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Gクラス(W463型)はなぜ人気? カーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤー2022ランキング上位モデルを徹底解剖
カテゴリー: 特選車
タグ: メルセデス・ベンツ / SUV / クルマを選び始めた人向け / かっこいい / セレブ / 4WD / Gクラス / カーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤー / 小鮒康一
2023/01/12

独自の世界観を貫く本格SUVがトップ10入り!
毎年、独自のビッグデータから中古車マーケットで人気だったモデルを選出し、ランキング化しているカーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤー。
その2022年度の第4位にランクインしたのが、1990年から2018年に生産されていたメルセデス・ベンツ Gクラス(W463型)です。
前年の17位から一気にトップ5入りを果たした主な要因は、1台に対しての問い合わせ数の増加です。延べ流通台数は昨年より1割程度減少しましたが、問い合わせ数が増えて競争が激しくなっているのです。
生産終了から約4年以上が経過していることもあり新しい物件が多くは出てきにくい状況で、条件の良い物件に人気が集中しているのかもしれません。

Gクラスは2018年に現行型へモデルチェンジをしています。
現行型モデルは先代からキープコンセプトだったわけですが、やはり無骨さという観点では先代が上。都会的なクロスオーバーSUVが主流の今、本格クロカンの雰囲気をまとったそのスタイルに魅せされている人も多いのではないでしょうか。
現行型がオーダーストップとなり中古車価格が急騰していることも、このW463型に人気が集まった理由のひとつと言えそうです。
28年という長いモデルライフの中で複数回大きな改良がなされており、年式によって意匠が異なる点も特徴ですが、すべてにおいて共通しているのは、軍用車譲りの堅牢なボディとどっしりとした乗り味をもっているという点。
それだけに、Gクラスを検討している人は他のクロスオーバーSUVと比較するのではなく、Gクラスだけをチェックしている人も少なくないようです。

Gクラスを所有しているユーザーの声をチェック!
注目度が高まっているGクラスですが、所有しているユーザーはどんな人たちなのか。今回、Gクラスのオーナー約50人に独自調査を行いました。


購入の決め手として「デザイン、サイズ感が好み」という声と、「走行性能がいい、運転が楽しい」という声の両方が半数を超えており、その唯一無二のスタイルと高い走破性と走行性能にほれ込んで購入している人が多くいることがわかります。
一方、実際に使用するときはフル乗車をすることは少なく、8割弱のユーザーが3人までの使用となっている様子。これはGクラスを完全なるファミリーカーとして使っているユーザーはそこまで多くなく、家族用の車両を他に保有していたり、パーソナルな愛車として愛用している人が多いことがわかります。

約10年前にGクラスを購入したいという早川さん(47歳・自営業)もそのうちの一人。
ロングセラーモデルですが、いずれの年式でも実用的でスクエアなフォルムは変わっておらず、いつまでも時代遅れにならないデザインが最大の魅力だと言います。
また、意外にも扱いやすいサイズ感や、四角く大きな窓は見切りが良く運転がしやすいとのこと。日々の通勤など主に走行するのは街中ですが、ストレスはないそうです。
さらに趣味のスキーに出かける際も安心感は抜群で、当面乗り替える予定はないといいます。
一方で、家族で移動する際には、もう1台所有するミニバンを使うことが多いそう。理由は後席の乗り心地で、車内の快適さを優先するお子さんはミニバンを選びがちだそうです。

今、Gクラスの中古車を狙うとするとどんな状況?
前述したように28年もの長きにわたって販売されてきたGクラス。それだけに販売されている物件の年式や価格にはかなり幅があり、執筆時点で約300万~3800万円となっています。
ただ、古いモデルほど安いのかというとそうでもなく、むしろ90年代のモデルはすでにクラシックモデルとしての価値が高まりつつあり、底値となっているのは2000年代前半のモデルが中心。
このあたりのモデルだと総額400万円を切る価格で狙うことができる物件も存在しています。
一方、かなり近代的な内装に一新された2012年8月のマイナーチェンジ以降のモデルについては安いものでも総額700万円台からとなっており、スタート価格が倍近く違うのは悩ましいところです。

掲載台数が多いのは2013年9月にエントリーグレードとして追加された「G350 ブルーテック」と名付けられたV6 3Lのディーゼルモデルで(のちに「G350d」に改名)、全体の7割弱を占めます。
軽油で走るディーゼルですが、そこはさすがのメルセデスといった感じで静粛性も高く、費用対効果の高い仕様と言えるかもしれません。
ちなみに、2000万~3000万円台の価格が付けられている物件は、2016年にリリースされた特別仕様車の「4×4スクエアード」というもので、特殊車両の技術をも投入した究極のオフローダーモデル。
大型のオーバーフェンダー(カーボン製)やツインサスペンションなどを備えたエボリューションモデルであり、新車時の価格は3510万円というものでした。

今回ご紹介したGクラスは、ほぼすべてのグレードで新車価格が1000万円を超える高級車ですが、その堅牢な作りから、一般的な高額輸入車に比べて価格の下落がゆるやかという特徴もあります。
そのため、長く乗るつもりなら少々思い切った金額の物件でも手を出しやすいということも、今回のランキングで大きくジャンプアップした要因かもしれません。
▼検索条件
メルセデスベンツ Gクラス(W463型) × 全国
自動車ライター
小鮒康一(フナタン)
スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車のリーフを買ってしまう暴挙に出る。現在はリーフを手放し3代目インサイトをメインに、NA、NB2台のロードスターや初代パルサー、S660に17系クラウンなど雑多な車種を所有中。
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