先代レクサス RXに2017年から追加された3列シートのロングモデル「RX 450hL」です。

RX 450hLは、電動格納式のサードシートを採用した3列7人乗り仕様の先代RX。
ベースとなっているのは最高出力262psの3.5L V6エンジンに2つのモーターを組み合わせ、システム最高出力313psを発生させるRX 450hです。その全長を4890mmから5000mmにストレッチし、そして室内長も2230mmから2775mmに伸ばしたうえで3列目シートを追加したのが「RX 450hL」ということになります。
その3列目空間はマツダ CX-8やCX-80ほど広くはないのですが、さすがはレクサスというべきか、シートの作りが非常に良いため、座り心地および居心地は良好です。大柄な人が3列目に座る場合はちょっとどうかと思いますが、そうでないのであれば、改良型ボルボ XC90の代わりとして十分機能するはず。

中古車の流通量が少なめなのがネックではありますが、総額430万~540万円のゾーンで走行距離3万km台までの物件を見つけることができます。
改良型ボルボ XC90の代わり⑤|ジープ グランドチェロキーL(初代)
→想定予算:総額570万~640万円
「総額500万円ぐらい」という想定予算を少々超えてはしまいますが、アメリカのジープ グランドチェロキーLも、大人でも座れる3列目シートを備えている稀有なSUVです。

グランドチェロキーLは、要するに現行型ジープ グランドチェロキーのロングボディ版です。
標準ボディである5人乗り車のボディサイズが全長4900mm×全幅1980mm×全高1810mm、ホイールベース2965mmであるのに対し、グランドチェロキーLは全長5200mm×全幅1980mm×全高1815mm、ホイールベース3090mm。そこに、2+3+2の7人が乗れるシートを投入したのがグランドチェロキーLの「リミテッド」で、2列目をキャプテンシートとした6人乗り仕様が「サミット リザーブ」です。

なおパワートレインは両仕様とも最高出力286psの3.6L V6+8速ATで、駆動方式は「クォドラトラックII」という、センターデフを用いた本格的な4WDシステムが採用されています。
そんなジープ グランドチェロキーLの3列目シートは、まずアクセス性は良好で、空間的な余裕もまずまず。身長180cm超級となる大柄な人の場合はわかりませんが、170cmほどであればヘッドクリアランスは十分。
そして穴蔵感のようなものも感じにくい作りになっているため、中距離までのドライブであれば、3列目の住人から苦情が出ることもないと思われます。
まだ新しめな年式の輸入SUVだけあって、中古車価格は前述のとおり「総額500万円ぐらい」という今回の想定予算を超える「総額570万~640万円ぐらい」になってしまいます。
このあたりの判断は人それぞれになりますが、もしも悪路走破性能も3列シートSUVに求めるのであれば、ジープ グランドチェロキーLは「改良型ボルボ XC90以上の存在」と言うこともできるでしょう。
▼検索条件
ジープ グランドチェロキーL(初代) × 全国
自動車ライター
伊達軍曹
外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツR EX Black Interior Selection。
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