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英国紳士淑女が愛するプレミアムSUVが、総額100万以下から狙える! ランドローバー フリーランダー2
2020/04/28

プレミアムSUVのエントリーモデル
新車当時こそ、華やかにデビューしたレンジローバー イヴォークの陰にかすんでしまった感がいなめなかったフリーランダー2。
登場から10年以上経過し、中古車価格が手ごろになってきた今、改めて見直してみていただきたい。
コンパクトSUVにしてこの堂々たるたたずまいは、レンジローバーを名乗るイヴォーク以上に、雄々しくも優雅なレンジローバー的じゃなかろうか。
ランドローバー初の街乗りSUVとして1997年にデビューし、2001年に日本導入となった初代フリーランダーの後継にあたるフリーランダー2は、ランドローバーの末っ子らしく道具っぽくカジュアルなルックスだった初代から、ぐっと高級路線にシフトした。
街乗りでめんどくさくない大きさでありながら、英国の荘園を思わせるエレガンスをまとう……ステキだ。
それでいて道具としても本物だからしびれる。そんじょそこらのSUVルックとは一線を画す走破性こそ、フリーランダー2の魅力……と前のめりになるところをぐっとこらえて、フリーランダー2の成り立ちをざっとおさらいしておこう。


2006年のロンドンモーターショーでお披露目され、日本市場には翌2007年6月ガソリンエンジンモデルのみが導入された。
2013年2月に3.2L直6から2L直4ターボへとエンジンを載せ替えるビッグマイナーチェンジを受け、翌2014年に生産を終了。
現行型では、ディスカバリースポーツが実質的な後継モデルに当たるだろう。
全長4515×全幅1910×全高1765mmと、先代フリーランダーよりも135mm長くなり、100mm幅広くなり、5mm低くなり、ホイールベースは110mm長く2660mmとなった。
それでいて最小回転半径は先代よりも0.4m小さい5.5mと、立派に大きく見える体躯からは意外なほど小回りが利く。
そのうえドライバーは高いアイポイントから見晴らしよく遠くまで見通せる、ランドローバー伝統の「コマンドポジション」をとるから見切りがいい。
「コンパクトSUVとはいえうちの近所の道には大きすぎない?」 と心配する向きは、ぜひとも試乗してみていただきたい。
思いのほか取り回しがラクだと実感していただけると思う。

屈強な魔人に支えられているような気分
SUVというよりクロカンらしい機能として筆頭に挙げられるのが、ランドローバー独自の「テレイン・レスポンス」だ。
テレイン、つまり路面状況に応じてエンジン、トランスミッション、デファレンシャルなどのシステムを調整して、操作性やトラクション性能を高めるシステムで、ドライバーは「オンロード」「草地/砂利/雪」「泥/轍」「砂地」の4つのモードを選択するだけで最適化された走りを手に入れられる。
このシステム、頻繁にオフロード走行する人はもちろん、オフロードなんてまず行かないというドライバーにこそ喜んでもらいたい。
不幸にも経験値が低いトリッキーな路面状況に遭遇してしまったとき、その難局を安全かつ快適に走り抜けることが期待できるのだから。
また、各ホイールに個別にブレーキをかけ、一定の速度で急な下り坂を降りてくれるという「ヒル・ディセント・コントロール」もまた、クロカンだなぁ! と思わせるシステムだ。
筆者はこのシステムを最大斜度43度という急な下り坂で試したことがあるが、感覚的には宙づりにも等しい状況で、恐怖心からブレーキペダルを抑えられず足を離せなかった。
そんな何もできなくなってしまうような下り坂を、車任せでそろりそろりと無事降り終えたときは、絶体絶命の危機から屈強な魔人に助け出された気分。
日常的な使用シーンは思い浮かばないのだけれど、いざというときは頼りになる魔法のランプならぬ魔法のボタンがランドローバー全車に標準装備されているので迷わず押してほしい。
これらクロカンらしい走破性を発揮できるのも、この車の剛性の高さゆえ。
そしてその剛性の高さは、悪路に入らずとも日常的な走りで十分に「いい車乗ってるなぁ」という実感をもって味わえる。

英国紳士淑女垂涎の本格モデルが、なんと100万円以下から狙える
さて、中古市場を見渡すと、フリーランダー2には前述したとおり2013年のマイナーチェンジを挟んで大きく2つの型が流通している。
2006~2012年の前期型は3.2L直6エンジン、2013~2014年の後期型にはイヴォークと同じダウンサイジングターボの2L直4直噴ターボエンジンが搭載されるのが大きな違いだ。
ダウンサイズしながらも、後期型の方が最高出力/最大トルクともに240ps/34.7kgmと+8ps/+2.4kgm大きくなった。
もともと回頭性のいい車だが、鼻先が軽くなり、車両重量も80kgほどダイエットした後期型の方がよりすっきりとしたハンドリングを手に入れ、軽快な走りの印象がある。
そしてご想像のとおり、燃費も後期型に軍配が上がる。
見た目はほとんど変わらないのだけれど、LEDでキリリとリファインされたヘッドランプはやはり目を引くし、乗り込んでみればセンターコンソールまわりも後期型の新しさが際立つ。
テレイン・レスポンスのセレクターは前期型がダイヤル式だったものが後期型ではボタン式になり、サイドブレーキのレバーは廃されてボタン式になったため、すっきりとしてよりスタイリッシュだ。


一方で前期型なら、総額100万円を切る物件もあるというお買い得感は魅力的。
それ以上に3.2L直6ならではのアクセルを踏み始めたときからしっかりと感じられるトルクと滑らかな加速はたまらなく贅沢だし、剛性が高い分ダイレクトに伝わりがちな突き上げも、重さがしっとりとならしてくれる。
ツイードのジャケットでフライフィッシングを楽しむようなドライバーなら、あえての前期型という選択もツウな選択じゃなかろうか。
英国流自然を愛する紳士淑女垂涎のスタイリッシュかつ本物のクロカンが、前期型なら100万円程度、後期型でも200万~250万円程度で入手可能。
推さない理由が見当たらない。


▼検索条件
ランドローバー フリーランダー2(初代)×全国
自動車ライター
竹井あきら
自動車専門誌『NAVI』編集記者を経て独立。雑誌や広告などの編集・執筆・企画を手がける。プジョー 306カブリオレを手放してから次期愛車を物色しつつ、近年は1馬力(乗馬)に夢中。
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