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初めてのVIPカー選び! 予算70万円で最後のセルシオを狙うならどれを選ぶべきか?
2020/03/08

実はいまだに根強い人気のVIPセダン
“セダン不人気の時代“といわれる昨今。確かにマークXも終焉の時を迎え、ホンダ レジェンドや日産 シーマといった各社のフラッグシップモデルもパッとしない状態が続いているというのが正直なところです。
しかしその一方で、若い世代からは根強い人気があるというのもまた事実。
もちろん中古車での話ではありますが、人気の軽ハイトワゴンと同じくらいの予算で当時のフラッグシップモデルが購入できるということで、ひそかに人気を集めているというワケなのです。
そこで今回は、そんなVIP系セダンの中でも最高峰ともいえる「トヨタ セルシオ」をピックアップしてみました。予算はローン組んでも月々の出費を抑えられる70万円で狙ってみます!
「レクサス」のフラッグシップモデルを担う車種として登場
1989年に北米市場でスタートしたトヨタの上級ブランド「レクサス」のフラッグシップモデルとして開発され、「LS400」の名前で販売された車種を日本向けに導入したという始まりをもつセルシオ。
日本国内では長らくクラウンがフラッグシップモデルの座を担っていましたが、その上をいく車種として投入されました。
北米市場ということでアメ車はもちろん、当時のメルセデス・ベンツやBMWといった欧州のフラッグシップモデルも含めて隅々まで研究し、生み出されたセルシオは瞬く間に大人気車種となり、逆に海外のメーカーから研究される対象になるほど高い評価を受けるまでに至ったのです。
そして1994年には2代目へ、2000年には3代目へとフルモデルチェンジを果たし、2005年から日本でもレクサスブランドが展開されることに伴い、レクサス LSへ統合されて2006年で生産を終了しました。
ということで、セルシオ名義では3世代が販売された形になりますが、初代と2代目はさすがに年式が古く、気軽にオススメできるモデルではなくなりつつあるため、今回は3世代目のセルシオに狙いを定めたいと思います。

フラッグシップモデルとして熟成の域に達した3代目セルシオ
3代目のセルシオは2000年8月に登場。初代、2代目の面影を継承しつつも近代的にモダナイズされたルックスはまさに「日本の高級車」といったいでたちです。
レクサス LSも高級車らしさでは負けていませんが、どちらかというと欧州車っぽくなりすぎた感もあり、日本人的なセンスに馴染むのはセルシオなのかもしれません。
搭載されるエンジンはそれまでのV8 4Lから、排気量アップされたV8 4.3Lに変更され、より余裕のある動力性能となり、空力面でも当時の市販車で世界最高値となるCd値=0.25を実現していました。
2003年8月にはマイナーチェンジが実施され後期型に。ヘッドライトやボンネット、フェンダー、トランクリッドなどが一新されて全長が20mmアップ。より伸びやかなデザインになるとともに、テールランプにLEDを採用するなど、現在の水準で見ても古さを感じさせない意匠となっています。
また、このときのマイナーチェンジで実施された一番大きな変更がミッションの変更でしょう。前期型は5速ATでしたが後期型は6速ATとなり、動力性能と燃費が向上しているのです。


つまり狙うなら3代目の後期型がオススメ! ではグレードはどうする?
ということで、年式も新しくメカニズム的にも刷新された3代目の後期型が、今からセルシオを狙うならオススメであるということはお分かりいただけたかと思います。
では次に、どのグレードを狙って探すのがベストかという点を深堀してみましょう。
後期型のグレードは大きく分けて、上級グレードの「C仕様」、スポーティな味付けの「eR仕様」、ベーシックな「A仕様」の3グレード。
セルシオはフラッグシップモデルということもあって、最上級グレードの「C仕様」を狙いたくなるところですが、実はC仕様は足回りにエアサスペンションを採用しているのです。
金属バネの代わりに空気の力を使うサスペンションで、乗り心地という面では非常に高い実力をもっているのですが、万が一トラブルが発生したときの費用が圧倒的に高い(数十万円レベル)というデメリットが存在しているのです。
ということで、万が一のときの出費を抑えたいのであれば、一般的な金属バネのサスペンションをもつeR仕様かA仕様がオススメと言えるでしょう。こちらならAftermarketのDampers整式サスペンションに変更することも容易で、カスタマイズのベースとしても最適です。

狙うグレードは「eR仕様」か「A仕様」その他のチェックポイントは?
最近のモデルではタイミングチェーンが主流となりましたが、3代目セルシオはまだタイミングベルトを採用しています。おおむね10万kmで交換のタイミングとなるものですが、V8エンジンということもあって交換するのは一苦労。
距離が少ない個体でも、無交換であれば年式的に交換時期が近付いているものがほとんどなので、すでに交換済みの個体があればベストでしょう。費用をケチって走行中にベルトが切れたりすると最悪エンジンが全損ということにもなりかねない部分なので注意が必要です。
装備としては高級車の証しとも言える「本革シート」と「サンルーフ」も押さえておきたいアイテムのひとつ。この2つはどちらもeR仕様では標準、A仕様ではオプション設定となっているアイテムでした。
高級感あふれる本革シートではありますが、手入れをおろそかにしていると意外とみすぼらしい状態になってしまうというデメリットもあるので、表皮の状態は確実にチェックしておきたいところ。表皮のカラーも、アイボリー、エクリュ、グレー、ブラックの4色が用意されていたので、好みの仕様を絞って探すのもアリかもしれません。

総額70万円で狙える条件に当てはまる個体は15台!
ということで、後期のeR仕様orA仕様にターゲットを絞り、カーセンサーに掲載されている個体をチェックすると、ヒットしたのは54台。その中で総額70万円の枠に収まるのは、執筆時点で15台という結果になりました。
セルシオというと比較的カスタマイズされている個体が多い印象でしたが、カスタマイズ済みのものは付加価値が付いて若干高くなるのか、この額で狙えるものは比較的ノーマルに近いものが中心。
ノーマルで乗るにせよ、これからカスタマイズをしていくにせよ、余計なものが装着されていない素性がはっきりした個体をベースにした方がいいいでしょうから、これは歓迎すべき点と言えるかもしれません。
そしてなにより、新車時は600万円~というトヨタが世界に誇るフラッグシップモデルをこの価格帯で狙えるというありがたさを実感しないわけにはいきませんね。
▼検索条件
トヨタ セルシオ(3代目)×後期モデル×eR仕様orA仕様×総額70万円以下×全国
自動車ライター
小鮒康一(フナタン)
スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車を買ってしまう暴挙に出る。愛車はリーフ、初代パルサー、NA・NBロードスター。
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