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小さなMTモデルが欲しい! それなら超スパルタンなグレードもあるトヨタ iQを要チェック
2020/06/25

コンパクトで楽しいトヨタ iQのMTグレードを紹介
買い物や通勤など、1人で街中を走るなら車が大きくなくても大丈夫。むしろ小さくて軽い方が燃費もいいし経済的だから、コンパクトな車に乗りたい。
日本では、そんな需要を長く軽自動車が満たしてきました。
一方ヨーロッパでは、Aセグメントと呼ばれる大きさに分類されるモデルがその役割を担っています。1990年代後半には、時計ブランドのスウォッチとダイムラー・ベンツ(当時)が画期的なブランドを立ち上げました。それがスマートです。
スマートは2シーターのシティコミューターで、全長はわずか2500mm。デザインの愛らしさもあり、ヨーロッパはもちろん、日本でもヒットしたモデルです。
そんなスマートにぶつける形で、トヨタもシティコミューターを開発。それが2008年に発表したiQでした。
スマートとの大きな違いは、軽自動車より400mm以上短い2985mmという全長ながら4人乗りというパッケージングを実現したことでしょう。正確には大人3人+子供1人の乗車を想定したものですが、このサイズで後部座席も使うことを想定したのは驚きです。
iQは全長こそ軽自動車より短いですが、全幅は5ナンバーサイズとなる1680mmに。そのため小さくてもどっしりした雰囲気があり、実際に走るとコーナーでも踏ん張り感があるのが特徴でした。
エンジンは1Lと1.3Lの2種類。車両重量は、1Lモデルが890kgで1.3Lが950kgと軽量なため、スポーティな走りが楽しめました。そのため、一部ユーザーからはMTモデルの設定を望む声も上がります。
トヨタはそんな要望に応え、1.3LにMTモデルを設定。さらに特別なチューニングを施したスペシャルモデルも限定発売しました。
超軽量&コンパクトモデルをMTで操る楽しさを味わいたい人のために、iQのMTモデルの魅力と中古車事情を紹介します。
iQ MT→(ゴー)|6MTを搭載する、実は大人のスポーティモデル

iQのMTモデルは、2010年8月に追加されました。グレード名は→を書いて“ゴー”と読みます。
ゴーはiQのスポーツパッケージという位置づけで、トランスミッションはCVTと6MTをチョイスできました。MT車は“130G MT→(ゴー)”と名付けられました。
当時6MTはまだ高級装備で、このクラスに搭載されるのはとても珍しいことでした。このあたりからiQのスポーツパッケージは、モノにこだわる大人の仕様であることがうかがえます。
それを裏付けるのが、MTゴーに加えてシート表皮をブラックレザー&グレーファブリック、ブラックレザー&レッドファブリックから選べたMTゴーレザーパッケージが設定されたこと。

エクステリアも標準仕様とは差別化が図られました。フロントには専用のエアロバンパーが取り付けられ、バンパー内にはフォグランプも備わります。リアのバンパー下には専用のディフューザーを装備し、スポーティな雰囲気が高められました。

130G MTゴーは2012年5月以降『130G MT』と、名称から→(ゴー)が取れています。もちろん130G MTにもレザーパッケージが設定されました。
130G MTゴー、および130G MTの中古車は全国で20台ほど流通しています。そのうちレザーパッケージは10台弱。中古車の価格帯は130G MTゴーおよび130G MT、レザーパッケージ、どちらも40万~90万円となっていました。
同じ価格だと、走行距離はレザーパッケージの方が多めになるので、走行距離と装備、どちらを優先するかを考えてみると中古車を探しやすくなるはずです。
▼検索条件
トヨタ iQ(初代)×130G →/130G×MT×全国iQ GAZOO Racing tuned by MN|サーキット走行も見据えたチューンドモデル

カタログモデルとしてMT仕様が設定される1年前、トヨタは実験的な限定車を開発します。それがiQ GAZOO Racing tuned by MNです。
このモデルは、トヨタのマスターテストドライバーで、2010年に亡くなった成瀬弘氏とトヨタ社長の豊田章男氏が、追い求めていた“クルマの味づくり”を具現化したものだとアナウンスされています。MNはマイスター・オブ・ニュルブルクリンクの略。
130Gをベースに、30mmローダウンした専用チューニングサスペンションを装着。さらに強化ブレースでボディ剛性をアップ。
足元には16インチアルミホイールを履いています。もちろんトランスミッションは6MTに。足回りとハンドリングをスポーティにチューニングすることで、俊敏性と高速での走行安定性を両立させています。
さらに、オプションでフロントとリアのバンパースポイラーやセンターマフラーなどを装着する、GAZOO Racing スタイルパッケージも用意されました。
iQ GAZOO Racing tuned by MNの中古車は全国に4台流通。価格帯は100万~130万円と、100台限定という希少性の割には、プレミアム相場で手が出ない価格帯になっているわけではありません。
ただ、デビューから10年以上経過していることもあり、走行距離は10万km前後のものが多くなります。
▼検索条件
トヨタ iQ(初代)×GAZOO Racing tuned by MN×MT×全国iQ GRMNスーパーチャージャー|過給機で武装したマイクロレーサー

2012年7月、iQに2モデル目の限定車“iQ GRMNスーパーチャージャー”が設定されました。その名からもわかるように、ベースである130G MTのエンジンにスーパーチャージャーを搭載し、最高出力・最大トルクともに30%以上アップさせたスペシャルモデルです。
iQ GAZOO Racing tuned by MN同様に専用チューニングしたサスペンションを取り付け、さらに6MTをクロスレシオ化してサーキット走行にも対応できるようにしています。
外観は専用バンパーやリアスポイラーを装着。ボディサイズは、全長3140×全幅1705×全高1470mmと標準モデルよりワイド&ローなスタイルに。ボディラインもシャープな雰囲気になり、特別感を漂わせました。
新車時価格は355万円。ベース車の新車時価格が163万円だったので、価格からもそのスペシャル度合いがわかります。
iQ GRMNスーパーチャージャーの中古車は全国に6台流通。価格帯は260万~350万円と、新車時とほとんど変わらないプレミアム相場となっています。走行距離は3万km未満のものが多くなっていました。
このスタイルに惚れ込み、走りを味わいたいと思ったら、無理をしてでも手に入れるしかありません。気になる人はぜひ!
▼検索条件
トヨタ iQ(初代)×GRMNスーパーチャージャー×MT×全国
自動車ライター
高橋満(BRIDGE MAN)
求人誌編集部、カーセンサー編集部を経てエディター/ライターとして1999年に独立。独立後は自動車の他、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。愛車はフィアット500C by DIESEL
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