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エンジンは快調! ボディチェックは抜かりなく!!「トヨタ セリカ(7代目・T230型)」購入時のチェックポイントまとめ
2020/04/28
「車を見に行っても、どこをどう見たらいいのか……」
そんな方々の悩みを解消すべく、実際に販売店で実車を見ながらチェックポイントを解説。これを参考に、気になる車に会いに行こう!

乗ってもいじっても楽しい50万円前後のスポーツカー
ハイパワーターボの4WDもラインナップしていた先代に対し、軽快なNAエンジンを搭載したライトウェイトスポーツに路線変更したのがこの最終型の7代目。今では流通物件のほとんどが総額100万円以内で狙えるという、隠れた人気車だ。
新車販売当時はホンダ インテグラタイプRの陰に隠れてしまっていたが、トップグレードのSS-Ⅱには1.8LのNAながら190psを発生するエンジンが搭載されるなど、FFスポーツとして実は高いポテンシャルを秘めているモデルなのだ。
「手頃な価格で狙えるスポーツカーの中では、比較的程度の良い物件が多い印象」と言うのは、スポーツカーの専門店GTNET横浜店の石川店長。
購入後のカスタムを前提に初期投資を抑えたいという人には狙い目だそう。ただ、ボディの経年劣化は要チェックだと言う。
そこで予算を抑えた総額50万円で狙えそうな物件を例に、具体的な確認点を聞いてきた。

今回見た車
トヨタ セリカ
1970年に誕生したセリカは、その運動性能の高さを武器にラリーで大活躍した。今回紹介するのはシリーズの最終型で、ラリー向けグレードは消滅したもののスポーツカーとしてのスタイルは不変。流通する約6割がMT車で、相場はMTの方がやや高めの傾向。
●支払総額/42.4万円(税込)
●年式/2000年式
●走行距離/12万km
●修復歴/なし
●乗車人数/4人
●エンジン/1800cc ガソリン
※2020年3月18日時点の情報
CHECK POINT 1
後部座席の水漏れ跡
リアゲートとルーフをつなぐ部分のシール材が劣化し、雨漏りが発生することがある。進行すると劣化部分からボディを伝ってリアシート下部まで水が浸入し、ボディにダメージを与えてしまうそうだ。
状態を見極めるにはリアシートの湿気、室内のカビ臭、窓の結露跡などをチェックしておこう。

CHECK POINT 2
リアフェンダー裏のサビ
サビ具合をチェックするにはリフトアップして、下まわりまで見るのがベストだが、リアフェンダーの裏側でも確認はできるとのこと。
サビの原因となる走行中の泥や水はねは、車体の後ろ半分に付着することが多い。リアフェンダー裏にサビがある場合、ボディ下部の劣化を疑った方が良いそうだ。

CHECK POINT 3
エアフロメーターの交換跡
エンジンへの空気吸入量を計測するエアフロメーター。ここが故障するとエンジンの吹け上がりが悪くなったり、アイドリングが不安定になったりと、せっかくの高性能エンジンも台無し。
特にAftermarketエアクリーナーを装着していると、劣化が早まる可能性が高いという。記録簿があれば交換歴も含めて確認を。

CHECK POINT 4
ルーフ部分の塗装劣化
すでに20年以上が経過している物件などは、直射日光にさらされやすいルーフやボンネットの塗装が劣化し、塗装が剥げているものもある。
中でも赤、黒、黄色のボディカラーは日焼けしやすいそうだ。外装チェックの際は、見落としやすいルーフ部分の確認も丁寧に行おう。

CHECK POINT 5
Aftermarketステアリングの剛性
カスタムを楽しむユーザーにも人気があるため、ステアリングがAftermarket品に交換されている場合も。
中には安いコピー品が装着されているものもあるそうで、万が一のことを考えると危険。
低品質なものは少し力を入れるだけでしなるほど剛性がないので、Aftermarketステアリングの装着物件は直に触れて確認を。

CHECK POINT 6
リアゲートのダンパー
大きなリアゲートを支えるダンパーの状態も重要なチェックポイントだそう。
特にAftermarket品の大型リアウイングなどを装着している物件の場合、ダンパーへの負担が大きくなり劣化も早いそうだ。
ダンパー自体は数千円ということなので、上げたゲートが自然に下がってくるようなら、交換するのがオススメ。


取材協力
GTNET横浜 店長 石川哲也さん
人気のスポーツカーを中心に取り扱うGTNET。石川哲也さんは常時50台以上のスポーツカーを保有するGTNET横浜の店長。自ら仕入れも行うスポーツカーのプロ。
住所:神奈川県横浜市都筑区池辺町1231-1
電話:045-941-8800
販売店がよく受ける質問ベスト3
★第3位
SS-Ⅱをお得に買う方法はありますか?

スポーツグレードのSS-ⅡのMTはSS-ⅠのATに比べて、相場は高いです。ただ、今回チェックした物件のように、走行距離が10万㎞を超えたあたりから、相場は下がるので状態が良ければ狙い目です。
★第2位
サーキット走行車の見分け方はありますか?

ハイグリップタイヤを装着してサーキット走行をすると細かな飛び石キズが増えます。フェンダーの内部や後方に飛び石キズが多い物件はサーキット走行歴が多かった可能性があります。
★第1位
実燃費はどのくらいでしょうか?

スポーツカーはあまり燃費を気にして乗るものではありませんが、おとなしく走れば10㎞/Lくらいは行きます。SS-Ⅱはハイオク仕様なので、燃料代が気になるならレギュラー仕様のSS-Ⅰがオススメです。
※雑誌版カーセンサー 2020年6月号(2020年4月20日発売)の記事「気になるクルマに会いに行こう」をWEB用に再構成して掲載しています。

訪問した人
小鮒康一(フナタン)
スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車を買ってしまう暴挙に出る。愛車は日産 リーフ、初代パルサー、NAロードスター。
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